サフラン
学名:Crocus sativus
科名/属名:アヤメ科 クロッカス属
原産地:小アジア 地中海沿岸 高さ:10~15㎝ 開花期:10~11月
別名:ベッコウカ(蕃紅花)
花ことば:歓喜 喜び 陽気 節度の美
早春の球根植物として親しまれているクロッカスの仲間です。
秋には松葉の様な細長い葉を出しつつ同時に紫色の花を咲かせます。
花が咲いた後も葉は長く伸び翌春の5月頃に枯れて休眠します。
花の真ん中あたりに赤い糸くずの様な雌しべ(柱頭)があります。
これを乾燥させたものが高価なスパイスとして有名な「サフラン」です。
雌しべは3本ある様に見えますが元でくっついており正しくは1本の
雌しべの先端が3つに大きく裂けていると言う事になります。
スパイスとしてのサフラン
サフランは古くから料理の色付けや風味付けに用いられパエリアや
ブイヤベースには欠かせない物の1つです。
また染料やお茶としても利用されます。
1つの花から採れる量が非常に少なく1gのサフランは160個分の花に
相当するそうで収穫もひとつひとつ手摘みが基本です。
貴重で手間がかかり高かったのでヨーロッパではちらほらと偽造品が
出回る事もあったそうです。
ヨーロッパでは古代ギリシャ時代から利用されてきましたが
日本には江戸時代末期に漢方薬として入ってきました。
スペインのバレンシア産のものが良質で最高級とされています。
また日本国内でも大分県武田市などでも栽培されています。
名前の由来
属名のクロッカスはギリシャ語でのサフランの呼び名Krokos(糸)に
由来するとされ糸状の雌しべに因むとされます。
種小名のサディバスは「栽培される」の意。
サフランはお酒を飲んだ時酔いをさます効果があるけれども摂り過ぎると
気分がハイになるとされていました。
「飲み過ぎても大丈夫サフランがあるから」と言う
酒飲みを戒めているのかも知れません。
ヤサシイエンゲイから
生薬名サフラン
ヨーロッパでは健胃 鎮静 通経薬
中国では生理を誘発し生理痛や慢性の子宮の出血を軽減し消化不良や
腹痛に用いられた。
日本でか民間薬として生理痛 生理不順に単味で用いられる。
公益社団法人 東京生薬協会
2022.11.4 庭で咲いた花
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