川の果ての更に果てに

Svensk,Danmark,Norges,Suomen応援ブログ

ETAが恒久的停戦を宣言

2006-03-22 22:44:30 | 日々のニュース
スペイン北部・バスク地方の急進派組織ETA「バスク祖国と自由」がバスクのメディアを通じて恒久的停戦を宣言したという話がありました。
同組織はこれまで頻繁に爆弾テロを繰り返してきたのですが、2003年の5月を最後に死者が出るようなテロ事件は起こしていないそうです。04年にマドリーの地下鉄で起きた爆弾テロで関与が疑われたものの、結果的にアル・カーイダの犯行と分かったことがスペインの政権交代を推し進めたのも記憶に新しいところですね。

声明では停戦は24日から発効するとしているもののようです。ただ、一方的に出されたものであるため、その信憑性は不明。
現在の左派政権のサパテロ氏は暴力放棄と引き換えに話し合いに応じるという態度を示しているそうですが、ETAの声明については現在「分析中」なのだそうです。まあ、真実であればいいと思います。
ビルバオを応援しやすくもなりますし(苦笑)。
リーガ・ウスパニョーラの名門アスレティック・ビルバオとETAの間につながりがあるというのが定説。ETAのテロで警官などが死亡した際、他会場で黙祷をしてもビルバオのホームサン・マメスでは行うことがなかったとのこと。

ただ、テロ組織が活動を停止するということ自体はいいことだと思う一方、テロ自体の性質が変わってきているのかなという印象も拭えません。
例えば、ETAの大半のテロはもっぱら標的を議員や警察官などに向けており、少なくとも無差別に狙う最近のテロよりは穏当といいえたのかもしれません。
04年のテロの時に「やっていない」と強く否定していたことも分かるように、無差別テロが横行したという事実が、ETAをテロ放棄に走らせたのかもしれません。

IRAも最近では武装闘争終始を宣言しています(一部過激派がテロ活動を続けているようですけれど)。
ある意味、無差別テロの横行が旧来型テロ組織にとっては変革を余儀なくされているのかなと思う部分もあり、そうするとそれがいいことなのか悪いことなのか(つまり、やめなければならない程無差別テロが横行するようになった)。
一般市民にとってはより危険な兆候が迫りつつあるのかなと思ったりもするわけです。

う~む…

ところで、個人的にはテロというと忘れられない番組があります。
海外の番組だったのですが、番組を通じてある元IRA所属の男性が自分の生い立ちやIRAに入るまでの経緯、テロについての話などをしていたのですね…。場所を案内したり、銃や爆弾火器の説明をしていたり…
で、番組の最後はある葬儀の模様だったんです。
そこでのナレーション、「これは先程まで話をしていた人物の葬儀の模様である。彼は裏切り者として殺害された~」っていう構成だったんですね。
すごくドギツい番組構成だなと戦慄を感じました。


最新の画像もっと見る