川の果ての更に果てに

Svensk,Danmark,Norges,Suomen応援ブログ

ナカちゃんの死

2006-08-27 23:25:53 | 日々のニュース
去年の11月頃に徳島県の那珂川に姿を現し、その可愛らしい姿で地域住民から愛され、阿南市の名誉市民にもなっていたアゴヒゲアザラシのナカちゃんが死亡していたという話がありました。
アゴヒゲアザラシの「ナカちゃん」死ぬ…頭部に外傷(読売新聞)

頭から血を流していたということらしく、船のスクリューに切られたか、石を投げられたら命中したのか(実際、投石行為は問題になっていたよう)、あるいはカナダなどで行われているアザラシ漁のような感じで心無い人間に棒で撲殺されたのか…まあ、あるいは傷自体は直接の死因ではなく別の死因があるのかもしれませんが、いずれにしましても、心無い観察行為などが話題となり、保護のあり方が考えられているさなかに死んでしまったというのは痛ましいことこの上ありません。

阿南市の責任などについては正直何とも言いがたいですが、名誉市民に認定していて、マスコットとして市の名物にしようとしていたものをこのような形で失うということは正直阿南市にとっては大きなイメージダウンになるのではという気もします。

追加:解剖したところ、死因は分からないとも暑さと疲労によるショック死だともされています。暑さと疲労は元々アザラシが北国の動物であることを考えれば不思議ではありませんが、そうだとすると、飼いならしてしまったがゆえに戻らなくなったとかそういうことがあるのかもしれませんね。

結局動物は自然のまま生きているのが一番幸せで人間と関わると動物にとってはロクなことにならないということでしょうね。
子猫をがけ下に投げ落としているというタヒチ在住の直木賞作家坂東眞砂子氏の話にしてもそうですが、ナカちゃんの不遇の死からもそういう印象を抱いてしまいます。
子猫落としの方は、充実した「生」のためには「死」の実感が必要とかいう新しい寄稿があったとかで新たな局面に入ったようで。理解できなくはないですけど、凶悪殺人犯の中にこれと似たようなことを言っていたのがいたような記憶もあるんですが…
…で、生の充実という理論の是非は別として、それならそれで不妊がどうとか、飼い主の責任がどうとか言わずに、「自分の生を充実させるためにコネコを投げ落としている」とした方がまだよかったのではという気はしないでもありません。17日のも24日のも全文を読んではいないので、あるいは誤解に基づいている部分があるかもしれませんけれど。


閑話休題。
住民登録をしていたということは、当然死亡届などを提出して死亡による除籍などを行うことになるわけでしょうね。元々アザラシとはいえ、そこは役所仕事ですから。
もちろん、阿南市役所の職員の中にこういう事態になったときにどうするかを考えていた人がいたのかどうかは知りませんけれど。そこまで考えていた人が何人かいたのなら、早い段階で保護対策が取れたのかもしれないという気もしないではないですが。


最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (がちゃ)
2006-08-28 20:19:28
こんばんは。

このニュースを聞いた時、本気で涙ぐんでしまいました…。

(;つД`)

最近はあまり報道もなかったので忘れかけてはいましたが…。

中途半端な保護(?)により何かしらの事故に巻き込まれたのか、それとも誰かの手によるいたずら…?

本当に悲しいお話です。。。
返信する
>がちゃ様 (川の果て)
2006-08-28 21:11:42
死因を調べるために解剖しているという話もありますね。

そのまま海に返していれば、自然の一員として普通に死を迎えられたのかもしれないと思うと何ともやりきれない思いになってしまいます。
返信する