右往左往の乳がんの日々

2012年7月乳がん告知。怒涛の術前化学療法・手術・放射線のフルコース治療終了。それでも、小さなことで揺らぎます~

がん治療についての興味深い記事

2013-07-15 17:44:07 | 読書
新聞で文藝春秋八月号の広告を見つける。
立花隆/中山敬一、がん治療の「ビッグバン」が始まった
なんて、タイトルが書かれている。
買って読もうっとと思っているうちに、
すっかり忘れていた(いつものことですが)
そうしたら、またまた母親が買ってきていて、
しっかり読んでいるじゃないですかぁ~
(とはいえ、毎月購入しているっぽい)

中山先生という方は、がん細胞の親玉である「がん幹細胞」を
殺すことで、白血病を完治させる治療法を今年3月に発表。
また、新しいアプローチでがん化のメカニズム解明にも取り組み、
がん治療は「ビッグバン前夜にある」と書かれていたそう。

がんとは何か?
⇒がんは遺伝子の病気。
・がん遺伝子というアクセルとがん抑制遺伝子(抑制分子)という
 ブレーキがあり、どちらかが狂いだすと、がん細胞が生まれる。
・がん抑制遺伝子が破壊されると、細胞周期に異常が生じ、
 不死の細胞となって増殖する。
・がん細胞はいつも倍々で増えるわけではなく、
 壊死したり、増殖の遅いものもある。

「がん幹細胞説」
・がん幹細胞ががんの親玉で子どもであるがんの細胞を生む。
・親玉と子どもの性質は異質、がん細胞はものすごい速さで増殖するが、
 親玉はじっと眠っている(静止期)。
 たまに目覚めて、がん細胞を生み、がんが進行する。
・がん幹細胞のみ、がんを作る能力を持っている。

「がん幹細胞説」が抗がん剤が効かない理由を合理的に説明できる。
 抗がん剤は増殖している細胞を殺すように設計されている。
 増殖中のがん細胞には効いても、眠っている幹細胞には効かず、
 生き残ったがん幹細胞が再び増殖を始めるからだと考えられる。
⇒これまでのがん治療の考え方が
 間違っていたことを示している。

「静止期追い出し療法」と「冬眠療法」
 「静止期追い出し療法」
・がん幹細胞を叩くには、まず静止期から追い出し、
細胞増殖を再び始めるようにしてから抗がん剤を投与してやればよい。
・どんながんに有効かが、わからない。
・進行すると、遺伝子が崩れていき、効かない可能性がある。
・眠っているがん幹細胞を起こすことは
 危険ではないかという安全性の問題。
 「冬眠療法」
・がん幹細胞を一生の間、眠らせておく←アイディア段階
・一生薬服用の必要がある。経済的問題(薬が高価な場合)

中山先生の未来予想図
・手術でがんを切除し、その後抗がん剤と抑制分子阻害剤を服用。
 体に散らばっているがん幹細胞が冬眠できずに増殖して、
 抗がん剤で、すべてのがんが死滅。再発の危険もない。
  究極の目標
・課題/問題点:薬の探索、副作用の可能性、ドラッグ・ラグ、
        市場原理の問題など。

乳がんについて語られた点があったので、書いておく。
がん幹細胞は非常に長く冬眠する場合がある。
特に乳がんは十年以上冬眠してから急に起きだして
暴れるケースが多いと…
お母様がそうだったらしい。

他にも、色々と書かれていた。

まだ他の記事を全部読んでいないけど、
この夏公開の「風立ちぬ」の宮崎駿氏と半藤一利氏の対談も
面白かったですワ。
宮崎さんも試写見て、泣いたそうです。
観に行かなくちゃ…

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