あるタカムラーの墓碑銘

高村薫さんの作品とキャラクターたちをとことん愛し、こよなく愛してくっちゃべります
関連アイテムや書籍の読書記録も紹介中

「我らが少女A」 第1章 32~33 (連載第32~33回)

2017-09-04 23:45:04 | 我らが少女A 雑感
32回目は月初めなので、今までのあらすじが載るのですね。 長い間、新聞小説を読んでいないので、失念してました。

捜査員の誰かがターナーの絵のようだと言ったとおり、武蔵野の風景は空と水と、そこから生まれる水蒸気を含んだ空気の光がつくりだしているに違いない。しかしいま、合田の網膜、あるいは海馬に広がる野川の景色に、ターナーの光はない。

32回の挿絵はターナーの絵画でしたね。

約3年前に「ターナー展」があり、無料券があったので観に行きましたが・・・ゴメン、本音を言えば、観てて飽きました(苦笑)
もっと白状すると、観に行く前から「飽きるだろうな」と確信してた。

だってほとんどの絵が、構図も色彩もほぼ一緒だもん!
極端なことを述べれば、絵のタイトルを別のものに変えても、「あー、そうなのか」とすんなり信じてしまうんじゃないか? と思うくらい、似てる。

美術館の中の数点なら、まあいいとして、一人の画家の作品だけを集めると、こういう弊害があるんだなあ。
それでも大好きな画家ならば飽きないだろうが、好きでも嫌いでもない画家の作品はねえ・・・。

閑話休題。

一幅の風景画のような景色であれ、ひとたび事件の現場になったが最後、すべてが被害者と加害者によって眺められたものとなり、刑事は是も非もなく彼らの眼に憑依する。

きたきたきたーっ! この合田さんを待ってたのよ!
合田さんのこの眼が好きなんだ。 これぞ刑事・合田雄一郎! って感じがね。

***

はい、これで第1章が終わりました。 スクラップも3枚ずつしているので、きれいに収まりました。

34回から第2章に入っています。 57歳-12年前=45歳の、殺人犯捜査第五係の係長・合田雄一郎さんの登場です。



コメントを投稿