何か事件が起きると、その周辺ではつねに警察や報道によって被害者や被疑者の昔の顔が呼び起こされることになるが、よほどのことがない限り、あれこれ散漫に思いだされ、語られるそれらはなぜか判で押したような定型になる。
もしも私も何かの被害者になって死んだら、周囲の人たちに、上記のような●ヤチハタ印を押すような感じで言われるのかなあ・・・と考えたことは、何度かある。(年の瀬に物騒な)
知ってから、悪口の方が多いと思うんだよなあ・・・。だけどそれは死人に対して無礼・失礼になるから、当たり障りの無いことを、言うしかないんだろうね。
井伏鱒二とか太宰治といった定番から、ハリー・ポッターまで。
個人的内容ですみませんが、井伏鱒二は未読。太宰治は教科書に載っていた「走れメロス」と、高校の演習や模擬試験でやった「富嶽百景」の一部しか知らない。ハリー・ポッターも読んだこと無い。映画も観てない。通勤電車でハリー・ポッターのラッピング電車は、年に百回は乗ってるのに(苦笑)
そもそも、あまり覚えていない。どんな子だったっけ--。
私も、これと同じこと言われそうな気がする。
中学時代を振り返ると、家と学校と野川と公園ぐらいしかない箱庭の世界で、自分も同級生たちもいまよりずっと自由だったような気がするのだが、実際、朱美や真弓もそうだったのではないだろうか。
狭い世界ほど移動量や情報量が少ないから、深く記憶に刻み込まれるもんなんだよね・・・。
大きなガラス窓とよく茂った観葉植物と庭の緑が何かの雑誌で見たイギリスの古い屋敷の居間のようで、あ、秘密の花園--と亜沙子は思う。
バーネットの『秘密の花園』は少年少女向けの本で持ってましたが、前半部分はほとんど読まず、後半だけ繰り返し読んでましたね。後半の方が楽しくて、面白かったもん。
高校へ入って間もないころ、外で朱美に何かが起こったことは分かっている。警察に言われずとも、いくら鈍感な母でもそれぐらいは分かっている。何があったのか尋ねる勇気がなかったのは責められても仕方ないが、尋ねていたら何か変わっていただろうか?
「あの時こうしていたら、ああしていたら」と、後悔先に立たずの思考を繰り返してしまうのは、もう、どうしようもないんですよねえ。
高校に入ってすぐ、朱美に何があったのだろうか。どこかで恐い目に遭った? 誰かに乱暴された?
男なんて--。いつの日の、どこの誰ともつかない男たちの圧迫感が亜沙子の全身を締めつける。
現時点で確定したわけではないですが、母子二代で男に乱暴されたということ・・・?
亜沙子さんの「男なんて--」の嫌悪感は、私もよく分かる。
小学生低学年だったか、遊びに行った男の子の家で、いきなりのしかかられたんだよね。プロレスみたいにふざけて遊んでいるわけではなくて、そいつはセックスの真似事をしている感じだった。
たまたまそいつの母親が傍を通ったので 「おばちゃん、助けて!」と叫んだが、無視された。
何でや!? そいつの母親、保育士やってたんだけどさ・・・。
この出来事で確実に、「男はケダモノ」「女も頼れない」ということだけは、しっかりと刻まれました。 あー、思い出しても腹が立つ!
亨さんには協力はしてもらうが、子どもを産むのも育てるのも私だ。実の母親に抑圧され続けて、自分の娘と正面から向き合うことをしなかった母のようにはならない。愛情はあっても、結局娘を見失ってしまった朱美のお母さんのようにもならない。鼻孔をふくらませてひとりこころに決める真弓を突き動かしているのは、これからわが子を産み落とす性の孤独と歓びだ。
一方で、新しい命を産み出す真弓ちゃん。
女遊びをしていた父親を嫌悪して、男と付き合いたくないと言っていた真弓ちゃんが、何がどうなってこうなったのか、謎だな。
正直に言えば、母親になるという決意の傍らには、自分がほんとうはどういう心根の人間なのか分からない不安や疑念が、いつも寄り添ってきて離れない。最後の最後まで父を嫌悪した娘。その父と夫婦だったという理由で母を軽蔑した娘。好きと嫌いが背中合わせだった上田朱美。朱美とどんな友だちだったか--? それ以前に、私たちはそもそも友だちだった?
前回の雑感で記しましたが、「友だち」という言葉で収めなくても、「気になる子」って、いるよね。
陣痛が思ったほど強くならず、陣痛促進剤を投与されてやっと本陣痛が来たときには
私の知人の話ですが、彼女は産道が狭くて、帝王切開だろうと覚悟をしていたら、何を考えたのか、それとも他の妊婦と間違えたのか、医師は陣痛促進剤を投与させたらしい。無理矢理産ませようとしても、赤ちゃんの頭が出て来れないんだから、そもそも無茶な話。その後、帝王切開に切り替えて、陣痛抑制剤を投与。話を聞いているだけで、男女問わず素人でも、出産の経験なくても、母体にも赤ちゃんにも悪影響や後遺症が出そうなことは、分かりそうな話だ。
ある家庭において大人や子どもが個々に抱えている問題は、大なり小なりそれぞれの家庭のなかで内に向かって閉じてゆき、何かが起きて初めて世間の知るところとなるが、栂野家もその例に洩れない。
そうだね・・・我が家の出来事も、例に漏れずにね・・・。
もしも私も何かの被害者になって死んだら、周囲の人たちに、上記のような●ヤチハタ印を押すような感じで言われるのかなあ・・・と考えたことは、何度かある。(年の瀬に物騒な)
知ってから、悪口の方が多いと思うんだよなあ・・・。だけどそれは死人に対して無礼・失礼になるから、当たり障りの無いことを、言うしかないんだろうね。
井伏鱒二とか太宰治といった定番から、ハリー・ポッターまで。
個人的内容ですみませんが、井伏鱒二は未読。太宰治は教科書に載っていた「走れメロス」と、高校の演習や模擬試験でやった「富嶽百景」の一部しか知らない。ハリー・ポッターも読んだこと無い。映画も観てない。通勤電車でハリー・ポッターのラッピング電車は、年に百回は乗ってるのに(苦笑)
そもそも、あまり覚えていない。どんな子だったっけ--。
私も、これと同じこと言われそうな気がする。
中学時代を振り返ると、家と学校と野川と公園ぐらいしかない箱庭の世界で、自分も同級生たちもいまよりずっと自由だったような気がするのだが、実際、朱美や真弓もそうだったのではないだろうか。
狭い世界ほど移動量や情報量が少ないから、深く記憶に刻み込まれるもんなんだよね・・・。
大きなガラス窓とよく茂った観葉植物と庭の緑が何かの雑誌で見たイギリスの古い屋敷の居間のようで、あ、秘密の花園--と亜沙子は思う。
バーネットの『秘密の花園』は少年少女向けの本で持ってましたが、前半部分はほとんど読まず、後半だけ繰り返し読んでましたね。後半の方が楽しくて、面白かったもん。
高校へ入って間もないころ、外で朱美に何かが起こったことは分かっている。警察に言われずとも、いくら鈍感な母でもそれぐらいは分かっている。何があったのか尋ねる勇気がなかったのは責められても仕方ないが、尋ねていたら何か変わっていただろうか?
「あの時こうしていたら、ああしていたら」と、後悔先に立たずの思考を繰り返してしまうのは、もう、どうしようもないんですよねえ。
高校に入ってすぐ、朱美に何があったのだろうか。どこかで恐い目に遭った? 誰かに乱暴された?
男なんて--。いつの日の、どこの誰ともつかない男たちの圧迫感が亜沙子の全身を締めつける。
現時点で確定したわけではないですが、母子二代で男に乱暴されたということ・・・?
亜沙子さんの「男なんて--」の嫌悪感は、私もよく分かる。
小学生低学年だったか、遊びに行った男の子の家で、いきなりのしかかられたんだよね。プロレスみたいにふざけて遊んでいるわけではなくて、そいつはセックスの真似事をしている感じだった。
たまたまそいつの母親が傍を通ったので 「おばちゃん、助けて!」と叫んだが、無視された。
何でや!? そいつの母親、保育士やってたんだけどさ・・・。
この出来事で確実に、「男はケダモノ」「女も頼れない」ということだけは、しっかりと刻まれました。 あー、思い出しても腹が立つ!
亨さんには協力はしてもらうが、子どもを産むのも育てるのも私だ。実の母親に抑圧され続けて、自分の娘と正面から向き合うことをしなかった母のようにはならない。愛情はあっても、結局娘を見失ってしまった朱美のお母さんのようにもならない。鼻孔をふくらませてひとりこころに決める真弓を突き動かしているのは、これからわが子を産み落とす性の孤独と歓びだ。
一方で、新しい命を産み出す真弓ちゃん。
女遊びをしていた父親を嫌悪して、男と付き合いたくないと言っていた真弓ちゃんが、何がどうなってこうなったのか、謎だな。
正直に言えば、母親になるという決意の傍らには、自分がほんとうはどういう心根の人間なのか分からない不安や疑念が、いつも寄り添ってきて離れない。最後の最後まで父を嫌悪した娘。その父と夫婦だったという理由で母を軽蔑した娘。好きと嫌いが背中合わせだった上田朱美。朱美とどんな友だちだったか--? それ以前に、私たちはそもそも友だちだった?
前回の雑感で記しましたが、「友だち」という言葉で収めなくても、「気になる子」って、いるよね。
陣痛が思ったほど強くならず、陣痛促進剤を投与されてやっと本陣痛が来たときには
私の知人の話ですが、彼女は産道が狭くて、帝王切開だろうと覚悟をしていたら、何を考えたのか、それとも他の妊婦と間違えたのか、医師は陣痛促進剤を投与させたらしい。無理矢理産ませようとしても、赤ちゃんの頭が出て来れないんだから、そもそも無茶な話。その後、帝王切開に切り替えて、陣痛抑制剤を投与。話を聞いているだけで、男女問わず素人でも、出産の経験なくても、母体にも赤ちゃんにも悪影響や後遺症が出そうなことは、分かりそうな話だ。
ある家庭において大人や子どもが個々に抱えている問題は、大なり小なりそれぞれの家庭のなかで内に向かって閉じてゆき、何かが起きて初めて世間の知るところとなるが、栂野家もその例に洩れない。
そうだね・・・我が家の出来事も、例に漏れずにね・・・。
いつも、的確なまとめ、ありがとうございます!
毎朝読んでても、いまいち内容を把握してなくて、助かります。
合田さんの、義兄との食事シーン(?)での、「エロ爺」発言に、ショックを受けました。
そ、そうくるか?と。
>合田さんの、義兄との食事シーン(?)での、「エロ爺」発言に、ショックを受けました。
私も動揺して、思わずリストに書き込んでしまいました(苦笑)
年齢、四捨五入したら60歳(還暦)ですし、「爺さん」と呼ばれてもおかしくない年齢ですよね・・・。
白髪も順調に増えて、ロマンスグレーに近づきつつあるようですし・・・。
それにしても高村さん、相変わらず爆弾ワードを放り込んできますよね。