当然のことながら、このカテゴリはネタバレありです。ご了承を。
今回は趣向を変えて、同じ「作品」であっても、「版」によって改訂されている部分を取り上げてみます。
また、皆さんのご協力を仰ぐ内容にもなっていますので、何卒よろしくお願いいたします。
***
私の知る限り、最も版を重ねているのが 単行本『マークスの山』 (早川書房)でしょう。
しかし「改訂といえば高村薫さん」と周知されているくらいですから、同じ作品であっても、改訂されてないはずがない!
私が確認しているのは、最低1回。又聞きのみ確認情報なのですが、もう1、2回あるとかないとか。
単行本『マークスの山』 の改訂部分で有名なのが、以下の部分(のはず)。
私の所有している2冊の単行本(28版と77版)から、省略しつつ引用してみます。ちなみに初版は1993年3月13日。初版から約9か月で、28版ですからね~(これは直木賞受賞後だからでしょう)
いかがです? これだけの違いがあるんですよ。
もちろん他の部分にも違いはありますが、いちいち挙げていたらホントにキリがありません。
ええ、ホントにキリがないんだ、これが・・・。単行本改訂版では、上記に取り上げた部分の直前に、合田さんのとった「ある行動」が削除されてます。
また、畠山宏の「女」西野富美子の住まいでの、合田さん・お蘭・吉原警部のやり取りでは、吉原警部の「ある台詞」も削除。
恐らく「これは無駄だ」と高村さんが判断された部分が、単行本改訂版ではバッサリと削除され、書き換えられていると推測されますが・・・。ああ、ホントにキリがないぞ~!
さて、ここでタイトルにつながる本題に入るわけです。
「お蘭には負けたぜ」は、何版から無くなったのか?
また、映画化もされましたので、一時期、表紙が映画仕様にもなっておりました。
何版から何版までが、映画仕様の表紙だったのか。
この二点を、どうしても知りたいのです。
以前にこういうことを調査されていたファンサイトさんがあったらしいのですが、私がネットを始める前後に、閉鎖されたそうで・・・残念。
どちらも個人で調べるのはどう考えても無理ですので、ぜひともご協力いただきたいのです。
ご存知の方、よろしければコメント欄にご記入して下さいませ! 無記名でも結構です。
あるいは「図書館で借りて読んだ本は○○版発行だったが、この台詞はあった」とか、「2冊持っているが、××版は絵の表紙で、●●版は映画仕様の表紙だった」という情報でも構いません。だいだいの目星をつけることが出来ますので。
もう一度、まとめてみましょう。
1.「お蘭には負けたぜ」は、何版から無くなったのか?
ヒントとしては、私の所有している28版は「あった」。また、ある方の情報では、36版では「なかった」とのこと。つまり29版から35版の間で、改訂されているということです。
2.何版から何版までが、映画仕様の表紙だったのか。
ヒントとしては、1995年に映画化されたので、版数は後半の方ではないでしょうか。
ちなみに77版は絵の表紙でした。書店で見かけた75版も、絵の表紙でした。つまり、映画公開終了後は絵の表紙に戻っているわけです。
この二点のいずれか、あるいは両方についてご存知の方。ご協力いただければ大変嬉しいです。どうぞよろしくお願いいたします。
幸か不幸か、映画仕様の表紙は持っていないんですよ。機会があれば、入手してもいいかと思っているのですが・・・。
検索かけてみましたら、映画仕様の表紙の画像は、これしか見つかりませんでした。うーん、今となってはかなりのレアものなのか?
おまけ。映画版「マークスの山」の内容紹介。 マークスの山(1995) - goo 映画
あらすじ読むと、笑ってしまうくらい(あるいは怒るくらい)に、内容が変わってますよ~。●●が○○の愛人って・・・何やねん、これは!?
今回は趣向を変えて、同じ「作品」であっても、「版」によって改訂されている部分を取り上げてみます。
また、皆さんのご協力を仰ぐ内容にもなっていますので、何卒よろしくお願いいたします。
***
私の知る限り、最も版を重ねているのが 単行本『マークスの山』 (早川書房)でしょう。
しかし「改訂といえば高村薫さん」と周知されているくらいですから、同じ作品であっても、改訂されてないはずがない!
私が確認しているのは、最低1回。又聞きのみ確認情報なのですが、もう1、2回あるとかないとか。
単行本『マークスの山』 の改訂部分で有名なのが、以下の部分(のはず)。
私の所有している2冊の単行本(28版と77版)から、省略しつつ引用してみます。ちなみに初版は1993年3月13日。初版から約9か月で、28版ですからね~(これは直木賞受賞後だからでしょう)
【1993年11月30日 28版発行】
さすがに又三郎と森の切れ者同士、手ぶらでは戻ってこなかった。(中略)
「お蘭には負けたぜ」と又三郎は珍しい文句を吐いた。「こいつの手さばき、見せたかったな。受付の目を盗んで、あっという間に一枚ポケットに入れやがった。ほら……この男、子供を抱いているこいつが林原」
「事務所で聞いたのか」
「そんなバカなまねするか」
「受付の奥に額入りの林原の写真がかかっていたので、顔が分かりました」と森。
「へえ……」
吾妻と合田は、チラシを奪いあって写真に見入った。(中略)
吾妻と二人で唸った。 (単行本p193~194)
【1999年7月15日 77版発行】
さすがに又三郎と森の切れ者同士、手ぶらでは戻ってこなかった。(中略)
合田と吾妻はチラシを奪い合って写真に見入り、唸ってしまった。
「多分、主任たちが持っている写真とはだいぶん顔が違うと思うぜ」と又三郎は得意げに言った。「なに、事務所でふいとチラシを見て、こっちも《あれ》と思ったんだ。弁護士名鑑の写真は、お見合い用の修正写真じゃねえか、あれ」
「チラシの日付から見て、このチラシの顔の方が現在の本人により近いと思います」と森も言った。
吾妻と二人、「脱帽」と頭を下げた。 (単行本p193~194)
いかがです? これだけの違いがあるんですよ。
もちろん他の部分にも違いはありますが、いちいち挙げていたらホントにキリがありません。
ええ、ホントにキリがないんだ、これが・・・。単行本改訂版では、上記に取り上げた部分の直前に、合田さんのとった「ある行動」が削除されてます。
また、畠山宏の「女」西野富美子の住まいでの、合田さん・お蘭・吉原警部のやり取りでは、吉原警部の「ある台詞」も削除。
恐らく「これは無駄だ」と高村さんが判断された部分が、単行本改訂版ではバッサリと削除され、書き換えられていると推測されますが・・・。ああ、ホントにキリがないぞ~!
さて、ここでタイトルにつながる本題に入るわけです。
「お蘭には負けたぜ」は、何版から無くなったのか?
また、映画化もされましたので、一時期、表紙が映画仕様にもなっておりました。
何版から何版までが、映画仕様の表紙だったのか。
この二点を、どうしても知りたいのです。
以前にこういうことを調査されていたファンサイトさんがあったらしいのですが、私がネットを始める前後に、閉鎖されたそうで・・・残念。
どちらも個人で調べるのはどう考えても無理ですので、ぜひともご協力いただきたいのです。
ご存知の方、よろしければコメント欄にご記入して下さいませ! 無記名でも結構です。
あるいは「図書館で借りて読んだ本は○○版発行だったが、この台詞はあった」とか、「2冊持っているが、××版は絵の表紙で、●●版は映画仕様の表紙だった」という情報でも構いません。だいだいの目星をつけることが出来ますので。
もう一度、まとめてみましょう。
1.「お蘭には負けたぜ」は、何版から無くなったのか?
ヒントとしては、私の所有している28版は「あった」。また、ある方の情報では、36版では「なかった」とのこと。つまり29版から35版の間で、改訂されているということです。
2.何版から何版までが、映画仕様の表紙だったのか。
ヒントとしては、1995年に映画化されたので、版数は後半の方ではないでしょうか。
ちなみに77版は絵の表紙でした。書店で見かけた75版も、絵の表紙でした。つまり、映画公開終了後は絵の表紙に戻っているわけです。
この二点のいずれか、あるいは両方についてご存知の方。ご協力いただければ大変嬉しいです。どうぞよろしくお願いいたします。
幸か不幸か、映画仕様の表紙は持っていないんですよ。機会があれば、入手してもいいかと思っているのですが・・・。
検索かけてみましたら、映画仕様の表紙の画像は、これしか見つかりませんでした。うーん、今となってはかなりのレアものなのか?
おまけ。映画版「マークスの山」の内容紹介。 マークスの山(1995) - goo 映画
あらすじ読むと、笑ってしまうくらい(あるいは怒るくらい)に、内容が変わってますよ~。●●が○○の愛人って・・・何やねん、これは!?
「ある」方も読みたいです。
また、映画の表紙は見たことがありません。
勉強になりました。
しかし・・・愛人って
因みに又三郎の見せてやりたかったな、は見せたかったなになってました。
1995年5月21日 62版は映画の表紙で「ない」です。
映画版の方の帯がついていないので帯の写真は始めて見ました。
★パステルさん、こんばんは。ご回答ありがとうございます。
>映画の表紙
リンク先の映画仕様の表紙は「1995年5月23日 64版」だそうですので、パステルさんの67版と、わずかの差なのですね。
ということは、65版・66版あたりが境目と見ていいのかもしれません。
いきなり核心に迫ってきましたよ~!
★きなこさん、はじめまして。ご訪問とご回答ありがとうございます。
>1993年8月6日 17版
8月で17版、11月で28版。短期間で版を重ねていることが、よく分かりますね~。
(部数は、この際、無視)
>又三郎の見せてやりたかったな、は見せたかったなになってました。
ごめんなさい! 私の入力ミスでした!(土下座) 訂正しました。ありがとうございました。
★もじずりさん、こんばんは。ご回答ありがとうございます。
>7版
うわ、1ケタですか!? 凄いです~! 日付からみますと、直木賞受賞前でしょうか。
>1995年5月21日 62版
ええ!? リンク先の映画仕様の表紙では「1995年5月23日 64版」とありますから、63版は「1995年5月22日」ということ!? 21、22、23日と連日で、版を重ねていたということ!? うわ~!(絶句)
>映画版の方の帯
私も初めて見ました。ライオンみたいな毛皮を被っているのは、誰なんでしょう?(苦笑)
***
このアンケートの回答、無期限に決定しようかな。ご回答を拝見してるのが、とっても楽しいですもん♪
ある程度の回答が集まりましたら、記事にまとめてみようかしら。
皆さま、よろしければご回答下さいませ。(無記名でもOKですから)
情報ありがとうございます♪ 拝見しました。
単行本『リヴィエラを撃て』も、もう1冊欲しいところなんですが・・・どうしましょう~(悶々)
私の手元にある『マークス』は既に書き込みされている皆さまの間の版で、これと言った発見はございませんが参考までにご報告させて頂きます。
93年7月27日 12版
「お蘭には…」あり・表紙は‘手のイラスト’です
今までも、からなさんの詳細な考察を、自分が高村作品を再読する際の参考にさせて頂いておりました。 今回の集計結果も楽しみにしております。
私が去年ブックオ●で買った単行本は(ちなみに100円でした)
95年5月14日 55版
『お欄には・・・』なし,映画版の表紙(帯も映画版)
です。
皆様のコメントとあわせると,この時期はホントに連日で版を重ねていたんですね。。。
私の手持ちのマークスですが、やはり既に書き込みされてる皆様の間の版なのですが、ご参考まで書き込みさせて頂きます。
1993年7月27日12版
1993年8月12日23版
どちらも手のイラスト、台詞ありでした。
今回の記事を拝見し、改訂後の版が物凄く欲しくなってしまいました。