goo blog サービス終了のお知らせ 

これエレ!  ~これはこれはエレガントなブログもあったものだ~

日常で起きたことを面白おかしく書いたり、小説書いたり

あと

テンプレと表示絵がよく変わるのはいつもの事

戦隊シリーズ  第二弾 ラーメンジャー

2014-05-21 17:10:08 | 小説


さて



約束通り作りましたよ!



何戦隊か考えてないので・・




いまつけます




製麺戦隊 ラーメンジャー!


キャッチフレーズが




「ラーメン食べて何が悪い!」






さて ごゆるりと






第一話 「平和を守る新たなヒーロー ラーメンジャー参上!」

 ここは都内某所のラーメン屋「UZラーメン」。様々なニーズに応える豊富なメニューと、自家製麺が売りの人気ラーメン屋だ。
「UZラーメンの大盛りで、脂マシで」
「あいよ」
 常連客で賑わうこのお店はいつも満席である。
「待ちきれない・・・」
 常連である龍谷(タツヤ)がラーメンを待っている。見た目だけは怖いが、話してみると気さくで面白い青年だ。
「おや、龍谷君も来てたのかい」
「東(アズマ)さん、お先っす」
 東は年長者で、眼鏡をかけている。この店の初期からの常連で、顔が広い。
「東さん、ご注文はUZ味噌の脂少なめ、麺多めでしたっけ?」
 店員である、内海(うつみ)が話しかける。
「流石内海君、それで頼むよ」
「ご注文入りました!」
 内海が大きな声でマスターに注文を伝える。
 そこには普段の光景が広がっていた。しかし、平和な光景が壊れるのは一瞬だった。
「んぁぁっ、お前らっ、しょこで大人しくしてぇろ!」
 皆がラーメンを食べてると、小柄な男が現れた。なんか危険だとは思ったが、小柄な男だと油断したのか、客の大半が再び麺をすすり始める。
「ん、テンメー、聞こえないのか、よっ!」
「うるせー!」
「食事の邪魔だ!」
「食券買ってから入ってこい!」
「あ、はい・・・」
 客の罵倒に耐えれなくなった小柄な男は、食券を買って外の列に並んだ。そして十分後再び店に入る。
「テメーらっ大人しく・・・しろっ!」
「うるせー!」
「おめーが大人しくしろ!」
「そういうのは他所でやれ!」
「ちょっ、テメー、俺がそんなに気が長いと思うなぁっよ」」
 小柄な男は、大量の土方風の男を呼び出した。
「フォッシャ、トビー、んん、いけっ!」
「ああん?」
「おうよ!」
 客は流石にこの状況でパニックになる。小柄でよく見ると頭の毛が薄い男だけならまだしも、土方風の男が何人も入ってきたら嫌だ。
「ああん、呑気に食ってるんじゃねーよ!」
「俺のラーメンがああ」
 次々とラーメンを奪っていく。
「フォシャシャシャ、これで、このラーメン屋もおぉ終わりだっ、ふぁっしゃあ!」
 この異様な光景を、隠れてみている龍谷、東、内海の三人がいた。
「どうします?」
「うーん、困ったな」
「ちくしょう、俺のバイト先をめちゃくちゃにしやがって・・・」
「本当に困ったな」
「うぉ、店長」
 内海の背後に店長の柚居(ユズイ)がいた。
「困ったついでなんだが、君たちの携帯を見てくれ」
 三人はなぜなのかわからなかったが、言われた通りに携帯を見る。そこにはメールが届いていた。
「あれ、メルマガが・・・・」
「俺にもあるっす」
「確かに、俺にもあるね」
「ほう、三人ともか」
「これ、何なんですか店長・・・」
「選ばれたんだよ、早く登録画面に行って、手続きを開始してくれ」
「え、でも、そんな事してる暇は・・・」
「いいから早く、ほら二人も見てないで!」
「うっす」
「わかったよ」
 三人は言われた通り登録画面に行き、手続きを行った。そして別のメールが送られてくる。
「その画面を開いて、アプリをダウンロードしてくれ」
「柚居店長、これはどういう意味だい?」
「説明している暇はないんですよ、頼むから今は言う通りにしてください」
「・・・・これでこの状況を打破できるようですね」
「ええ、これは俺達が生み出した最後の砦なんです」
 アプリがダウンロードされた、そこには”ラーメンデバイス”といわれるものが入っている。
「それを起動させてください」
 ラーメンデバイスという初めて聞くアプリに戸惑うものの、店長の真剣なまなざしに偽りはないと見た三人はラーメンデバイスを起動させた。




「ファッシャシャシャ、これでこの店も制圧がほぼファクパー完了したふぁしゃ」
 小柄で、頭が寂しく、日ごろの不摂生が祟ったような体系の男は高笑いしている。
「てめぇえええ!この、俺の店をぉおおお!」
「ふぁ!? ぐぇっ」
 小柄不摂生男は倒れこんだ。
「いや、待て、お前の店じゃないだろ!」
「まあまあ、この際細かい事は気にしないという事で」
「ふぁれふぁふぉまふぃら!」
「何言ってるかわかんねーし!」
 青いバトルスーツに身を包まれた内海が突っ込む。
「アプリを起動したら急にこうなっただけだからね」
「よくわかんねーけど、倒す」
 アプリコット色に包まれた東と黄色の龍谷が小柄不摂生男の前に立ちふさがる。
「すごいね、この力、でもこの色はどうにかならなかったのかな」
「イエローとか、カレーってイメージじゃないっすか」
「ふぁにふぁふぁふぁふぁいふぉふぉふぉ!」
「何言ってるかマジわかんねー!」
「ファシャシャ! 貴様ふぁ、一体なにものなんふぁ」
「このラーメン屋を守るためのヒーローさ!」
「そういえば、名前、なんだっけ?」
「ラーメンデバイスをDLする画面に、ラーメンジャーって書いてあったよ」
「うわっ、だっせえええ」
「ふぁにを、わけのふぁからないことふぉ!」
 小柄不摂生は立ち上がる。
「ふぁたしの名前は、五醜星の一人、ファッシャー様ふぁ、ふぁが主であるスイーツ仙人ふぁまに仕える、最強にして最悪の怪人ふぁ!」
「何が目的なんだい?」
 アプリコットが質問をする。
「スイーツ仙人ふぁまは、大変ご立腹でおらせらっふぇふぇうっふぁあ!」
「ごめん、まじわかんねー、もう一回いい?」
「フィーフふぇんにんふぁまは、ふぁいへんごりっふくでおふぁれせああらああああ!」
 目の前のファシャーと呼ばれる怪人(?)が何を言ってるのかわからないが、恐らくこの地球にとって良い事ではない事だけはわかったので、三人は倒すことにした。
「とりあえずテメーを倒してやるぁああ!」
「ふぁっ!?」
 ブルーが適当に拳をぶん回す、本当だったらこんな素人攻撃など相手にあたるはずがないのだが、このラーメンデバイスで強化された彼等にとって、攻撃を当てる事など造作もなかった。
「ファァアア! 貴様ふぁ、ゆるふぇん!」
「俺達もいるぜ!」
「ふぇ?」
 ブルーの攻撃が終わり油断していたファシャーに、イエローが思いっきり腹パンをくらわす。
「痛ってっ、ちょ、やめふぉ!」
「君を倒せばこの場の混乱は防げるんだよね?」
「ファシャシャ!貴様らなどに、このファシャー様を倒せると思ってるのふぁ!」
「途中まで滑舌いいじゃねえかよ!」
「うるふぁい!」
「重要な部分ふぁしっかりいわふぁいと、つたわらふぁいだろ!」
「テメーと会話してると、疲れるんだよ!」
「ファアアアッ!!」
 三人の攻撃が次々と当る、ファシャーは流石に立つのもつらいぐらいのダメージを受けてきた。
「しかふぁない、ここはいったん、逃げるふぁ!」
「まて!」
「さらふぁ!」
 突然の煙幕でラーメンジャーは敵を見失ってしまった。
「くそっ、あともう少しで倒せたのに!」
「ああ、楽勝だったな」
「いや、油断はしない方が良い、彼はまだ本気を出しているようには見えなかった」
 怪人を撃退したものの、店の中はめちゃくちゃになってしまっている。それをみた三人は落胆していた。
「助かったよ」
「店長・・・」
 柚居は安全を確認してから出てきたようだ。
「すみません、敵を倒せませんでした」
「いや、初戦でここまで戦えたんだ、十分だよ」
「でも、店が・・・」
「とりあえず復旧にはだいぶかかるだろう、でも、奴等からラーメン屋を守る事が証明できた、これでまた安心してラーメン屋を続けられる」
「それは?」
 疑問に思った龍谷が聞く。
「奴らの名前は”スイーツ脳”と呼ばれる集団だ、何者なのかはわからないが、目的は楽をする事だ」
「それだけを聞くと危険とは思えないね」
「ああ、しかし、奴等は自分達の怠惰を全て他人のせいにしているだけの屑集団だ、今回は自分が痩せないのはカロリーの高いラーメン屋が乱立しているせいだからという、ふざけた理由で動いている」
「なんて野郎だ・・・許せねえ」
「リーダーのスイーツ仙人は以前、飲んでも痩せなかったという理由だけで、ダイエット茶を作ってるメーカーを執拗に襲っていた、その時は手も足も出なかったらしい」
「なるほど、となると、今度のラーメン屋が全部襲われた後は」
「そう、他の標的を見つけて攻撃するだろう」
「恐ろしいな」
「ああ、それで君たちに、ラーメンジャーとして戦ってほしい」
「俺はいいぜ」
 イエローは真っ先に拳を突き出す。それに合わせるように、ブルー、アプリコットも拳を突き出した。
「俺の働いてる店をめちゃくちゃにしやがったんだ、絶対ゆるせねえ」
「そうだね、俺もこの由々しき事態を良しとしないよ」
 こうして三人は、ラーメンジャーとして戦う事になった。



次回予告


柚居「気づいてる人は気づいてるかもしれませんが、ゲストキャラです」

龍谷「え?マジっすか」

内海「へぇ・・・・」

柚居「前回はカタカナだったんでね」

東「へえ、前回はどんな話だったんだい?」

柚居「いや、あんまり思い出したくない」

内海「なんだよそれ」


次回 「メンバーを探せ!」

柚居「毎回だれかがゲスト出演しますよ」

内海「ってか、しょっぱなから部員の足りない野球部みたいな展開だな・・・店長どうにかなんないすか?」

柚居「お楽しみに」

内海「無視かよ!」




さて





また ゆるーいノリでやっていきたい



24話終わったら次の 戦隊シリーズを書くぞー(謎








脱衣戦隊 ハンラマン 最終話 後半

2014-03-05 17:20:17 | 小説



いよいよ 最終回です






「あの野郎・・・・生きてたのか・・・」
「ん~・・・かっこつけちゃったから気まずくてこれないとか?」
「いや~、案外ツケを誤魔化すためなんじゃないんすかぁ~?」
「もぅ・・・ユズィさんは心配ばかりかけさせますね」
リーにモディ、ウィカとレイさんがアトモスフェアでしゃべっている。
「この写真を見せたら一箇所でかなりの目撃証言が取れたんですよ」
ムナがそういい状況を説明した。
「なんかほとんど休まず捜索してたビリーさんとスー司令がかわいそうですよ」
「うぇい、とりあえず戻ってきたら ユズィさんの驕りでしゃぶしゃぶっすね」
「すき焼きのがいいんじゃない??」
「ビリーの奴に最高級店予約してもらうか」
「うはー、すき焼きにしゃぶしゃぶ・・・・いいですねぇ~」
「私も行っていいですか?」
「ムナさんもちろんいいよー、最高級の部位ばっかり頼んじゃってね」
「お肉大好きなんですよー、最高級を頼んじゃいますねー」
「もちろん酒も最高級っすね」
「当然、高い個室とか借りようぜ」
5人はユズィの財布状況など考えてない計画を立てていた。
「な・・・・・なんて残酷な話をしてるんだ」
ユズィはオッパーブの残党を倒したのでアトモスフェアに顔を出そうと様子を見ていた。
だがなぜか和やかな雰囲気ではない、このままユズィは一旦引き返そうと思っていた頃だった。
「あれ?ユズィさんじゃないか」
「げ・・・・アジスさん・・・」
ユズィは後ずさりしてしまう、その時よろけてしまいドアに思いっきり背中からぶつかる。
「いててて・・・・・あ・・」
「・・・・・・?!?」
一瞬場の空気が固まった。
「あ・・・ほら、ええと・・・・」
「お帰り」
レイさんが一言言う。
「うぇい、遅いっすよー、遅刻1週間分っすよ」
「ユズィちゃんみんな心配してたんだよ?」
「ったくよ・・・・こんなこったろうとおもったよ」
「ユズィさん、最高級のすき焼きよろしくお願いしますね」
「ははは・・・・・た、ただいま」
突然後ろからバイクのエンジンの過回転音が聞こえる。
「あ・・・アイドリングストップですよ、時代はエコですってば・・・?」
後ろにはまるで鬼のような表情をしたビリーと司令の姿があった。
「このーーーー!!!!」
「てめーーーー!!!!」
「ひぃいいいいいい!!」
身をかがめるユズィだが2人は泣きながら近寄ってきた。
「良かった・・・・本当に良かったよ」
「お帰りユズィさん」
その後ユズィがどうやって脱出をしたのかなどききたいことを質問した。
「突然ハンライザーが光りだしてあの光のおかげで助かったんですよ、それでも目覚めるまでに3日かかったんですけどね」
「全く・・・ハンライザーって最後の最後まですごいよね」
「修斗さんって一体何者なんだろう?」
「そういえばあれから全然連絡取れないんですよ」
「ま・・・・また、悪が栄えた頃になったら連絡がくるんじゃないかな?」
「とりあえず、オッパーブの残党も狩り終わりましたし・・・鳥定でも・・・」
「鳥定? 冗談・・・・ボクがきっちり宴会の場を用意しておきましたよ」
「へ?」
そういいビリーがチラシを見せる。
「浅草の老舗”すきやき宝来紅”、最高級お座敷コース」
「げげげげ!? 1人6万はくだらない最高級コースじゃないっすか!?」
「さて、早速・・・・・ユズィさんの帰還祝いを兼ねて行きますか~、もちろんユズィさんのおごりでね」
「そ・・・・そんなぁ~~」


「だから!そこは違うって何回教えてるんだよ!」
「す・・・すみません~~!!」
リーは時計を見ながらハンライザーを確認した。
「(そうか・・・そういえばもう怪人は現れないのか・・・・・)」
「先輩? せんぱーい?」
「うるせえ!なんだよ・・・まだできてねえのかよ!!」
「す・・・すみません~~!!」
突然電話が鳴る、リーは身構えてしまったがそれは仕事の電話だった。
「あ、はい、そこの企画書は訂正したとおりで・・・ええ、はい、合ってます」
「せ・・・せんぱーい」
「てめーーー!!いつまでも同じところ・・・・」
「で・・・でで・・・できました!」
「なんだよ、やればできるじゃん」
リーはダメな後輩を見ながらため息をついた、だがこの日常も悪くないと思っていた。
それは自分達が守った世界なのだから。
「おう、ウィカ最近は動きがいいな」
「うぇ~い、もちろん、なんたって心配事がなくなったからっすよ」
「ほほ~、じゃあ次の現場は任せちゃっても大丈夫かな」
その言葉を聞きさらに張り切った。
「任せちゃってくださいよー、この家だって後3日で作り上げますよ」
そういい荷物を持つ。
「あんまり張り切るな!腰痛めるぞ!」
こうやってバカをやってられるのも、全ては平和だからである。
「大丈夫っすよ!世界は平和にできてるんすよー」
「バカヤロー!平和はあのヒーローが守ってるんだ、ウィカじゃねえだろ!」
「そうでしたー、腰痛めない程度にがんばります~」
「バカヤロー余所見すんな!」
「え?」
ウィカは少し足を踏み外し倒れてしまった。
「いてて・・・」
幸い自分の体も荷物もなんとも無かった。
「お前さんがもっとしっかりしてればなあ」
「うぇーい、俺はしっかり者っすよー」
「まったく・・・自称しっかり者には適わんよ」
自分がハンラマンだとは言わなかった、それのほうがなんだかロマンチックな気がした。
「ふぅ~、仕事も終わったしそろそろアトモスフェアにでも向かおうかな~」
モディは携帯の時計ではなくハンライザーを見てしまった。
「あ・・・・もう怪人いないんだっけ」
そういいハンライザーを見るのをやめる。
「ぷっ・・・・あははは」
「でたな!!おっぱーぶ!!」
その言葉に一瞬ドキっとする。
「こら!街中じゃやめなさいっていってるでしょ!」
「えー、でもままーヒーローなんだよ!すごい人たちなんだよ!」
「だからって・・・風邪ひいちゃうでしょ? お家の中でやりなさい」
「はぁい」
そこには親子が仲良く家に帰る姿があった。
「あはは、いつの間にか有名人になっちゃったなあ」
自分達で守った平和はこれほどいいものだと思わなかった、かつて消極的だった自分とは違い今はどんなことでも積極的に行うようになり職場でも人気が上がってきた。
「さて、今日もみんなが無事かちゃんと確認しないとねー」
そういい少し足早になった。
「スライス1mmだ! なんで2mmでやってるんだよ!!」
「え・・・?でも先輩・・・」
「ったく!俺にかせこのやろう!」
この手厳しく言う先輩にも奥さんや子供がいる、その人たちの笑顔が守られたと思ったらビリーはへこんでなどいられなかった。
「こうやるんだよ!」
「あ、参考になります!」
先輩の携帯が突然鳴り始める。
「あ、わりぃ続きやっといて」
「わかりましたー」
先輩は奥で電話をし始めた。
「うん、ぱぱでちゅよー、うんうん、わかった、帰ったらヒーローごっこやろうねー」
ビリーは心の中で細く笑んだ。
「てめー・・・・今笑ったろ?」
「えぇ!?」
こんな日常ですらビリーにとってはかけがえの無いものになっている。
「オーライ! オーライ! オーライ!!」
またしても10t車が到着した。
「おい、ユズィこのフォークリフト運転して荷物降ろせ」
「わかりました!」
だが不安定につまれてる荷物が崩れてしまう。
「なにやってんだよ!!」
「す・・・すみません」
「今までなにやってたんだ!!」
「ええと・・・・それは・・・・」
口ごもっているが態度はおびえてはいない、ただどういおうか迷っていた。
「ま・・まあいい、そのまっすぐな目に免じて許してやる。さっさと荷物積みなおして早く仕事終わらせるぞ」
「わかりましたー!」
ユズィは自信がついていた、自分が守ったこの世界ならきっといい未来ができる。
そう確信していた。
「ん??」
ユズィはトラックにステッカーが貼られていることに気がついた。
「"脱衣戦隊ハンラマン”・・・・」
「お、兄ちゃんも1枚いるか?」
トラックの運転手が自慢げに見せる。
「俺のガキが好きでよ、貼ってるんだよ」
それはなんだかとても誇らしげに貼り付けられていた。
「あ~、ハンラマン記事は右肩あがりだし、最高だよ」
部長はすっかり上機嫌だった。
部長の後ろには”ハンラマン特集100万部突破!”と書かれた垂れ幕が下りている。
「すごいぞー、君はすごい!」
「はぁ・・・?」
ムナは少しあきれた口調で部長を見る、あれほどハンラマンの記事に反対してたのが今では嘘みたいである。
「しかし誰なんだろうな?ハンラマンって!」
能天気な部長の声を聞き少し鼻で笑うようにムナが答えた。
「さぁ~?どこかのお調子者達じゃないですか?」
「全く! ヒーローだぞ? そんなはずないだろ、イケメンで強くて、きっと美人のサポートする人がいて・・・」
自分勝手な妄想をする部長を横目にムナもほっそり笑うのであった。
「隊長・・・」
「ん?」
そこには柔道をする2人の姿があった。
「次はハンラマンなんかに遅れを取らないように鍛えてくださいよ」
「なんでだ?もうあのオッパーブなどという輩はいないぞ?」
「いいえ・・・・今回ウソー警視など警察側にも裏切り者がいました・・・、そういった全ての悪を倒したいんですよ」
「いい心がけだな」
そういいトーマは一本を決める。
「なら俺を倒してから言うんだな」
「ぐ・・・ま、負けませんよ!!」
2人はまた組み合った。
そして数分もしないうちにまたトーマが投げ飛ばす。
「ぐ・・・・っぷ・・・」
「どうした?」
「いやぁ・・・・平和ですね、あいつ等のおかげですよ」
「ああ、そうだな」
次こそはハンラマン達に頼らず正義を貫こう、そう誓いを立てた2人だった。
「あーあ・・・このぐちゃぐちゃな基地どうしようかあな・・・」
「片付け手伝いますよ」
「アジスさん」
司令とアジスは基地の片付けをしていた。
「ロボットも・・・もう、基地も」
「壊れちゃいましたね」
ヒロシ襲撃のせいで基地もロボットも全てがめちゃくちゃになっていた。
「でも大丈夫ですよ、みんなの正義の心があれば絶対にまた敵が現れても戦えますって」
「そう・・・だね」
2人はその後黙々と基地の片づけをした。
「でも・・・・」
「ん?」
司令から口を開く。
「修斗さんって一体誰だったんでしょうね」
「ん~・・・、まあ謎の人だよね」
世界は平和になったが謎はまだ解決していない、だがこれだけは言えた。
「とりあえず味方ってことしかわからないね」
「だね」
そういいまた基地の掃除を始めた。
「ふんふふ~ん♪」
アトモスフェアの中はコーヒーの香ばしい匂いで包まれていた。
カランカランとドアが開く音が聞こえる。
「あ、いらっしゃいませ!」
「うぇ~い!」
「ちゃーす」
「こんにちは」
「こんちゃー」
「こんにちは~」
「・・よ」
「こんちはー」
そうして平和な日常は明日へと続くのであった。




脱衣戦隊ハンラマン 最終話 前編

2014-03-04 12:52:58 | 小説



TV番組で言うところの


1時間スペシャルぐらいの気持ちで書いたんで



結構長いです



ここまで 読んでくださった心の広い方



もう少しの辛抱です



第47話 最終回 「さよなら 俺達のヒーロー」

「・・・・・・そいつぁ本当なんすか?」
「アイツ・・・あの野郎・・・・」
傷の深い4人は病院に入院していた。
「くそっ・・・冗談じゃすまねえぞあの野郎・・・・」
リーはうわごとのように繰り返している。
「すまない・・・・目の前にいたのに、何もできなかった」
「ああ・・・本当にお前は無能だよ!!」
「リーさん、そいつは言っちゃいけねえっすよ。ビリーさんだって辛いんすよ、むしろ目の当たりにしたビリーさんのほうが辛いはずっすよ・・・・・」
「なんか・・・・またひょっこり現れそうなんだよね・・・・」
モディは根拠もないがつぶやいていた。
「たとえばさ・・・、なんかかっこつけちゃったから気まずくてこれないとか」
「モディさん・・・・」
アジスが静止した、誰だってそう思いたいのであるがそれを言わないようにしてたからだった。
「ご・・・ごめん」
「でも俺も本当に信じられないよ・・・ユズィさんが死んだなんて」
アジスはその言葉だけを言ってから黙り込んだ。
「ボクはバイトあるんでそろそろ帰りますね」
「うぇい、わざわざありがとうございます」
「いえいえ、また何か必要なものあったら言ってくださいよ」
「う・・うん、そうだね。今はとりあえずないよ」
そういいビリーは一人病室から出て行った。
「表情には出してなかったけど・・・・・」
「だな・・・、かなり思いつめてたな」
「っち・・・、わかったよ俺が言い過ぎたんだろ・・・」
「うぇい、それはビリーさん本人にいってやりましょうや」
4人は今、自分達は今できることが傷を一秒でも早く治すことを知っていた。なのでそれ以上しゃべらず寝ることにするのだった。
その頃スー司令も基地の修復をしながらハンライザーのGPSをたどる作業をしていた。だがあの爆発で当然ハンライザーが無事であるという保障などはなく半ば諦めかけていた。
「でも・・・・死体がでてきたなんて報告は聞いてない・・・」
あの爆発のあとアレウスの隊長であるトーマと一緒にずっと捜索を続けたのだがユズィの手がかりになるものは何一つ見つかっていなかった。
「一体、どうしちゃったっていうんだ」
スーは乱暴に椅子に座る。少し目尻を押さえたときにどっと疲れが出てきたような気がした、さすがに何日もの間ずっと張り詰めたままなのはキツイと思った司令はアトモスフェアへと向かうのであった。
「あ、スーさん・・・いらっしゃい」
ボーっとしていたレイさんが司令に気づき挨拶をした。
「つい・・・さっきまでビリーさんがいて、探してくるって」
「あの人もずっと動きっぱなしでしょう、少しやすまないと」
「僕も止めたんですよ、でも・・・・」
誰もが歯がゆい気持ちなのは一緒だった、本当は諦めている自分がいることに気づきたくないあまりに体を動かして忘れようとしているのもわかっていた。
しばしの沈黙、テレビでお昼の番組が始まり芸人達の楽しい会話が無機質に聞こえた。
カランカラン
突然ドアが開く音が聞こえた、ふと目をやるとそこにはミミの姿があった。
「ええ・・と、こんにちは」
「あ、・・・・・・・あ~どうぞ座ってください」
レイさんは座ったミミにコーヒーを1杯出した。
「え・・!?まだ注文していませんが」
「いいんです、サービスですよ」
「そうですか・・・なんかごめんなさい」
「いえいえ、気にしないでください」
その後またしばしの沈黙が続いてから急にミミが口を開く。
「あ・・あの!」
「どうしました??」
「ユズィさんは・・・・・?」
「あっ・・・・あー・・・」
レイさんは少しあたふたしていた、この場でどういえばいいのかわからなくなっていた。
「ユズィさんは・・・・・」
「今、アメリカに本場のプロレスを見に行ってるんですよ。すぐ戻ってきます」
「あ~、そうなんですか~」
スー司令が説明した、それはユズィがこう伝えてほしいと言った言葉であった。
「じゃあ、これ・・・・ユズィさんに渡してください」
そういい丁寧な包装紙に包まれた箱を渡す。
「なんかお仕事が寒いって言ってたのを思い出したので、マフラーです」
「あ・・・はい、渡しておきますよ」
司令はその箱を受け取った。
「ええと・・・・、じゃあ私はこの辺で帰りますね」
「はい、いつでもどうぞ」
そういい少し寂しそうな表情のミミはお店から去っていった。
「そのマフラー・・・・ユズィさんが帰ってきたら渡しましょう」
「・・・・そう・・・ですね」
そういい司令はレイさんにマフラーを渡した。


「よし・・・・この辺かな??」
ビリーはバイクでいわれたあたりを捜索した、そして人だかりが見つかったのでそこに行くことにした。
そこには鎖でぐるぐる巻きにされている怪人の姿があった。
「あ、トーマさんこんにちは」
「ん・・・・、これは君がやったのか?」
「え?ボクはついさっき来たばかりですよ」
トーマもビリーもワケがわからないといった表情で怪人を見ていた。
「だが・・・この怪人はうわごとのように”ハンラの奴にやられた”と・・・・」
「まさか、ボクの仲間は皆病院のはずですよ、それにボクだって来たばかりですから」
「だとしたら一体・・?」
ビリーはもしかしたらユズィがやったのかもしれないと思った。だけどそれを口にすることはできなかった。
「まあ、なんにせよ事件は解決した。わざわざ出向いてくれて助かった」
「いやぁ・・・何にもしてないっすよ。とりあえず戻ります」
「ああ、これからもよろしく頼む」
「ばっちり任せてくださいよ!」
そういいビリーはバイクに乗って司令のいる基地に向かうことにした。
それから1週間後、火曜日。
「見てください!!町に突如現れた新ヒーローですよ!!」
「・・・・・・・・ん?」
カナメはめんどくさそうにムナの書いた記事を見た。
「ぼやけてなんだかわかんねえよ・・・、酔っ払いか?」
「違いますよ!今はハンラマ・・・じゃない、あの5人組のほかに正義の味方がいるってもっぱら噂なんですよ」
一般人の投稿なので画質は微妙だが確かに悪人を倒す男の姿が見える。
「これはあの5人組関係の奴なんじゃないのか?」
「それはまだわからないですが・・・・恐らく新たしい正義の味方なのは間違いないです!」
ムナはこのニュースが出回り始めてからアトモスフェアに行きビリーやレイさんから話を聞いていた、それによるとビリーは心当たりが無いので他の人物じゃないのか?とのことだった。
「・・・・・・・・まあ、好きに取材してきたらいい」
そういいめんどくさそうに写真を返した。
「え?じゃあ・・・取材行ってきます!」
「とりあえず部長に承諾得てから行けよ」
「そんなの後ででいいですよ」
そういい走り去るように出て行った。
「よし・・・これで捜索ができる・・・」
ムナはユズィの写真をポケットから取り出した、ムナはユズィが自爆したと聞いた日から取材の合間を縫っては聞き込みをしていたのだった。もし、生きていて誰かが見かけていたらその情報をアトモスフェアにいるハンラマン達に教えようと思っていた。
「がんばらなくっちゃ!」
そういいまた走り出した。
ムナは足を棒にしてまで歩き続けた、だが一向にユズィの目撃証言は無かった。
だが、諦めかけて書類整理を兼ねて立ち寄ったネットカフェで目撃証言を得る。
「ん?あ~、なんかその人しょっちゅうここに泊まってるね」
「え!?ほん・・・とうですか」
「ん・・・・、いつもそそくさと逃げるように去っていくから顔ははっきり見てないけどこんな感じだった」
ここは最近現れるヒーローの出現場所のちょうど中間の地点に存在している、もしかしたらあのヒーローとユズィと何か関係しているのかと思った。
「も・・・もしかして!!」
ムナは書類の整理をやめて代金を払い店を出て行く。
「ユズィさんは生きてるかもしれない・・・・、みんなに教えに行かなくちゃ!!」
もう疲れて歩けないと思っていた足でぐんぐん加速していくのだった。
「ぐぁ・・・・おめえさん何もんだべ!?」
「俺か・・・?俺はお前達の敵だ」
「くそーこの芋男爵様はオッパーブ再興のために負けるわけにはいかんのだべ!」
そういい芋男爵は突進してきた。
だが男はすんなり避けてすぐさまエルボーをたたきつける。
「ぐぁ・・・・こんのガキがー!!」
その後ユズィは足関節を決めてから芋男爵をぐるぐる巻きにした。
「ふぅ・・・・おい、お前! 後どれぐらいいるんだ?」
「しんねえっぺ! 俺とカイロの野郎とハンガーとミミズ男爵とナメクジの奴が残ってただけだべ」
そういい男は軽く頷いてから言った。
「ナメクジ男爵は倒したし・・・なら全員だ、お前がオッパーブ最後の一人だったようだな」
「ぬぐぐ・・・ヒロシ様と一緒に上京してきたと思ったら・・・無念だべ」
そういい怪人はうなだれる。
「最後に聞いていいか? 俺たちオッパーブを滅ぼした相手の名前を・・・・」
「ん・・・・・俺は・・・」
少し考えてから言葉を発する。
「ハンラレッド・・・ユズィさ」
「やっぱり最後の最後までハンラマンだっぺか・・・ま、ちょっとは楽しかったっぺ、おとなしくお縄につくっぺ」
ユズィは怪人を警察に送り届けたのだった。


 後半へ




脱衣戦隊 ハンラマン 46話

2014-02-27 14:06:54 | 小説


46話「オッパーブの最後の野望」

「貴様一人で何ができるんだ?」
「まぁ・・・・逃げることぐらいはね!」
威勢良く飛び出したのだが即座に逃げの姿勢になる、だがこれはブルーの作戦であった。
地の利があるブルーが自分に有利な場所を選び戦うつもりでいた、だが相手はそんな挑発には全く乗らなかった。
「まずは貴様達に司令から殺すだけだ、お前が撹乱しようとしても俺には意味がないよ」
「ま、普通ならそう思うよね」
ブルーも相手が自分ばかりを相手にするなどという甘い考えを持ってはいなかった。
「この基地には侵入者が入ってきたときのための緊急セキュリティーがあるわけ・・・・」
そういいそのスイッチに手を伸ばす。
「身動きが取れなくなったところを攻撃してやる!」
ブルーは勢いよくスイッチを押す、だが全く何の音もしない。
「・・・・・・・?」
「くっくっく・・・どうやら電力が完全に落ちてる今は使えないようだな」
「あっ・・・・電力が落ちてることを失念してた」
こんなやり取りをしてたらすぐに司令が見つかってしまう、そう思ったブルーは次なる手段に移った。
スー司令がいる場所に行くにはどうやっても狭い道を通らなければならない、狭い場所でなら避けることも困難になり攻撃が当たる。そう確信して自分が考えられる最も適した場所にたどり着くまで息を潜めていた。
「よし・・・・あと少しだ、あと少しの我慢」
ブルーは見通しのよく隠れるもののない一本道まで我慢したのであった。
「・・・・・覚悟を、決めるんだ!!」
誰にも聞こえないような声で覚悟を決めてでた。しかしそこにはヒロシの姿がなかった。
「え・・・・? 確かにここを通ったはず・・・」
「誰かお探しかな?」
「上かっ!!」
ヒロシは何もない一本道なので警戒していた。ここで奇襲をされたら不要なダメージを負う可能性がある。
なのでヒロシは物音がした瞬間に上に飛びついていた。
「仕方ない、食らえっ!!」
ブルーはCDを投げつけたがとき既に遅し、ヒロシの間合いに入り込んでしまっていた。
「残念、君はハンラマンの中で一番冷静なようだが・・・慎重すぎて意外性に欠けるのが弱点だな」
ブルーもヒロシによってやられてしまったのだった。
その時であった、ヒロシが一歩踏み出た瞬間に薄暗かった基地に電気がついた。
「はぁ・・はぁ・・ぜぇぜぇ、ようやく電力が戻った」
それによってセキュリティーシステムが働きスー司令がいる場所までの道の扉が次々と閉まる。
「時間稼ぎか、ちょこざいな」
しかしヒロシはそんな障害など意味がない物といった表情で歩みを進めた。
その頃、ユズィとビリーは基地の前にまで来ていた。
「あかない!!」
「くそっ!!」
セキュリティーによって扉が完全に閉まっている。
「この扉じゃハンラマンになっても壊すまでに時間がかかりそうだし・・・・」
「あ、そういえば司令が脱出口があるって言ってたな・・・・・・」
ユズィが何かを思い出そうとしている。
「そうか!じゃあ早くそこに行きましょう!」
「あ・・・・待って、ええとどこだっけな・・・・」
「早くしてくださいよ!!」
「あーーー・・・急かすな!忘れるだろ!!!」
2人は外で少し口論になりかけた。
「と・・・とりあえず落ち着きましょう・・・」
「ん~・・・・確か、こっちのほうだった気がする」
そういい基地の裏のほうへと回っていった。
「・・・・・なんすかこのダイワハードのワンシーンみたいな通気口は」
「これが・・・・これがきっと脱出口ですよ!」
明らかに通気口だが他に入る手立ては見つかりそうもなかった、2人は狭い通気口に入るのであった。
「ビリーさんもっと早く進んでくださいよ!!」
「す・・すみませんこれが最高速度です・・・」
大の大人が通るには狭すぎる通気口ではあるが一生懸命進んでいく、しかし思わぬ選択を迫られるのであった。
「ユズィさん・・・・右か左かっていわれたら・・・どうします?」
「へ?」
ビリーは突然止まりいきなり質問を仕掛けてきた。
「右と左に分かれ道があるんすよ」
「ええと・・・・さっきか狭い場所進んでるから方向感覚が・・・・・」
「ん~~、じゃあボクが右にいきます、ユズィさんは左にいってくれますか?」
「そうしますか・・・・」
そういい2人は手分けして進むことになった。
「っく・・・アイツどこに行ったんだ・・・?」
ヒロシは監視カメラに気づいていたらしく次々と監視カメラを破壊し始めていた。
そのせいで相手の居場所がはっきりとわからずスー司令は恐怖におびえていた。
ガタッ
「ひっ!!」
突然物音が聞こえる、そしてその物音は次第に近づいてきた。
「・・・・っく」
やけに心臓の音が大きく聞こえた。
そのあと突然天井が抜ける、同時に人も落ちてきた。万事休すと思った司令は隠し持っていた銃を構える。
「いてて・・・・・・」
「・・・!?ビリーさん」
「おぉ・・・偶然これた」
ビリーは立ち上がり司令に緊急脱出のための出口を聞く、司令はその場所を教えた。
「しかし・・・今、俺がここを離れたら皆が・・・・」
「皆はボクが助けに行くから司令だけでも逃げてください!」
「しかし・・・・・」
「頼りにしてるんすよ・・・・」
ビリーは背中を見せたままボソっと言う、その言葉を聞いた司令は辛いのを我慢して1人脱出するのであった。
「さて・・・・・助けに行きますか」
ビリーは恐る恐る扉を開けた、しかしヒロシのいる気配はない。
細い通路を慎重に歩いていると倒れているモディの姿があった。どうやらダメージで変身が解けたらしい。
「うぅっ・・・・」
「モディさんしっかり!!」
「あっ・・・ビリーちゃん、司令が・・・」
「司令はもう外に脱出してますよ!」
「なら・・・・・よかった」
力の弱い声ではあったが意識ははっきりしているようである。
「ウィカちゃんが倒れてると思うから助けに行かないと・・・」
モディの案内によってウィカを探しに行くのだった。



「うわっ・・ぷ」
その頃ユズィは突然通気口が壊れて地面にへと落とされた。
「いてて・・・・」
どうやらロボットが収納されている倉庫のようである。
「どうやら登場が遅かったようだな」
「お前は・・・・?」
「俺か?俺の名前はヒロシ・・・・新生オッパーブのリーダーさ」
ヒロシは司令を追うフリをして先にロボットを破壊するためにここへと向かっていた。
「もしかして・・・ピクシーロボを破壊するつもりか!?」
「そうだ、こいつ等がお前達の戦力の要のようだからな」
「そんなことさせるか!! 超脱衣!!」
ユズィは変身して応戦することにした。
「君の仲間と戦ってわかったことだが・・・1人ではたいしたことなさそうだな」
「っち、その言葉訂正させてやるからな!」
ユズィは真正面から突っかかるように突進した、芸のない奴といった表情でヒロシが迎え撃とうとしたときにユズィは急に減速、その後バックハンドブローを思いっきりたたきつけた。
「よしっ!」
「たった一発ぶち込むだけでそれだけ喜んでいたら勝てないぞ?」
「まだだ!」
この一発を入れた流れで一気に決めてしまおうと思ったのだがヒロシは想像以上の力で吹き飛ばした。
「まあいい、そこで見ていろ」
そういい手元にあるリモコンのボタンを押し始めた。
「まずは・・・壊れかけているあの黒いのからだな」
そういいブラックジャカウェイを爆破する、続きブルー、ピンクのロボットが壊された。
「やめろぉぉ!!!」
怒りによりレッドはレジェンドにへと変化する。
「これ以上は爆破なんてさせねえ!」
レジェンドは思いっきりタックルを食らわしてヒロシからマウントポジションを奪うことに成功した。
「へぇ・・・・なんだパワーアップもできるじゃないか」
爆破のリモコンを落としてしまったもののいまだに余裕の表情は変わらない。
「とりあえずどいてもらおうか!!」
ヒロシは上に乗っているレジェンドをふっとばしリモコンをもう一度手に取る。
「次はあの黄色のだな!」
イエローのロボも壊される。
だがヒロシは油断していた、レジェンドの強さはただのパワーアップだけではないすべての色の特性を備えているのであった。
「くらえっ!!!」
レジェンドは壊れて飛び散った破片の一部を思い切り投げつける、それによりリモコンは破壊されてしまった。
「っく・・・まあいいさ。こちらにはクリューが残した最高の置き土産があるからな・・・・」
そういい巨大化薬を手に取った。
「その片腕のないロボットで何ができるというんだ!?」
「そんなこと!!!」
レジェンドは一人でフェアリーロボにへと乗り込んだ。
その頃つかまっていたエアリスは自力で逃げ出すことに成功していた。
「よ・・・ようやくあの薄汚い場所から出れた」
そう思ったのもつかの間であった、一瞬であたりが暗くなる。不思議に思いうえを向いた瞬間にはつぶされていた。
「くっくっく・・・・すばらしい出来栄えだよ・・・クリューの技術も捨てたものではなかったな」
『お前を倒して・・・世界の平和を守る!!』
「思い上がりが過ぎる発言だな・・・なぜキャバクラなどがあると思う?それは男の欲さ、それは無くなる物ではない!」
『なんだと・・・!!』
フェアリーロボは組み合うように掴んだが単体ではパワー負けをしてしまう、それに何より左腕がないこのでバランスが悪い。
そのせいで簡単に倒されてしまう。
『ぐ・・・・』
「この程度かハンラマン!!」
そういい倒れているフェアリーロボの背中に足を置いた。
「貴様は少し強いからな・・・俺に絶対服従をするなら助けてやらないこともないぞ?」
『舐めるな!!!』
フェアリーロボすべての力を注ぎその足をどかしてから起き上がった。
「・・・・・ビリーさん」
レジェンドはハンライザーを使いビリーにしゃべりかけていた。
-・・・ザザザ、ユズィさん無理しないで態勢を立て直しましょうよ!-
「みんなは助かりました?」
-大丈夫っす!司令も一緒っす!-
「そうっすか・・・・あとお願いがあるんすけど」
-・・?-
「ミミさんが今度アトモスフェアに遊びにきたら・・・本場のプロレスを見にアメリカに行ったとでも伝えておいてくださいよ」
-ユズィさん変なこと考えちゃ・・・-
「あとツケもたのんます」
そういい通信機を切った。
「どうした!起き上がっただけでは倒せんぞ!!」
『お前は大きくミスをした・・・・・』
そういいフェアリーロボは突進する、その突然の攻撃に驚き反応が一瞬の遅れて組み付くことを許してしまった。
「こうなったからって何ができる!!」
『お前は・・・このフェアリーロボを爆破するために爆弾を仕掛けた・・・・』
「確かに仕掛けたが・・・それだけでは俺は恐らく死なんぞ!」
『それにこのフェアリーロボのすべてのエネルギー炉を開放する・・・』
「自爆する気か!!!!」
『みんな・・・あばよ・・・なんつってな』
ユズィはすべてのエネルギーを開放した、その瞬間フェアリーロボの色がよりいっそう赤く変色する。
「離せ!! くそぉおおおお!」
ヒロシの足掻きは虚しく巨大な爆発が起こった。
「くそっ!!!ユズィさん・・・・カッコなんてつけやがって・・・・」
「・・・・・みんなになんて言ったらいいんだよ」
司令とブラックはただうなだれることしかできないのであった。


次回予告

オッパーブのリーダークリューと、その後現れたヒロシを倒し、町には平和が戻ってきた

しかし、その代償としてハンラマンのリーダーである

ユズィがいなくなった。


仲間に犠牲がでて本当の平和と言えるのか、その疑問が残った仲間達に重くのしかかる。



次回 脱衣戦隊ハンラマン 最終話


第47話 「さよなら 俺達のヒーロー」





脱衣戦隊ハンラマン 45話

2014-02-21 16:41:28 | 小説



当初は脱力系ヒーローのつもりだったんですけどね




結構 マジな話になってきちゃいましたね



ハハッ



第45話「最後の恐怖」

それから数日間平和そのものだった、皆それぞれ通常の日常にへと戻ることができてあの緊張感から開放されたことに喜びを感じていた。
「うぇい、やっぱり平和とコーヒーは最高っすよー」
仕事が速く終わったウィカは明るいうちにアトモスフェアに来ていた、だがこの日は誰も休みじゃなかったみたいでレイさんだけしかいなかった。
「今日はウィカさんしかこないからおかわり自由ですよー」
「うぇーい、ありがてえっすけどあんまり飲みすぎると夜が寝れないっす」
それからマッタリと時間をつぶして夕方のニュースが始まった頃モディも姿を現し始めた。
「お、ウィカちゃんこんちはー」
「うぇーい、もう出来上がっちゃってますよー」
「って、コーヒーで!?」
「さすが突っ込みがキレてますね」
そういいレイさんはモディの前にコーヒーを出した。
「ほんっと平和が一番っすよー、ビバ平和」
「ですねぇ~」
そういい3人は自分達で手に入れた平穏の味を堪能するのであった。
その頃アジスは一人でディスカウントショップ「ドゥオン・キム・ホティ」に来ていた。
無駄にごみごみしている店内でウインドショッピングを楽しんだあとに外を出てから平穏とは明らかに違う異様な空気がああたりを包んでいることに気がついた。
「なんだ・・・・この嫌な感じは」
あたり一面を見回してみる、普段とかわらない風景のはずだが嫌な予感がした。
「後ろだよ」
「・・・!?」
そこにはアジスにとってうっすらと記憶にある人物が立っていた。
「ヒロシ・・・?お前はたしか・・・クリューに楯突いて」
「よお、クリューが失脚したんでな、次は俺がオッパーブのリーダーになったわけだ」
「な、なんだと!」
「悪いがお前は変身する前に死んでくれ!」
ヒロシは隠し持っていたナイフでアジスを刺す。
「ぐぁっ・・・くそぅ」
「きゃーーー!!」
「大変だ・・・人が刺されてるぞ!」
「人が集まってきたな、まあいいか」
アジスはヒロシの不意打ちにより抵抗することなく倒れこんでしまった。
「さて・・・次はどいつを狙うかな」
新しいオッパーブのリーダーヒロシは次なる目標を狙いに動き始めた。
「ん~~・・・・っ、仕事終わったぜ」
リーはなかなか終わらなかった仕事が終わりようやく一息ついていたところであった。
「こんな時間かよー、もう帰るかな」
時計を見ると夜の7時、これからアトモスフェアに向かうと少し遅くなってしまうと思い直帰することにした。
秋の夜風が少し冷えるので今日は早く帰ってシャワーでも浴びて寝たいなどと考えてるときだった。
「ん・・・・?」
リーは目の前に人が倒れていることに気づく。
「大丈夫ですか?」
「・・・・・・・」
「っち、しかたねえ。救急車を呼ぶか」
リーは急いで携帯電話をとりだした。
「あー・・・もしもし、人が倒れてたんですがっ・・・・ん・・・?」
『もしもし?どうしました?』
「てめーー・・・・」
リーは電話をしている不意を突かれた、だが間一髪のところで避けるが頬からは出血の跡が見られる。
「よく避けたな」
『もしもし・・もしもー・・・・』
電話を切りポケットにしまう。
「ったくよ、お前もしかしてオッパーブの残党か?」
「残党?まあ、ちょっと違うな」
そういい天を仰ぐかのように両手を広げてから言った。
「今から新生オッパーブの誕生だ」
「なんだと!!」
「お前はその見せしめっとなってもらうよ・・・・ハンラピンク」
「させるかよ!」
その頃、ほかの面子は・・・。
「かんぱーーーい!」
「たった2人で乾杯すか??」
ユズィとビリーは居酒屋”膳”に来ていた、それにしてもユズィはやけに上機嫌である。
「いやぁ~モテ期到来っすよー、ミミさんが今度アトモスフェアに遊びにくるらしいんすよー」
「遊びに来るだけ・・・?」
「いやあもうそれから人には言えないようなことが・・・・」
明らかにテンションが1段階上である。
「よかったじゃないっすかー」
「いや~彼女になったら看護婦集めて合コンっすよ、合コン!」
「うぉ!もちろんナース服できてくれますよね!!」
お酒が入ってきた2人は次第に盛り上がっているだが突然の電話で酔いがさめることになったのであった。



「ん~・・・・せっかく作った基地だけどどうしよう」
スー司令は椅子をくるくる回転させながら考えていた、元々平和を守るための基地として作られたものだが敵であるオッパーブのリーダーは倒された、このまま残しておくのも邪魔なような気もしていたのである。
「まあ、もしかしたらまた新しい敵が出てくるかもしれないしいいかな」
司令はとりあえず残すことにして一旦はこの基地を残しておくことにした。
「ちょっと・・・わたしはどうする気?」
「あ、忘れてた・・・・そろそろ警察に引き渡すかな・・・」
「全く・・・・」
基地内の電力をすべて落としてから警察に向かうつもりだったが突然慌しくドアが開いた。
「ぜぇ・・ぜぇぜぇ・・・」
そこには腹部を刺されて血が出ているリーの姿があった。
「リー・・?どうしたんだ」
「っく、オッパーブが、奴らが残っていた」
「なんだって!お前・・・何か知らないか?」
「・・・・・・」
「っち、リーダーは倒したはずだぞ・・・・」
司令が焦るのも無理はない、なぜならこの基地はエネルギーの供給をすべて絶ったばかりなのである。
「くそっ・・・セキュリティーも切ってしまった」
「ということは・・・・・・」
薄暗く広い部屋にいる2人、とりあえずユズィとアトモスフェアに連絡を入れることにした。
「間に合ってくれ・・・・・皆!」
「っち・・・超脱衣!!」
リーはダメージがあるのにもかかわらずハンラマンへと変身する。
「スーは奥に避難して電源をいれてくれ!」
「ああ・・・・死ぬなよ!」
「バカ・・・誰に言ってるんだよ」
「余所見をしてていいのかな?」
ヒロシは傷を負っているリー相手にも容赦なく攻撃を仕掛ける。
「ユズィさん今どこ!?」
司令は焦りながらも電話をした、ユズィはちょうど居酒屋で飲んでいるときだったので周りがうるさくて話が通じない。
「とりあえず基地に早くきて!!」
それだけ言って電話を切る。
「次はアトモスフェアに・・・・」
「さて次はお前だ」
「・・・!?」
リーは即座にやられてしまっていた、司令は電話もかける余裕などなくつかまってしまう。
「これでもうロボットは出撃できまい・・・・死ね!」
だが司令も負けてはいなかった、思いっきり力を込めて相手を投げ飛ばす。しかしそれも一瞬の時間稼ぎに過ぎなかった。
「全く、君らは往生際というものが悪いね」
「ああ・・・・正義だからな!!」
虚勢を張ってはいるがもうダメだと司令は覚悟した。
だけど皆が自分の仇を討ってくれる、そう信じて覚悟を決めた。
「待て!!!」
「ほぅ・・・・?」
「ウィカさん・・・モディ!!」
「うぇーい、死にそうになりながらもアジスさんが電話くれたおかげっすよ」
「スーちゃん、もう安心していいよ。リーちゃんもレイさんが病院に送ったから」
「ありがとう」
「っち、まあいい。ここにいる3人全員殺すだけさ・・・」
「そうはさせんっすよー、超脱衣!!」
2人は変身するしかしヒロシは余裕の表情であった。
「確かにこいつ等に苦労した奴らの気持ちはわかるがな・・・・だが、俺にも野望がある」
「うぇい、その野望なんてもんはすぐに泡と化してやりやすよー」
2人は息の合ったコンビネーションでヒロシを翻弄する、だがどれも有効な攻撃とは言いづらかった。
「この狭い通路じゃ勝ち目が・・・・」
いつの間にか狭い通路に誘導されていた、そのせいでブルーが援護射撃ができずに実質1対1になっている。
「全く脆い・・・脆いな!!」
「ぐっ・・・くそっ!!」
ヒロシはそういい長めの包丁を取り出した。
「知ってるかい?牛刀とは違う、筋引きという包丁だよ」
「長いっすね・・・・」
「この長さで刺されたらひとたまりもないだろうね、それにこれは肉を切る包丁だよ・・・・もちろん人間だってよく切れるさ!!!」
間一髪のところでブルーの的確な攻撃がヒット、それによって一瞬隙ができたのを見計らいイエローを救出して逃げ出した。
「うぇい・・・すまねえっす・・・・」
「・・・・このままじゃ、スーちゃんが危ない」
ブルーは覚悟を決めた、ここで自分が戦わない限りスーの命はないと。
「ウィカちゃん・・・ごめん、もしなにかあったらウチのツケ払っといて」
「・・・っへ、冗談じゃねえっすよ。自分で払えってんだ」
「わかったよ、戻ってくるからそれまで死んだらダメだからね」
「りょうかーい・・・・・」
ブルーは最後にひとつ大きく深呼吸をしてから出て行った。
「オッパーブ!! 今度はウチが相手だ!!」
「全く、隠れたりでてきたり忙しいね」
「お前を倒す作戦を考えてただけさ・・・・・」
最終決戦、突如現れたオッパーブ新リーダーヒロシ、この男によってハンラマンは倒されてしまうのか?


次回予告

ビリー「やばくねーっすか?」

ユズィ「マジやべーっすよ」

ビリー「マジパねーっすな」

ユズィ「マジパネっすわ」

次回 
46話「オッパーブの最後の野望」