トラカリコン!

「虎・借り・コン!」。虎の威を借りた狐。虎の威を借りて吠える狐が私…。虎が何であるかは、本人にもわからない。

「よう言わんわ」(橋下徹氏や維新の会は「当事者離れ」話術?)

2021-12-08 21:54:31 | 政治や経済
今回の衆院選の結果からしても、大阪人は維新の政治に違和感がないらしい。

維新の政治家達と顧問である橋下徹氏。言ってること・やってること・結果・・・を突き合わせると、すごいぐちゃぐちゃじゃん?
大阪人は東京ものよりずっと合理的だと長年思っていたが、誤解だった? 私が知っている合理的な大阪人達は東京周辺での暮らしの方が長いので、もはや東京(や千葉や神奈川)の人かもね。「大阪人ならでは」じゃないのかもしれない。
・・・と思っていたこのごろです。


今読んでいる本(*)で、話術は個性である前に地域の文化の違いでもある、という例を知った。


大阪の「当事者離れ」はその一つで、「事件の当事者としてではなく、状況の外に立つ第三者として事態のおかしさを味わおうとする姿勢」。自分の失敗を「あたかも他人事のように笑い飛ば」す、など。「現場の真っただ中にいる自分から離れ、語り手としての位置から自分を含めた現場を眺める。」

筆者達は「主観の視点を瞬時に客観に切り替える。これはなかなか高度な手法である。」と感心しているが。
え〜。そういう話術って政治家が公で使うのは無責任としか思えない。

10月31日の選挙で当選したら文書交通費が1ヶ月分支給されるなんて変だから我が党は是正したい・・・という人達が。辞職日1日分に対して満額もらいました、自分宛の領収書を切れば党に寄付できます・・・とか。
自分は微熱でも新型コロナを想定してすぐ入院しました・・・とか。
なんで通用するのか不思議だったが。もしかして、大阪人達は心の中で「よう言わんわ」を付け足してお馴染みの流れとして納得するからなのか?


かつて、柳沢元厚労大臣が女性について「産む機械」と言ったために野党から辞任を迫られた。中川元幹事長が、そう批判している菅(「かん」です)元民主党代表について、女性を畑呼ばわりしたことがあるんだからお互い様だろう、と語って「撃方やめ」とした。
・・・という記憶がある。
あの場に「よう言わんわ」はなかったな。

これって、あの頃よりもずっと大阪人の話術に馴染んだ人が増えたんだ、という話なのかな。そういえば「めっちゃ」という副詞が今はすっかり全国区になっている(そろそろ廃れ気味?)。



私は? 東京都民なんてほとんどが、いろんな地方の寄せ集め話術しかないだろう。
西日本を選挙区とする国会議員(いや、例えば安倍元首相なんて山口ではなく東京の人だが。山口では頼れる分身が活動しているんでしょう)を思い出してみると、言葉が上っ面な感じ。歴史的にも話術の様式化・定型化・複雑化・高度化が進んでいるだろう近畿地方の政治家と選挙区民。私との間には話術上の壁があるのかな。

とすると。
「野党は批判ばかり」とか「暗黒の民主党政権」という理屈が変な発言に対しての対処はどうあるべきか。
実証などの論理ではなくて、口上の儀式的なやりとりか何かで解消するとか?
囲碁でいえば大阪人などは定石をわかっている。定石を知らない初心者とまともに1局構えるだろうか。まず、定石を知れ、ということではないか。

議論ではなくて異文化コミュニケーションで考えるべきかもしれないです。




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(*)『ものの言いかた西東』(小林隆・澤村美幸)
ただし、「当事者離れ」は『大阪ことば学』(尾上圭介)にあるそうだ。

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