先日の政治倫理審査会。枝野議員が、松野議員は私的な外食(@ホテルレストラン)の領収書を政治資金からの支出の証憑に流用した可能性もある、と問い詰めた。
微妙な指摘だなあ・・・
何十年ぶりかの友人達と会食した人の話を聞いたばかりだった。
友人のうち1人の配偶者が資格をとって転職というか開業していて。その友達は、個別会計した昼食の領収書はそのままなだったのだが、続くお茶タイムの領収書はまとめてもらって自分が持ち帰った。もちろん?支払いは個別で。
「またすぐに会うって話になっている。次からもずっと、みんなが払った分の領収書を持ち帰るのかなあ」
私に話してくれた人も私も、生まれ育った家庭もその次も勤め人だけの境遇だ。だが、経費でいろいろ「落ちる」立場や職業があることは知っている。でも、お互いに交友関係は勤め人ばかりで。実際に領収書を欲しがられる現場に居合わせたことがなかった。
そういった領収書集めを他の人はどう思っているのか。検索したら「発言小町」に投稿した人がいて、たくさんコメントがついていた。数えてはいないが、私達同様「嫌だ」と「めくじら立てることない」が半々のような。
私にも、年賀状のやりとりだけで何十年といった人達と会う予定がある。もしも、その中に「みんなの分も領収書が欲しい」と言う人がいたらどうする?
「もちろん断る」と思ったが。その後の政治倫理審査会・参院予算委員会を見ていると、揺らぐ。日本では実はありふれた行為なのかもしれないし。もし、家計がすごく苦しいと言われたら? 具体的に一緒にお弁当食べたり文化祭やったりした人で想定すると、「いい・・・よ」と言いかねないな、自分。脱税への加担なんだけどね。
裏金を「派閥から政治団体に寄付された政治資金であり、使い切った」という形に収めるために、関係ない領収書でも(他人のものでも)とにかくかき集めて証憑とした。・・・というのは、松野議員以外にも疑わしい議員がいるようだ。
だが。上に書いたように、「家族や自分も似たようなことやってるんだよね」という人もいるのだ。
その人達とは、裏金議員による領収書流用への怒りを共有できているのかな。
世の中にはこういう「ずる」をやっている人達もいる。
その中には最後まで見つからず、「徳」をしたままでいける人達もいる。
また、「悪いことやってる」という自覚がなかったり薄かったりする人もいる。
・・・いいことではないが、こういう人間社会のあり方はずっと変わらない。人間はこんなもの、私はそう思う。
しかし。
その「ずる」の金額がものすごく大きかったり。
「ずる」をやる人の数が多かったり。
「ずる」をすることが賢いとされたり。
権力者が「ずる」をしたり。
・・・という事象を野放しにしておくと、どこかでバランスが壊れてしまう。
「ある程度」「ここまでなら」自分は許せる、そういう線引きは持っていたい。それも「生きる」のうちだと思う。
ただただ流されて、気がついたらこんなになってました、っていうのは嫌だ。
・・・って。腸内環境のイメージが浮かんでしまうのだ。善玉菌・悪玉菌の勢力バランスが悪玉菌系に傾くと、日和見菌が悪玉菌振る舞いをして腸内バランスが一気に悪化する、そんな感じ。
幸い、今の日本では「裏金議員の領収書の流用くらいで騒ぐな」という意見は目立っていない。
騒がなくちゃいけないこと・騒がなくていいことを各々判断する、それをみんながやってみた結果ならいいのだけど。