加音オーケストラ ブログ

加音ホールに付属するオーケストラとして創立。地域に根差した音楽活動を行い地域文化に寄与する、を趣旨に創立27周年目です。

ドイツの春 美しい5月

2012-05-06 00:10:26 | 練習

過去の加音オケ新聞『シンフォニー』を読み返していましたら
ちょうど今の季節にぴったりの寄稿文を見つけました。
鶴田先生の《 ドイツの春 美しい5月 》という記事です。
先生にご了解を得ていますので、皆様にご紹介したいと思います



ドイツの春 美しい5月

 9月下旬になると冬を迎えるドイツの寒さは、翌年4月まで続く。
また厳しい寒さにも増して日照時間の短さも風土に大きく影響しているように思える。
 
夜更かしした翌日正午ごろ起きて顔を洗って、
軽い食事を終えるころにはまた夜になっている。
 
午前10時ごろ太陽が出て、午後3時ごろには日が暮れてしまう。
永い冬とは、同時に永い夜でもある。
 
しかし、暗くて寒いばかりではなく、
小枝の先端についた雫の様な氷の中から通してキラリと光る太陽の輝きは、
まるで天から届いた光のように美しく輝いている。

南ドイツでも、巾4,5メートルくらいの川は凍りつき、
散歩好きのドイツ人たちは、その上をうれしそうに歩いている。
またしんしんと降る雪の中は、あたりのいっさいの音を吸い込み、
静寂がみなぎっている。
白い町、白い木々、白く輝く世界。
 
そんなドイツも復活祭を迎える3月下旬から4月になると、
ようやく寒さが少しずつ和らいでくる。
気温が零度になるころは肌でそれを感じるようになる。
張りつめた空気が和らぎ、
なんとなく人の存在を認めてくれているような気がしてくる。
それに永い冬から、早く抜け出したい気持ちが強くまり、
一日一日春が待ち遠しい。

そんななか、
街角にシュネーグレックヘン(雪の鈴)の花束を持った花売りがたつようになるともうすぐ春。
この花はその名のとおり真っ白な小さな花を濃い緑の茎につけたこの地方の野草で、
まだ寒さの残る白い平原にひっそりと咲いている。
そして5月になると突然夏がやってくる。
 
待ちに待った5月はいっせいに花が咲き始め、
野原は緑に囲まれ、
人々も動物も喜びに満ち生命の躍動する音が聞こえてきそうだ。

小鳥たちのさえずりが賑やかになり、
リスやアムゼル(黄色のくちばしをもつ鳩くらいの鳥)が
公園の木々をせわしく走り回っている。


 最後に5月のドイツの歌を紹介します。

5月のうた J.W.vonゲーテ

おお すばらしい
自然のひかり
陽は かがやく
野は 笑う

枝枝に
花はひらき
しげみには
鳥のさえずり

あふれ出る
胸のよろこび
大地よ 太陽よ
幸福よ 歓喜よ

ひばりが
歌と微風を
朝の花が
空の香りを愛するように



(鶴田 律晶)



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