【「ひげ」】
≪辞書調べ≫
<髭・鬚・髯>
(1)人間、特に男子の口の周りや、あご・ほおなどに生える毛。
「―をはやす」
「―を蓄える」
註:〔「髭」はくちひげ、「鬚」はあごひげ、「髯」はほおひげ、の意で書き分ける〕
(2)動物の口の周りの長い毛や毛状の突起。
また、昆虫の触角。
(3)ヒゲクジラ類の上顎(うわあご)から下がる櫛(くし)状の器官。クジラヒゲ。
(4)他の物に付属している細くて反っているものや渦巻状のもの。
「―ぜんまい」
「―根」
≪「ひげ」と訓読みする漢字≫
髭 頾
シ/* zi1
ひげ(=口ひげ)
字統:391
1472/13596-1436/13219
<解字(字統・蜻蛉)>
“此”には、「細かいもの」の意味がある。
“髟”の“镸”は、「ながい」。“彡”は、「姿かたちが美しい」事を表す。“髟”は、美しい髪の様子を表す。
よって、“髭”は、細かくて僅かだけれど、美しい形のもの=「くちひげ」の意味。
●髭・頾は同字
鬚
シュウ/ス・シュ xu1
ひげ(あごひげ)<ふさ>
字統:418
1473/13619
<解字(字統・蜻蛉)>
“須”の“彡”は、美しい事をあらわす符合で、この場合は「ひげ」。
“頁”は、儀礼を行う時の人を横から見た形。
本来は「ひげ」の意味で“須”が作られたが、意味が多様化し、髪かたちを示す“髟”を付けて、“鬚”がつくられた。
鬍
コ/ゴ hu2
ひげ=<あごひげ>
1473/13609
<解字(蜻蛉)>
“胡”は、牛のあごの下の垂れた肉のことと説文解字には出ている。北方の異民族の事を「胡:えびす」というのは、あごの下に瘤(こぶ)を病巣とする者が多かったからだとされていた。
“鬍”は、あご下に生えた「ひげ、あごひげ」のこと。
須
シュウ/ス・シュ xu1
まつ もちいる <ねがう> ひげ(あごひげ)
<とどまる><しばらく> すべからく
字統:416
1429/13160
<解字>
“鬚”参照 ∴“須”が元の文字。
● 湏は須の俗字
≪意味合いが「ひげ」の漢字≫
髥 髯 髯
ゼン/ネン ran2
(ひげ(=ほおひげ))<ひげの多い人>
字統:551
1471/13577-1472/13584・13585
<解字()>
“冄・冉”は、飾り紐が垂れている形。
“髥・髯”は、耳わきから連なる「ひげ、ほおひげ(頬髯)」
● 髯・髥は同字 ∴ 冄・冉は同字 ~“衰”
≪「~ひげ~」を含む漢字 ≫
髟
ヒョウ/* bian1
<髪に長く垂れ下がっているさま>
<黒髪に白髪が混じる><たてがみ>≪ほおひげ≫
字統:753
1471/13572
髵
ジ/ニ er2
<あごひげ><毛の多いさま>
<熟語:髬髵:猛獣がたてがみを振るさま>
1472/13597
<解字(字統)>
“而”は、頭髪を切り落とした人の正面の形。※巫祝。
下の伸びているのが、「ひげ」の事?かもしれない。
“髵”は、「ひげ、あごひげ」の意味。
鬣 鬛
リョウ/* lie4
<あごひげ><髪の毛> たてがみ <まつば>
<魚のあごわきの小びれ><鳥の頭の毛><ほうき>
字統:923
1474/13625-1473/13621
<解字(字統・蜻蛉)>
“巤(リョウ)”は、獣のたてがみのこと。
走る馬が靡かせる「鬣:たてがみ」のように、靡くように長くなっている「ひげ・あごひげ」のこと。
● 鬣は本字 鬛は俗字
髱
ホウ/ボウ bao4
<ひげが多いさま><ひげもじゃ> たぼ
<たぼがみ、たぶ>
1472/13590
<解字()>
“包”は、「つつむ」の意味。張りだした様子。
“髱”は、日本髪で、後方に張り出た部分。たぼがみ
而
ジ/ニ er2
しかして しこうして しかるに しかも(すなわち)
(なんぞ)<ひげ、口ひげ><よく><かれ、かの>
≪しかれども、しかるを≫
字統:394
1068/09379
<解字>
“髵”参照
耏
①ジ/ニ ②ダイ/ナイ ①er2 ②nai4
<ほおひげ>ひげや髪が多い><ひげそる=刑罰>
字統:396
1068/09381
<解字()>
“而”は、髪を剃り落とした人の姿。罪を犯した者に科せられる。“髡:コツ”のこと。
“耏”は、髪切りの刑罰の軽いもの(一部分を残す)。
耐
①ダイ/ナイ ②ドウ/ノウ 慣用:タイ
①nai4 ②neng2
たえる <ひげを剃り落とす刑>
≪しのぶ、つよし、たけし≫
字統:585
常用字解:415-2
0373/02659
顪
カイ/ケ hui4
<ほお><あごひげ>
1438/13237
≪総評≫
冒頭の“註”で示す通り、
「髭」:くちひげ
「鬚」:あごひげ
「髯」:ほおひげ である。
中東地域では、「ひげ」を蓄えておかないと、バカにされると聞きます。
≪辞書調べ≫
<髭・鬚・髯>
(1)人間、特に男子の口の周りや、あご・ほおなどに生える毛。
「―をはやす」
「―を蓄える」
註:〔「髭」はくちひげ、「鬚」はあごひげ、「髯」はほおひげ、の意で書き分ける〕
(2)動物の口の周りの長い毛や毛状の突起。
また、昆虫の触角。
(3)ヒゲクジラ類の上顎(うわあご)から下がる櫛(くし)状の器官。クジラヒゲ。
(4)他の物に付属している細くて反っているものや渦巻状のもの。
「―ぜんまい」
「―根」
≪「ひげ」と訓読みする漢字≫
髭 頾
シ/* zi1
ひげ(=口ひげ)
字統:391
1472/13596-1436/13219
<解字(字統・蜻蛉)>
“此”には、「細かいもの」の意味がある。
“髟”の“镸”は、「ながい」。“彡”は、「姿かたちが美しい」事を表す。“髟”は、美しい髪の様子を表す。
よって、“髭”は、細かくて僅かだけれど、美しい形のもの=「くちひげ」の意味。
●髭・頾は同字
鬚
シュウ/ス・シュ xu1
ひげ(あごひげ)<ふさ>
字統:418
1473/13619
<解字(字統・蜻蛉)>
“須”の“彡”は、美しい事をあらわす符合で、この場合は「ひげ」。
“頁”は、儀礼を行う時の人を横から見た形。
本来は「ひげ」の意味で“須”が作られたが、意味が多様化し、髪かたちを示す“髟”を付けて、“鬚”がつくられた。
鬍
コ/ゴ hu2
ひげ=<あごひげ>
1473/13609
<解字(蜻蛉)>
“胡”は、牛のあごの下の垂れた肉のことと説文解字には出ている。北方の異民族の事を「胡:えびす」というのは、あごの下に瘤(こぶ)を病巣とする者が多かったからだとされていた。
“鬍”は、あご下に生えた「ひげ、あごひげ」のこと。
須
シュウ/ス・シュ xu1
まつ もちいる <ねがう> ひげ(あごひげ)
<とどまる><しばらく> すべからく
字統:416
1429/13160
<解字>
“鬚”参照 ∴“須”が元の文字。
● 湏は須の俗字
≪意味合いが「ひげ」の漢字≫
髥 髯 髯
ゼン/ネン ran2
(ひげ(=ほおひげ))<ひげの多い人>
字統:551
1471/13577-1472/13584・13585
<解字()>
“冄・冉”は、飾り紐が垂れている形。
“髥・髯”は、耳わきから連なる「ひげ、ほおひげ(頬髯)」
● 髯・髥は同字 ∴ 冄・冉は同字 ~“衰”
≪「~ひげ~」を含む漢字 ≫
髟
ヒョウ/* bian1
<髪に長く垂れ下がっているさま>
<黒髪に白髪が混じる><たてがみ>≪ほおひげ≫
字統:753
1471/13572
髵
ジ/ニ er2
<あごひげ><毛の多いさま>
<熟語:髬髵:猛獣がたてがみを振るさま>
1472/13597
<解字(字統)>
“而”は、頭髪を切り落とした人の正面の形。※巫祝。
下の伸びているのが、「ひげ」の事?かもしれない。
“髵”は、「ひげ、あごひげ」の意味。
鬣 鬛
リョウ/* lie4
<あごひげ><髪の毛> たてがみ <まつば>
<魚のあごわきの小びれ><鳥の頭の毛><ほうき>
字統:923
1474/13625-1473/13621
<解字(字統・蜻蛉)>
“巤(リョウ)”は、獣のたてがみのこと。
走る馬が靡かせる「鬣:たてがみ」のように、靡くように長くなっている「ひげ・あごひげ」のこと。
● 鬣は本字 鬛は俗字
髱
ホウ/ボウ bao4
<ひげが多いさま><ひげもじゃ> たぼ
<たぼがみ、たぶ>
1472/13590
<解字()>
“包”は、「つつむ」の意味。張りだした様子。
“髱”は、日本髪で、後方に張り出た部分。たぼがみ
而
ジ/ニ er2
しかして しこうして しかるに しかも(すなわち)
(なんぞ)<ひげ、口ひげ><よく><かれ、かの>
≪しかれども、しかるを≫
字統:394
1068/09379
<解字>
“髵”参照
耏
①ジ/ニ ②ダイ/ナイ ①er2 ②nai4
<ほおひげ>ひげや髪が多い><ひげそる=刑罰>
字統:396
1068/09381
<解字()>
“而”は、髪を剃り落とした人の姿。罪を犯した者に科せられる。“髡:コツ”のこと。
“耏”は、髪切りの刑罰の軽いもの(一部分を残す)。
耐
①ダイ/ナイ ②ドウ/ノウ 慣用:タイ
①nai4 ②neng2
たえる <ひげを剃り落とす刑>
≪しのぶ、つよし、たけし≫
字統:585
常用字解:415-2
0373/02659
顪
カイ/ケ hui4
<ほお><あごひげ>
1438/13237
≪総評≫
冒頭の“註”で示す通り、
「髭」:くちひげ
「鬚」:あごひげ
「髯」:ほおひげ である。
中東地域では、「ひげ」を蓄えておかないと、バカにされると聞きます。