木のように生きよう!!

「世界の巨樹を見に行く会」で巨樹を訪ねるとともに、日本の写真が海外のアート市場で認められるように頑張っています……。

梅雨のバルコニー

2009-06-30 16:05:26 | ガーデニング


梅雨どきに、一昨日のようにまる一日雨模様だと、つくづくバルコニーのありがたみを実感します。


Img_8433雨でどこにも出かけられなくても、窓から緑や花が見えるので、それだけでうれしい気持ちになるんですよね。

これはギボウシの花。葉っぱが大きくてたくさんつくのが特徴ですが、私はうつむき加減に咲く花のほうも好きなんです。


Img_8416昨日はとても暑かったので、こんなふうに飾ってみました。

薄紫の小花は宿根バーベナ。普通に活けるとすぐしおれてしまう花ですが、こうして水に浮かべるとずーっと元気でいてくれます。

クチナシや甘い香りのバラ(セントセシリアと粉粧楼)、ローズマリーの花も入れたので、涼しげなだけでなく、これにはアロマセラピー効果もあるんですよ!


Img_8440_2洗面室に飾っているのは大好きなアナベル。

梅雨に咲く白いアジサイはこの時期に咲くのを待ち焦がれているほど。アナベルがあるから、梅雨が待ち遠しくなるんです。

どうやら生成りのような色と中心のうすい緑色という組み合わせが好みらしいんですよね、私。

桜のなかで好きな御衣黄(ぎょいこう)もこの色のコンビ。グリーンアップルの果肉と皮みたいな色合い。それが好きらしいんですね。


Img_8477種から育てたデルフィニウムも咲き始めました。

この花には濃い青紫やサーモンピンク、藤色などさまざまな色があります。そして、トチノキの花のように鈴なりに花をつける種類もあるようです。

そんななかで私がいちばん好きなのはこの淡いブルー。花のつき方もこんなあっさりしたのが好きなんです。和名は飛燕草(ひえんそう)とか。由来は花の形がヒバリが飛んでいるようだかららしいです。

本当にこのデルフィニウムは大好き。

色が涼しげでいいですよねぇ。私はぷっくりとふくらんだツボミもかわいいなぁなんて思いながら、よく眺めています。

イギリスなどでも6月はバラの季節です。きっといまごろはいろんなお宅の庭でいい香りが漂っていることでしょう。植物が近くにあるしあわせを改めて実感するのもこの梅雨の季節ですね……。

PS
昨日、ドイツのマーコスからメールが来ました。
さくらちゃん、いま日本らしいです。あのかわいい子が日本にいると思うと、それだけでうれしくなりますね。
なお、ドイツツアーにはさらなる参加者が増えました。
その関係で、世界遺産のお城のホテルのほかにも、マクロビオティック(玄米菜食)を研究している広大な農場The Villa Schaaffhausen に宿泊することになりました。体にもいいツアーになりそうです。







明治神宮へ行きました

2009-06-28 16:59:07 | 植物セミナー


昨日は、今年2回目の植物セミナーでした。


Img_8487出かけたくなくなるほど暑かった日にもかかわらず、総勢24名が集まりました(クリックして拡大でご覧ください)。
来てくださったみなさん、本当にありがとうございます。
そして、お疲れさまでした!!


Img_8453でも、暑いことで森の力を再確認もさせていただきました。

少し歩いただけでも紫外線が痛いくらいで、汗が吹き出してしまうような日なのに、明治神宮の杜へ入った途端に本当に涼しかったからです。


Img_84167回も下見されてさまざまな文献も調べられたという講師の染野さんの解説から、明治神宮のことも今回はとてもよくわかりました。

大正11年、明治天皇と昭憲皇太后をお祀りするために創建された神社は、内・外苑一帯にわたって、全国から献木されたおよそ10万本、365種の人工林。

90年を経た現在では当時植えられた木々が育ち、正門に入る前から巨樹が鎮座しています。


Img_8424「代々木」という地名の由来になったモミの木もありました。

ここには江戸時代、幹周りが10.5メートル、枝張り50メートルほどのモミの巨木があったそうで、その木は枝伝いにてっぺんまで梯なしで登ることができました。

そこからは江戸湾まで見渡せ、ペリー来航時の黒船が見えたとか。江戸城も見下ろせたので一般の人たちは登るのを禁じられていたそうです。

その伝説の木が明治23年に雷で倒れ、残骸も昭和20年の戦禍で消失。

その木を継いで植えられたのが現在のモミの木で、代々、受け継がれてきた木がある場所ということから、代々木と呼ばれるようになったのだそうです。

境内は、明治天皇が「うつせみの代々木の里はしづかにて都のほかのここちこそすれ」と詠んだ代々木の南、豊島世伝御料地を境内地として造営が行われました。

ちなみにこの御料地はかつて近江彦根藩井伊家の下屋敷のあった場所で、明治維新後に井伊家から政府に対して献上されたものだそうです。


Img_8473_2面積約70万平方メートルの境内は、そのほとんどが全国青年団の勤労奉仕により造苑整備されたもので、現在の深い杜の木々は全国よりの献木を青年団が植樹したものとか。

これは天理教からの献木、イヌマキの木です。

板橋の本部から数百人の信徒の人達が祝詞を誦えながら運んできたそうです。献木された木のなかでは最も大きかった木といわれています。


Img_8426江戸初期以来、加藤家、井伊家の下屋敷庭園で、明治時代に宮内省所管となり、明治天皇、昭憲皇太后がたびたびお出ましになったという明治神宮御苑にも入りました。


Img_8437 ここには都内でも有数の菖蒲田があります。

見ごろの6月中旬あたりはものすごい人出とか。花はだいぶ少なくなっていましたが、まだ少し残っていました。明治神宮にはカラスの巣がたくさんあって、菖蒲のツボミを食べてしまうとか。そのため、苦心してお手入れをしていると聞きました。


Img_8442 この季節には毎年、染野さんに教えていただいているアヤメとショウブの見分け方の看板がありました。
これでやっと、ちゃんと覚えられそうです。


Img_8466 6月最後の土曜日だったせいでしょうか。明治神宮は結婚式のラッシュでもありました。

ほとんど羽田空港の離陸待ちのよう。5分おきに花嫁行列が通っていきます。これで厳かさを求めるのはむずかしそうです!


Img_8481諏訪大社のご神紋カジノキの葉っぱを見つけました。
ホント、変わった形の葉っぱですよね。次は花を見に来たいかな。


Img_8488歴史や明治神宮の過去の写真、絵画まで織り交ぜながらのすごく中身の濃いセミナーだったせいでしょうか、じつは染野さんが予定したコースの半分で昨日は時間切れになってしまいました。

もっと先にはケヤキやクヌギ、クスノキなどの大木が芝生の上にのびのびと枝葉を伸ばしている気持ちのいい景観が続いていて、イチョウの稚樹の群生もあったそうです。

続きはいつかまたって、ことですね。

大木の繁る森の息吹をたくさん感じたあとは、いつもの締めのお食事会。
これがなくっちゃ、植物セミナーは終わりません!
暑くて汗もたっぷりとかきましたので、もちろん、ビールは最高でしたよぉ。

参加してくださったみなさん、ホントにお疲れさまでした。
都合でいらっしゃれなかった方々は次回また。お待ちしていま~す!!





お疲れさまでした……

2009-06-26 13:07:36 | 日々の暮らし


久しぶりに銀座へお食事に行ってきました。


Img_8372 私と写真家の吉田繁さんとの本を2冊担当してくださった講談社の林さんとのお食事会のためです。

場所は、交詢ビル4階にある「とんかつ割烹 かつ善」。
林さんが予約してくださいました。

交詢ビルは、福澤諭吉の主唱によって明治13年、「知識を交換し世務を諮詢する」をスローガンとした日本最古の社交倶楽部としてつくられました。建て替えられはしたものの、当時の伝統と格式をそのままに残すビルに入るだけでもちょっとびびってしまいました。
B1から2階まではバーニーズ・ニューヨーク銀座店、4階、5階のレストラン階には人形町今半、赤坂璃宮、祗をん八咫など名だたる有名店が軒を連ねていて、つまり、そんな格調高い雰囲気のビルです。


Img_8390ですから、かつ善だって、結構、敷居が高いって感じなのですよねぇ。

ただ、このお店は昔、池袋にあって、そのころは林さんも行きつけだったとか。そんな関係で、かつ善のお嬢さんが科学雑誌「クオーク」でバイトしていたこともあったそうです。


2 ランチでもざっと4,000円以上ですから、夜は推してはかるべきお値段ですが、それ以上にお料理はおいしかったですねぇ。

素材にこだわり愛情を注いでつくられているのがよくわかるんですよねぇ。


1左が先付けで、右のもずく(ボケてますね写真)はなんと青森産だとか。沖縄産が有名ですが、青森のもずくは細くてとても繊細な味わいでした!


Img_8393日ごろあまりお肉は好みませんが、おいしいので、お腹いっぱいになっても全部たいらげてしまいましたねぇ。

最後のヒレかつとショウガ焼きのときにはご飯もおいしかったので、お替わりまでしてしまいました。

さて、こんなにも贅沢なお店に林さんが招待してくださったのは、来週火曜で定年退職されるからです。

本当は私のほうがとてもお世話になったので、ごちそうしなくちゃいけない立場なんですけど……。つまり、林さんはそんなひとなんですよねぇ。

編集長さんのときもアルバイトの女の子にまで腰が低くて、いつもにこにこして、一緒に仕事していたときも怒ったところなど一度も見たことがありません。

編集のイロハを教えてくださったのは先年退職された林さんの先輩に当たる方ですが、林さんは持ち込み原稿をよく採用してくださいました。
また、バブルがはじけて仕事が激減したときには、フリーになっていた私を快く外注の編集者として使ってくださいました。本当にお世話になって、助けていただいたのですよねぇ。


Img_8400でも、そんな関係があったおかげで、その後、「地球遺産 最後の巨樹」と「一眼デジカメ 虎の巻」を講談社から出版することができたのかもしれません。そして、気の合う林さんとの仕事だったからこそ、この2冊は6年経ったいま現在も売れ続けているのでしょうね、きっと。

また、林さんのお宅はまれに見る太い大黒柱のある素敵な木の家ですが、それは世界の巨樹を見に行く会でセミナーや旅に来てくださっているF江さんの会社で建てられたのですよねぇ。

当時、F江さんの会社の仕事を私たちがしていて、とてもいい自然住宅だったので、林さんも気に入って建てられたというわけなんです。好ましいひととの縁というのは、本当に不思議なほどに絡み合うものですね。

林さんは私たちと同じく木も大好きです。

そのうちに、F江さんのように今度は仕事でなく、プライベートなおつきあいも始まるかもしれません。

とりあえず、40年間の講談社での勤務、お疲れさまでした!!
これからは一緒に遊びましょうね、林さん……。





ボツワナかギリシャ

2009-06-24 12:06:54 | 巨樹の旅


来年の話をすると鬼が笑うとか。
今年2回目の海外ツアー・ドイツの日程表と費用が出ましたので、さっそく私、来年の訪問地をリサーチしてみました。
これじゃあ、鬼さんも笑いすぎでお腹が痛くなるんじゃないかしら……。

まず、第一候補はボツワナです!

Img002_2以前、ジンバブエのビクトリア・フォールズ近くの高級ホテル(めずらしくこのときはお高いホテルでした)に宿泊した際、オカバンゴを撮りにきているアメリカ人カメラマンの方にお会いしました。

オカバンゴ・デルタはカラハリ砂漠のなかにある約1万6,000平方キロメートル(四国よりやや小さいくらい)の広大な湿地帯。はるか上流のアンゴラに降り注いだ雨がオカバンゴ川へ流れ込み、乾季にはその水があふれて砂漠のなかに緑のオアシスをつくり出します。その景観の美しさは「カラハリの宝石」と謳われるほど。水を求めて多くの動物たちがやってくる究極のサファリリゾートです。

そのカメラマンさんの写真集に出てくるピンクの夕日のなかを歩くゾウの群れと、彼の語るオカバンゴの素晴らしさにどうしようもなく魅かれ、いつかは絶対に行きたいと思っていたのですよね。

ただ、オカバンゴだけではどうも。巨樹がないと行けないかなぁとなんて思っていたのですよねぇ。

それがなんと、探してみたら、このとおりちゃ~んとありました。
カラハリ砂漠を旅した冒険家チャップマンに因んで、「チャップマンの木」と名付けられたバオバブです。


Img001_2こちらも冒険家グリーンの名前から「グリーンの木」と呼ばれています。

また、ナタの塩湖地帯にはマダガスカルのムルンベのようにバオバブが林立しています。

これらの写真は、以前、アイルランドでお会いした領主さまにして巨樹写真家のトマス・パケナム氏の『地球のすばらしい樹木たち』に掲載されていますので、お持ちの方はご確認くださいませ。


Img008第2候補地はポルトガルです!

オーストラリア原産の木、モートンベイ・イチジクです。

ポルトガルはとにかくお料理がおいしいので行ってみたかったのですよね。

音楽好きの友人からは行ったらぜひファドを聴いてくるようにいわれてます。

物悲しい音楽を聴きながら、リスボンの路面電車にでも乗ってみたいものです。


Img009ブサコにあるチリマツ科ヒロハナンヨウスギの巨樹。こちらもオーストラリア原産の木。どうやら、ポルトガルにはオーストラリア原産の木が多いようです。

でも、以前調べたところ、天然ゴムの巨樹もありましたので、本格的に調べれば、もっとたくさんの巨樹を見に行けそうです。

写真の背景にあるのはホテルで、ブサコは美しい公園と300年にわたって外来種の樹木を植栽してきたところとして有名なのだそうです。

ここまでの写真はすべてパケナム氏の写真集からスキャニングしたものです。出版直後の2003年からずっと持っていてときどきパラパラと見ていたのに、全然、このなかの木を訪ねたいとはいままで思いませんでした。

私たちが教えてあげた日本の巨樹や、行ったことのある木が載ってるなぁというくらいだったのですよねぇ。なんで、いま見たら急にほかの木も魅力的に見えてきて行きたくなってきたのでしょうか。

まっ、ということは行きなさいってことかもしれませんね。


1第3候補はギリシャです!

オリーブの木なので小さいですが、幹周り4.6メートル、樹高12.5メートル、推定樹齢3000年以上。

こちらはパケナムさんの写真集ではなく、ちがうところで見つけました。

オリーブの木はフランスでも古木を見つけてあるのですが、ここはクレタ島にあるから行きたいのです。

クレタ島は2000種の植物、なかでも130種の原種が自生するワイルドフラワーの楽園です。
クレタ歴史博物館には、クレタ島出身のエル・グレコの作品「シナイ山と修道院の風景」や「その男ゾルバ」で有名なギリシャを代表する作家のカザンヅァキスゆかりの品々などが展示されています。

また、パケナム氏によるとコス島には、紀元前5世紀にヒポクラテスがその木の下で弟子たちに医学を教えたという「ヒポクラテスの木」もあるそうですから、まだまだギリシャにはほかにも巨樹がありそうです。


2パケナム氏の写真集だけでも、左のワシントン州のレッドシーダー、右のイタリアのイトスギ、スウェーデン、スリランカなど行ってみたい巨樹がたくさんあります。

ほかにも友人に調べてもらった中国、韓国、トルコなど行きたいところはまだまだ尽きませんが、まずは来年、上記の3箇所のなかから実行に移したいと思っていますので、みなさまよろしくお願いいたしま~す!!

こんな私を鬼さんのように「気が早い」と笑わないでくださいね……。





石橋さんと岩手へ

2009-06-22 23:52:00 | 旅行記


森の写真家・石橋睦美さんの撮影ツアーに同行させていただき、岩手県へ行ってきました。


Img_8357 今回は仕事ではなくプライベートですが、先駆者取材のメンバーと元編集部のW田さんとともに、石橋さんの写真教室の生徒のみなさんに混ぜていただいて、早池峰山、薬師岳、五葉山、遠野などを巡りました。


Img_7945 早池峰山から薬師岳方向へ向かう森には、オサバグサが群生していてとてもきれいでした。

ケシ科のオサバグサは小さな白い花がうつむいて咲く可憐な高山植物。初めての花でしたが、あちらこちらに群生してとてもきれいでした。


Img_7976 こちらはノビネチドリ。石橋さんは木や花の名前もお詳しいので、ご一緒していると写真だけでなく、植物の名前も教えていただけてとっても楽しかったですよぉ!!

ちなみに、ラン科のノビネチドリの「延根」は根が横に延びるところから、「千鳥」は花の形が小鳥の飛ぶ姿に似ているところから命名されたのだそうです。


Img_8192 石橋さんの撮影ツアーの常連のみなさんは気さくでいい方ばかりなので、旅自体もとっても楽しかったです。

T中パパさん、H間さん、N田さん、そして、幹事をしてくださったT中さん、そしてそして、石橋さん、本当にお世話になりました。ありがとうございます。次回もまた、ぜひよろしくお願いいたします。


Img_8168 石橋さんやみなさんにくっついて、教えていただきながら撮影させていただいたので、すこしは写真もうまくなったような気がしています。もう、感謝、感謝です!!


Img_8118 オマケみたいな私にも石橋さんはていねいに教えてくださって、恐縮してしまうくらいでした。

この写真、まさに石橋さんの写真を見せていただいて、ほとんど同じアングルと焦点距離で撮影させていただきました。


Img_8237 こちらは遠野の五百羅漢。20年前にも訪れたことがあって、そのとき泊まった民宿「曲がりや」のお風呂場までも寒かった記憶がよみがえってきたりしました。


Img_0150このネコちゃんはカッパ淵近くにいました。

写真を撮ろうと近づいて、ザックを下ろしたら、あっという間にザックと私の間に入られてしまい、このとおり寝られてしまいました。

で、写真は撮れず、撮られるだけで、なんだかなぁ……という感じでしたねぇ。

仕事や世界の巨樹を見に行く会以外での旅はあまり行くことがありませんが、森の好きな石橋さんとはご一緒しているととても楽しく、また、撮影ツアーの常連というみなさんとも趣味が合う感じで、くつろがせていただけました。

というわけで、次回の「すみれ会(この撮影ツアーの名前を勝手に命名させていただきました!)」は11月、伊豆のおいしいペンション泊。幹事のT中さん、次回もまたよろしくお願いいたしま~す!!