昨日は、約ひと月ぶりの月刊「デジタルカメラマガジン」の連載『先駆者の現場』の取材でした。
じつは私、10年近くこの取材をしているなかで、ある意味で今回初めての緊張と喜びをもって、取材させていただきました。
それは、自分の大学の先輩をはじめて取材させていただいたからなんですよね。
その方は、写真家のハービー・山口さんです。
吉川晃司さんや福山雅治さんの写真集や、サザンの桑田さん、尾崎豊さんやユーミンのCDジャケットを撮影されてきた、写真界ではそれはもう有名な方です。そんな方が先輩だったことを今回の仕事で初めて知って、私はとてもうれしく、取材の日を待ちわびていたというわけなんです。
私とハービーさんの出身校である東京都下の大学は、もともと専門学部に特化した大学なので卒業生が少ないんです。そのうえに「経済・経営」という部門ですから、マスコミ関係の卒業生はとにかく少なくて……。
でも、だからこそ、そんななかで同じ業界でお会いできるというのは千載一隅のようなもの。ですから、本当にとてもうれしくって、こんなふうに取材日を待ちわびるなんて初めてのことでした(中央がハービーさん、右端は医大生のご長男。このご長男さんもすごく性格がよくって、素敵な青年。お父様の素晴らしさが忍ばれました)
ハービーさんは大学卒業後の10年間をロンドンで過ごし、素敵なモノクロのスナップ写真集でも有名な方で、その写真は見ているだけで心をやさしくしてくれることでも知られています。
上の写真が掲載されている写真集『HOPE』。2009年に講談社から出版されたものです。ロンドンを写しても日本の下町を写しても、ハービーさんに撮られた人はみんなおしゃれで、なおかつ、みんなとても素敵な表情をしているんですよね。
ハービーさんのお好きな谷中で取材しながら、そんな写真が撮れるのはハービーさん自身がとてもやさしい人だからだったのだとわかりました。
そんな先輩を持てたことが私自身、とてもしあわせに思えた一日でした。
どんなひとの言葉もよくお聞きになり、どんなひとにもやさしく声を掛けるハービーさん。
いい写真を撮るのにはテクニックよりなにより人格。ハービーさんはその行動でそれを教えてくださった気がします。
ハービーさんはエッセイもたくさん書いていらっしゃいます。
そこにもハービーのやさしさはたくさん詰まっていますし、読ませていただいていると共感するところばかりで感激しているところです。
今回はいつもにも増して、いい出会いをくれたお仕事に感謝です!!