kamekutobu

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CDプレイヤーあれこれ 

2011-10-09 06:25:07 | オーディオ

CDプレイヤーが出始めた頃、日本のオーディオメーカーは未だ元気だった。

各社競作でその新鮮さを売りにしたのであろうか。CDの回転が見える縦型製品が多かった。初めて聴いた時の印象としては、SNの高さは認めるものの、音の良さについては感じなかった。価格も高かった。

その後、価格競争が起こり、998(00)とか498(00)とかの比較的手ごろな価格の品が大量に出回り始めた。オーディオメーカーは大きく体力を消耗したと思う。

自分にとって、333だか555だかの数字が付くSONY製を買ったのが最初のCDプレイヤーである。

 

その後、オーディオとは無縁の状態が暫く続いたが、90年代半に再開した。

フィリップスのスイングアームに出会ったのはこの時である。スイングアームメカを搭載した機種は手当たり次第に聴いた。

スイングアームメカと言っても大型重量級のものもあれば小型軽量級のものもある。LPプレイヤーに似たところもあり、見ていて実に楽しいメカである。

置き場所に困り、知人のところに行ったままのものもある。今はどうなっているだろうか。

読み取りメカと音との関係についてはハッキリしたことは言えない。それを制御する部分とトータルで考えるべきことなのだ。

重く、しっかりした造りの方が好印象と言うのは残っている。これはアナログプレイヤーからの先入観も多分に影響していると思う。

今、手元に残っているのは、

*KRELL MD1(CDトランスポート) 2台

フィリイプスのスイングアームメカ CDM3搭載。これほどシンプルで機能美溢れる機種は少ないだろう。古い機種なので、補修部品の在庫はメーカーにもない。特にスイングアームメカが壊れたら即アウトである。このため予備のCDM3を2つ持っている。

これはSTUDER A730のメカでもある。今後、こちらの方が貴重になるかもしれない。

*VICTOR XL-Z999 + XP-DA999

この前機種も一時聴いた。同期運転の良さに気づいたからである。XL-Z999には外部クロック入力端子付きで、XPーDA999と組み合わせて同期運転ができるのが特徴。読み取りメカはSONY方式だが、メカは重量級のダイカスト製。CDを重しで抑えるタイプ。CD専用機なら今でも一流と思う。

*STUDER A727

業務用 フィリイプスの重量級スイングアームメカCDM1搭載。アナログ・デジタルともにバランス出力付き。外部クロック入力端子付き。

*ESOTERIC P-0

SACD対応になるとの噂もあったが結局実現しなかった。回転数、ピックアップの使い分け等、難しかったであろう。これはCDTの原器として研究用に妥協を排して試作されたもの、市販品としては未完成だが、CDプレイヤーのメカとしては最高峰と言う位置づけは今後とも揺るがないだろう。

今から振り返れば、XL-Z999、A727、P-0の使用を通して、クロックの重要性は、その意味は分からなくても薄々感じていたようである。

 

*AUDIO ALCHEMI DTI pro32

これは 今で言うDDC(デジタル・デジタルコンバータ)である。小さな本体、不似合いとも思われる重い電源。この機種はハイビット変換も可能である。この当時としてはコンピュータ技術者による最先端技術の凝縮されたものと思う。

クロックを叩きなおし、(メモリーに蓄えて)、整列させて、DACに送りだしているのであろうと想像している。

DTIをCDT(CDトランスポート)とDACの間に挟むと、音が落ち着くのである。難点はこれを挟むと機器同士の同期が掛からなくなることである。MD1とDACの間に挟んでいる。 

読み取りメカの違いが音に影響するのかどうかは分からない。CDに刻まれている信号を余さず読み取ろうとすれば、しっかりした造りのものにすべきだろう。それがアルミダイキャスト製のスイングアームであり、ビクターのメカであり、POメカなのだろう。問題はコストが掛かると言うことだ。

 

脇道に逸れるが、

商品は、高い→売れない→儲からない→造らない の悪循環に陥いる。

ピュアオーディオ製品は小ロット製品が多い。高くなるのは当たり前なのだ。

海外製は内外価格差がありすぎるのが大きな問題。LINNは高級品と言うイメージが強いが、現地価格は魅力的である。

 

業務用器機に目を向けよう。質実剛健で、味も素っ気も期待できないが、音楽のプロの評価を受けている。何しろ、製作されるロットも多い。

ピュアオーディオと言う言葉に惑わされないようにしよう。確かに魅惑的な言葉ではある。これに惑わされなければ、思わぬ拾いモノが見つかるかもしれない。

 

PCオーディオ、NETオーディオに始まって、また、CDプレーヤーに戻ってと我ながら支離滅裂だが、これは次への伏線のつもりなのである。