よりみち文化財

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罐子塚古墳と、たま駅長

2008年10月04日 | 遺跡・遺構
ちょっと紀の川市に出かける機会がありましたので、たま駅長のいる和歌山電鉄貴志駅で降り、帰りは罐子塚古墳に寄ってきました。



写真は貴志駅の北北西やく200mほどの場所にある罐子塚古墳です。
現地の案内板には、「周囲に幅約10mの水田が円形に取り巻いていることから、周濠を持つ古墳と考えられ、濠の一部も残されています・・・」とあります。
ちょうどこの案内板のすぐそばに幅4mほどの濠があるので、これが周濠の一部のようです。
Google地図で改めて見てみると、確かにその東半分では水田が墳丘の円形に沿って取り巻いています。

墳丘の直径は約40m、高さは6mだそうで、出土品と、粘土かくと思われる埋葬主体部のつくりから、古墳時代中期、丸山古墳と同時期か、やや古い時代の築造と考えられています。

三昧塚古墳では墳丘の裾で形象埴輪片を拾うことができましたが、ここは地表面が竹の葉に覆われていて地面がよく見えません。

墳丘に上ってみると数箇所に崩落があり、墳丘の土を見ることができました。
さすがに移植ごてで壁面を削るわけにはいきませんでしたが、崩落した場所にのぞくでは5~7cm程度の小さな礫が土中に確認できました。
この辺りでは山腹に自然に見られる石はわりあい特徴的なので、すぐに地山か盛り土かどうかは見分けがつきます。
川原にあるような石がほぼ均等に混ざっているような印象です。墳丘の強度を高める等という様な効能でもあるのでしょうか。




今日は土曜日ということもあって貴志駅では、多くの観光客が訪れていました。これだけ多くの人に囲まれても、定位置にぴたりと座っているたま駅長は感心です。
ただ猫が駅長になっているというより、駅長のような猫とも思えます。

和歌山電鉄にはいちご電車やおもちゃ電車など、列車自体にも話題を呼ぶものがありますが、やはりたま駅長に会いに来る方が非常に多く、貴志駅は駅長勤務終了時間の17:00過ぎでも、あいかわらず賑やかでした。



たま駅長 招福1年11億円 経済波及効果試算(産経新聞) - goo ニュース




いちご電車  木製の床など、内装もこの列車独自のデザインがなされています


おもちゃ電車

この貴志駅近辺に古墳時代、集落が営まれ、古墳が次々とつくられたのは、紀ノ川と貴志川が合流する地点として治水や水運に利があったことから、各地から物や人が集まったという理由も考えられると思いますが、これは今、和歌山電鉄という多くの人を運ぶ交通機関の駅のひとつに人気の猫がいるのは、
「行き易い、」
場所であるということもあるのではないかなあと考えながら、和歌山駅までの30分を列車に揺られました。



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