ひとりで映画館のシートに座っていた。
かなり大きめの部屋で数百席はあるだろう。
しかしもう封切り後2週間過ぎているせいなのか、時間なのかお客さんは10人程度しかいない。
ほとんどが空いている。
スリルもないし、SFでもホラ―でもない。
庶民的な映画・・・と言うべきだろう。
ただそのストーリーには人情と小さな笑いが詰まっている。
一人で観るには丁度良い作品だ。
しかも目的は・・・・そこには大きく映った自分がいた。
ここ最近、演技が大袈裟だと叱られた。
少しでも使ってもらおうと、自己アピールが強すぎるのかもしれない。
でも、この映画だけは、それなりに使ってもらっている。
それが嬉しくて、エンドロールが終わった後、一番最後に腰を上げた。
ぼんやりと明るくなった室内に誰ひとりいない座席を眺めて、有名作品でなくても小さな作品の小さな役でも、この座席全部が笑いに包まれれば。。。
昔懐かしい昭和初期を題材にしたヒット作品を、小さな映画館で観たことがある。
老夫婦が経営している段差もない打ちっぱなしのコンクリートの上に、椅子が8列で80人程度しか座れない。
それも皆で笑って皆で泣いて。。。
そんな楽しい映画館だった。
もう無いその映画館のあの雰囲気を。
この映画館をそんな雰囲気でいっぱいにしたい。
たとえわずかでも、自分がその中に居たい。
そんな思いで映画館の扉を閉めた。
かなり大きめの部屋で数百席はあるだろう。
しかしもう封切り後2週間過ぎているせいなのか、時間なのかお客さんは10人程度しかいない。
ほとんどが空いている。
スリルもないし、SFでもホラ―でもない。
庶民的な映画・・・と言うべきだろう。
ただそのストーリーには人情と小さな笑いが詰まっている。
一人で観るには丁度良い作品だ。
しかも目的は・・・・そこには大きく映った自分がいた。
ここ最近、演技が大袈裟だと叱られた。
少しでも使ってもらおうと、自己アピールが強すぎるのかもしれない。
でも、この映画だけは、それなりに使ってもらっている。
それが嬉しくて、エンドロールが終わった後、一番最後に腰を上げた。
ぼんやりと明るくなった室内に誰ひとりいない座席を眺めて、有名作品でなくても小さな作品の小さな役でも、この座席全部が笑いに包まれれば。。。
昔懐かしい昭和初期を題材にしたヒット作品を、小さな映画館で観たことがある。
老夫婦が経営している段差もない打ちっぱなしのコンクリートの上に、椅子が8列で80人程度しか座れない。
それも皆で笑って皆で泣いて。。。
そんな楽しい映画館だった。
もう無いその映画館のあの雰囲気を。
この映画館をそんな雰囲気でいっぱいにしたい。
たとえわずかでも、自分がその中に居たい。
そんな思いで映画館の扉を閉めた。
ゴミ当番の日だ。
古い新聞や雑誌を束ねていた。
そこにいつの間にやら、君が立っていた。
何をしているの?
そんな表情でこちらを見ながら立っている。
「よう!」
俺は声をかけた。
「ひとりで束ねたん?」
「そーや」
「頑張ったね~」
そこには12の束がある。
「凄いやろ」
その会話で終わったと思ったが、彼女はその場を離れずにいる。
それを見ていると、つい本音を呟いてしまう。
「おまえ、可愛いよな~」
「えっ?」
「可愛いなって」
「・・・ありがとう」
少し返事に困った顔だ。
それでもじっと彼女を見ていた。
少しおどおどしながら、彼女は次の言葉を探している。
「誉められても何も出ーへんよ」
「何も出ーへんの?期待しとったのに・・・」
「ははは。何も出ませーん」
「仕方ないな。何か貰えそうならもう一度言うよ」
「ちゃんと見てないとわからないよ~」
「見てるわ。いつでもおまえのことを」
思わずもう一度本音が出た。
それを振り返って聞く君。
横に流れるロングヘアーから白い歯がこぼれる。
「ありがとう」
今度は本心からの言葉に聞こえた。
いつか君は・・・・。
俺の横に居ることが普通になると・・・そう信じたくなる。
古い新聞や雑誌を束ねていた。
そこにいつの間にやら、君が立っていた。
何をしているの?
そんな表情でこちらを見ながら立っている。
「よう!」
俺は声をかけた。
「ひとりで束ねたん?」
「そーや」
「頑張ったね~」
そこには12の束がある。
「凄いやろ」
その会話で終わったと思ったが、彼女はその場を離れずにいる。
それを見ていると、つい本音を呟いてしまう。
「おまえ、可愛いよな~」
「えっ?」
「可愛いなって」
「・・・ありがとう」
少し返事に困った顔だ。
それでもじっと彼女を見ていた。
少しおどおどしながら、彼女は次の言葉を探している。
「誉められても何も出ーへんよ」
「何も出ーへんの?期待しとったのに・・・」
「ははは。何も出ませーん」
「仕方ないな。何か貰えそうならもう一度言うよ」
「ちゃんと見てないとわからないよ~」
「見てるわ。いつでもおまえのことを」
思わずもう一度本音が出た。
それを振り返って聞く君。
横に流れるロングヘアーから白い歯がこぼれる。
「ありがとう」
今度は本心からの言葉に聞こえた。
いつか君は・・・・。
俺の横に居ることが普通になると・・・そう信じたくなる。
ベットのシーツが乱れている。
細く白い足が、そのシーツからはみ出ていた。
赤いマニキュアが艶めかしい。
白いベットの支柱と、白い壁。
白いレースのカーテンが風に揺れる窓。
まるで西洋に居る気分だった。
朝日が気持ち良い。
窓の外を見ると、スーツ姿の男や、ゴミ出しをしている主婦が見える。
現実を見ると、やはり日本。
ズボンを履きながら、彼女の髪の毛を触る。
ライトブラウンのその髪は、柔らかく良い香りがする。
「おはよう」
「おはよう。これから仕事行くよ」
「食事は?」
「いいよ。コンビニで買うから」
「せめて、私の珈琲飲んで行かない?」
下着姿のまま彼女がベットから降りてくる。
その姿がとても艶めかしい。
キッチンに立つ彼女の後姿を見ていると、わずか10時間程度離れることに、後ろ髪を引かれる。
締めたネクタイの窮屈さに、少し嫌気がさした。
よーし決めた。
ネクタイを解いて、彼女の入れたてのコーヒーを口に運ぶ。
「このコーヒーの旨さに、気分が変わった。今日は君と居るよ」
もう一日だけ・・・・盆休みを伸ばしてもいいだろう。
細く白い足が、そのシーツからはみ出ていた。
赤いマニキュアが艶めかしい。
白いベットの支柱と、白い壁。
白いレースのカーテンが風に揺れる窓。
まるで西洋に居る気分だった。
朝日が気持ち良い。
窓の外を見ると、スーツ姿の男や、ゴミ出しをしている主婦が見える。
現実を見ると、やはり日本。
ズボンを履きながら、彼女の髪の毛を触る。
ライトブラウンのその髪は、柔らかく良い香りがする。
「おはよう」
「おはよう。これから仕事行くよ」
「食事は?」
「いいよ。コンビニで買うから」
「せめて、私の珈琲飲んで行かない?」
下着姿のまま彼女がベットから降りてくる。
その姿がとても艶めかしい。
キッチンに立つ彼女の後姿を見ていると、わずか10時間程度離れることに、後ろ髪を引かれる。
締めたネクタイの窮屈さに、少し嫌気がさした。
よーし決めた。
ネクタイを解いて、彼女の入れたてのコーヒーを口に運ぶ。
「このコーヒーの旨さに、気分が変わった。今日は君と居るよ」
もう一日だけ・・・・盆休みを伸ばしてもいいだろう。
叶わない想いがある。
それは、、、、もう戻らない昔の話。
君と出合ったのは偶然ではないと信じてる。
だけど必然でもないかもしれない。
300kmも離れた場所で、会うこともない2人が、たったひとつの交点で出合った。
そして恋に落ちた。
一目惚れ。。。に近いかもしれない。
でも君自身のことは、何度か仕事の電話で知っていた。
もちろん会う約束も、電話以外での約束も無かった。
君があの場所に来ることも知らない。
そんな2人が出会って、5時間後にはキスをしている。
どうしてあんなことが出来たのか。。。自分でもわからない。
それでも深く愛し合えた。
1年。。。2年。。。。順調に過ぎて結婚なんて考え始めていた。
君との間に子供が欲しいなんて。
君はそれをどう感じていたのだろう。
お互いの気持ちをぶつけあって、いつしかその想いが叶うと思ってた。
そんな君が生まれ育った世界が俺とは違っていたことに、いつしかその夢は裂かれていった。
君は。。。
今は結婚して子供が出来て、幸せに暮らしている。
その姿を僕は観ることが出来る。
君がそれを知ってるだろうか。
知るつもりもないけど、自然と情報が耳や目に入ることを。
それは、、、、もう戻らない昔の話。
君と出合ったのは偶然ではないと信じてる。
だけど必然でもないかもしれない。
300kmも離れた場所で、会うこともない2人が、たったひとつの交点で出合った。
そして恋に落ちた。
一目惚れ。。。に近いかもしれない。
でも君自身のことは、何度か仕事の電話で知っていた。
もちろん会う約束も、電話以外での約束も無かった。
君があの場所に来ることも知らない。
そんな2人が出会って、5時間後にはキスをしている。
どうしてあんなことが出来たのか。。。自分でもわからない。
それでも深く愛し合えた。
1年。。。2年。。。。順調に過ぎて結婚なんて考え始めていた。
君との間に子供が欲しいなんて。
君はそれをどう感じていたのだろう。
お互いの気持ちをぶつけあって、いつしかその想いが叶うと思ってた。
そんな君が生まれ育った世界が俺とは違っていたことに、いつしかその夢は裂かれていった。
君は。。。
今は結婚して子供が出来て、幸せに暮らしている。
その姿を僕は観ることが出来る。
君がそれを知ってるだろうか。
知るつもりもないけど、自然と情報が耳や目に入ることを。
大きく君が飛び上がった。
天に届けとばかりに、両手を高く上げて。
膝から足を曲げている姿勢が、まるでCDのジャケットを見るようだった。
その彼女の・・・・飛び上がった勢いでスカートが捲れる。
白い太ももが、その隙間から見える。
思わず興奮してしまう。
普段の彼女は、短パンを履くこともあるので、太ももなんてよく見ている。
なのにどうしてか、スカートが捲れるだけでドキドキ感が半端じゃない。
「どう?高く飛んでた?」
「うん。。。3mぐらい」
「飛べるわけないじゃん!!(笑)」
冗談を言いながらでも、そのドキドキ感が持続していた。
好きと言う感情はずっとある。
だけど男性の視線では、好きとは違う感情だって、それは女性でもなんとなくわかるだろう。
ただ・・・・久しく誰に対してもこんな感情を持ったことはなかった。
大人になった・・・と自分では思っている。
だから余計に彼女を意識してしまう。
こんなにドキドキさせられるなんて。
屈託のない笑顔で、君はふざけてぶつかってくる。
それを胸で受け止めながらも、2歩ほど距離を置きたい気分だ。
こんなに近いと。。。理性を失いそうで。
君は俺にとって天使だから。
天に届けとばかりに、両手を高く上げて。
膝から足を曲げている姿勢が、まるでCDのジャケットを見るようだった。
その彼女の・・・・飛び上がった勢いでスカートが捲れる。
白い太ももが、その隙間から見える。
思わず興奮してしまう。
普段の彼女は、短パンを履くこともあるので、太ももなんてよく見ている。
なのにどうしてか、スカートが捲れるだけでドキドキ感が半端じゃない。
「どう?高く飛んでた?」
「うん。。。3mぐらい」
「飛べるわけないじゃん!!(笑)」
冗談を言いながらでも、そのドキドキ感が持続していた。
好きと言う感情はずっとある。
だけど男性の視線では、好きとは違う感情だって、それは女性でもなんとなくわかるだろう。
ただ・・・・久しく誰に対してもこんな感情を持ったことはなかった。
大人になった・・・と自分では思っている。
だから余計に彼女を意識してしまう。
こんなにドキドキさせられるなんて。
屈託のない笑顔で、君はふざけてぶつかってくる。
それを胸で受け止めながらも、2歩ほど距離を置きたい気分だ。
こんなに近いと。。。理性を失いそうで。
君は俺にとって天使だから。