やんちゃでいこう

5歳の冷めた男の子の独り言

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アイコンタクト

2014-08-30 22:01:27 | 小説
いつも同じ時間に同じ場所ですれ違う女性。

言葉を交わすことも挨拶することもないのだけど、お互いにすれ違うまでの数メートル。

必ずと言っていいほど、お互いに目を見る。

少しほほ笑みながら。

なんとなくそれだけで挨拶をしている気分。

気分が優れなくても、嫌なことがあっても、その数秒間だけはなぜが笑顔になれる。

お互いにそれが心地よいのだと思う。

すれ違うだけで、ほっとする。

お互いに今日も元気だと。

その女性が今日もいてくれることを。。。

時折風に乗って漂う香水も、それが彼女の香りだとわかるようになった。

風になびくストレートの長い髪も、首に下げているネックレスも、もう脳裏に刻まれている。

スキという感情とは違うかもしれない。

ただの憧れかもしれない。

それでも透明な空気の中に光をさしたような彼女の姿に、特別な感情があるのは事実だ。

今日も。

すれ違いざまに、彼女の目を見る。

お互いにじっと。。。
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