Kajitama News

同志社大学法学部梶山ゼミの連絡板です。

頭の中を整理する

2010-11-17 10:39:00 | 学習支援
13期生のTくんが、ゼミの終わり、おもむろにノートパソコンの画面を私に見せ、「これ、フリーソフトなんですけど、便利です」と教えてくれました。
画面には、「マインドマップ」と呼ばれるものが広がっていました。

「マインドマップ」は、中心にテーマを書き、そこから枝を伸ばして関連する言葉をどんどん書き足していくものです。
小学校や中学校の教育で取り入れているところもあるようですし、受験勉強でも、「マインドマップ」で知識を整理することが注目されていますので、ご存じの方も多いのではないでしょうか。

私は、子どもの教育に関する会合で「マインドマップ」を用いた自己紹介や作文教育の話を聞いたことがあります。「夏休みの思い出」に関する作文を書くとき、紙の真ん中に「夏休み」と書いて、あとは自由に思いついたことを書いて、つなげていく・・・
これは、「な~んにも書くことない!」という子どもから書く題材を引き出したり、「野球を見に行きました。楽しかったです」だけで終わろうとする子どもに「誰といったのか」「いつ行ったのか」「何を見たのか」とどんどん話を広げさせるには大変有効な方法だなぁと感心しました。
思えば、我が子は保育所で絵を書くとき、決まって先生が前に座り、「これ、何?」「これは誰?」と聞いて下さったので、「これはなぁ、○○でなぁ~、あ、その横にはなぁ、△があってなぁ・・・」とどんどん描き進めることができました。これは、面白いことに、日本でもドイツでも同じでしたが、小学校に入ると、パタリと絵が描けなくなりました。自分一人でアイデアを膨らませる力がなかったせいなのでしょう。そういうときに、「マインドマップ」を使えばいいんだろうと思います。

マインドマップの詳細は、http://www.mindmap.or.jp/で。
Tくんお勧めのフリーソフトはFreemindというソフトで、ダウンロードはhttp://www.freemind-club.com/から。

個人的には、「マインドマップ」が適する人や場面は案外限られているように思うのですが(合わない人が使うと、逆効果!)、いずれにせよ、頭の中を整理するときには手を動かし、図なり表なり文章なり作成するのが一番よいと思います。
先日、契約法の授業でも、「担保責任について、最近の親切な教科書は『一覧表』を掲載していて、私もそうしたものをレジュメに載せようかと思ったのだけれど、やめました。面唐ュさいからではなく、一覧表なり、当事者関係図(三角図)は自分で作成したほうが頭に入りやすいからです。もし、欲しいけど作るのが面唐セという人は、今時の親切な教科書や予備校本にいくらでも載ってますから、コピーして貼り付けておきなさい」と話をしました。

昔の教科書には「図」や「表」はなく、必要最小限の、「筋」だけを示す文章で構成されていました。講義ではレジュメはもちろん、板書すらありませんでした。大変難解ではありましたが、「読み手や聴き手の頭を働かせる」という意味で、それはかえって親切だったのかもしれない、とも思います。
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