Kajitama News

同志社大学法学部梶山ゼミの連絡板です。

違憲判決が出ました

2024-07-03 20:31:00 | 学習支援

昨年、26期生が取り組んだ問題について、今日、最高裁が判断を示しました。

旧優生保護法のもとで、障害のある人などに強制不妊手術が行われていた問題です。
 

【更新中】旧優生保護法は憲法違反 国に賠償命じる判決 最高裁 | NHK

【NHK】旧優生保護法のもとで障害などを理由に不妊手術を強制された人たちが国に賠償を求めた裁判で、最高裁判所大法廷は「旧優生保護法…

NHKニュース

 
最高裁は、旧優生保護法が違憲であることを示しました。
一応?!民法ゼミですから、26期生が
検討していたのは旧724条の「除斥期間」のほうでしたが、これも適用なし…なんと、あの平成元年判決が変更されました。
 
ということで、早速、ゼミのチャットに送ったら、26期生から、いいね!がいっぱいついてました。
だって、26期生は途中から、立場を分けての討論をやめて、「どうしたら、請求が認められるか」を探り出したもんね(笑)…
そりゃ、いいね!ですよね。
 

今日は葵祭…のはずが… - Kajitama News

5月15日は葵祭。普段、下鴨神社のそばを通って大学に行くので、この日はルートを変えなければなりません。前日から、「明日は北大路から烏丸に抜け、烏丸通を南下して&helli...

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さて、朝ドラでも、今朝は憲法適合性が話題に…
尊属殺重罰規定に関する最高裁昭和25年判決です。
主人公を法曹へと導いた穂高先生こと穂積重遠は、真野毅とともに違憲を主張しますが、多数意見は合憲、
中高の教科書に載っている違憲判決が出るのは、23年も先の話です。
 
ところで、朝ドラを見ていて、登場人物のモデルも把握している人は、改めて、昭和48年判決の裁判長名を見て、「あ!」と思うかもしれません。
そう、たぶん、ドラマでも、この違憲判決は取り上げるんじゃないかと思うのです、たとえ今は少数であっても「声をあげること」が変化をもたらす例として…
 
昨日の朝ドラでは、最高裁初代長官の星先生(モデルは三淵忠彦)の言葉が胸に沁みました。(法職講座のXで紹介しています)
いわく、
改正されたばかりの家族法は、現実の生活より進んだものを取り入れているから、
それが社会に定着するには工夫や努力が要るし、時間もかかる、人が作ったものだから間違いもある、古くもなる、と。
戦後、民法改正によって、新しい家族の形が示されました。
今、「家族」の形はさらに変わろうとしています。
今週からの学年共通テーマ、じっくり考えて欲しいと思います。

(追記)7月3日21時半
裁判所ホームページに、判決文が出ました。
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