Kajitama News

同志社大学法学部梶山ゼミの連絡板です。

親族法の試験も終了

2021-02-13 01:21:00 | Kajitamaの近況・つぶやき
今学期の親族法の講義はオンライン(オンデマンド)配信だったのですが、期末試験だけは、対面で行いました。

なんで?と不思議に思う人がいるかもしれませんが、親族法は、法曹養成プログラム(法曹コース)の必修科目の一つです。
法曹コースは、法科大学院で履修すべき法律基本科目を学部で履修するためのプログラムであり、法曹コース修了(見込み)者には一般入試とは別に、特別入試の受験が認められます。
「法科大学院のカリキュラムの一部を、学部で履修したことにする」「(場合によっては)論文試験なしで入学できる」という特別扱いですから、文科省との関係でも、連携協定先の法科大学院との関係でも、もし状況が許すならば、(設置申請や協定締結時に想定していた)「平常どおり」の授業や試験をするのが無難ではあります。
コロナ禍では、「平常通り」できませんけどね。

ただ、悩ましいのは、一定数、「対面で受験できない」事情(基礎疾患があったり、入国できていなかったり…)のある学生が存在することです。
どうしても、対面試験以外の成績評価を併用せざるを得ないので、それなら、全員をオンラインにしたほうが「公平」ではあります。少なくとも、対面とオンラインを、全く同じ条件では実施できません。

私の授業では、1月25日、予定どおり、対面試験を実施しました。
対面で受験できない事情のある学生と追試の学生はまとめて、別日のオンラインテストを受けてもらうことに…追試と同一日ですから2月10日でした。
対面試験は六法のみ持ち込み可ですが、オンラインテストは、六法のほか、教科書やレジュメの参照可としていますので、穴埋め問題などの救済、論点の誘導は一切なしの、シンプルな事例問題3問にしました。

オンラインテスト当日は試験開始前から、質問に備えて、e-class画面を開いたまま。
メールの着信音もセットして待機していましたが、何事もなく終わりました。
春学期のオンラインテストでは、問題文に誤りがあって開始早々に大騒ぎになりましたので、朝からピリピリしていたのですが…

さて、今学期、親族法にはいろいろと動きがありまして…
ちょうど生殖補助医療と親子関係の話をしようとしていたときに国会に法案が出されて、あっさり成立。
その後、夫婦別姓の訴訟が大法廷で審議されることが決まったり、
つい先日は、嫡出推定の見直しや待婚期間の廃止などについて法制審の中間試案が出たり。
今年度が親族法の2年目なので、いったん終わりなのですが、次回、親族法を担当するときには、内容がガラリと変わっているでしょうね。
(次年度、春は今年度からの継続で「総則2」ですが、秋は物権法、これまた、今、法改正が予定されていますので、ややこしい…)
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