梶の「趣楽独言」

陶芸・家庭菜園・ダンス・碁・蕎麦打ちなど趣味三昧に生きる老人の独り言

行法の副作用

2007年12月05日 | 呼吸法
 大関さんから11月24日の簡単な原気呼吸法(2)誘導方法にコメントを頂きましたが、そのコメントに記載されています行法の副作用について記載したいと思います。最近のコメント欄を参照頂ければ幸いです。
 故山手国弘さんは1970年代の後半に現代ヨガの会を始めました。山手さんがハタヨガと臥禅を組み合わせた瞑想を行っていて、クンダリニー(尾てい骨の部分のエネルギー反応)が発生し、自分でも制御不能なその反応に悩み、その反応を脱却する為に、自分で色々な事を試みてたどり着いたのが、原気呼吸法でした。また、その後、山手さんや私がヨガを教わったインド人の先生が若くして亡くなりました。そのことから、山手さんは行法には副作用が有り、その副作用を克服する手段として、原気呼吸法が有効ではないかと思い、初めは5人ほどでしたが、実習会を始め、原気呼吸法を実践し、各人の体の反応を話し合いました。ヨガや密教を行っている人達でしたが、その行法に疑問を持ち、参加した人々です。半年ほどして、Meditationでの横尾忠則の対談(大関さんはこの対談を読まれたと思いますが本は随分前の発刊ですよね)など雑誌に取り上げられ、実習会の参加者も多くなりました。参加者の方々には色々な行法の体験者がおりました。当時アメリカではヒッピーが流行っていましたが、その様なグループに参加した人もおりました。山手さんの体験は大関さんのコメントに記載されているクンダリニー反応の体験談と同じですね。
 行法を行う動機は各人違います。病気を治す為、自分を見直す為、自分の能力を磨く為など色々と思います。行法の行い方にも色々な物が有ります。また、体の反応を神秘的に捉え、それを強調し、その神秘的な現象が高いレベルに達した明かしと思っている方もいます。それを強調しているグループもいます。そして行法についても色々な書物が出版されています。しかし、一般の広告もそうですが、それらはセールストークとしてのよい面のみを記載しています。しかし、どの様なことにも必ずそれが持つ負の面が有ります。また、その行法を行う人の体質も全て異なります。同じ事を行ってもある人によいことでも、ある人には悪いことになります。同一人でもその人の体は時々刻々変化します。当然今日良い事は明日は悪い事になります。日常生活でもそうですが、行法は自分の体を観察し、自分の体に聞き、注意深く行わなければならないのです。しかし、そのような事、行法の副作用、恐ろしさは以外に教えてくれません。ヨガではグルがおりますが、本当のグルは貴方自身なのです。貴方の身体の状態は貴方しか分かりません。日々自分の体を観察し、今日行うべき行法を選択する、それが重要なのです。
 原気呼吸法は自分の分身を空間におき、空間の意識、無意識な状態で気の誘導を行います。自分の周りの広い空間のエネルギーを利用しますので、無理に自意識を使うことが無く、貴方任せで、リラックスした状態で行う呼吸法です。そして常に自分の体を自分とは離れた空間の自分が眺め誘導をしますので、自然に自分の体が観察できます。私は原気呼吸法を余り、瞑想と云う言葉で言うことを致しません。瞑想と云うと何か自意識を使った無理な意識の集中を強調するようですので。しかし、原気呼吸法は空間の意識を使った無意識な、貴方任せの、リラックスした瞑想法なのですね。
 行法の副作用の一つは脳にある老廃物を瞑想で溶かすことです。瞑想によりある時に大量な老廃物が溶かし出され、体が耐えられず体を壊す事です。脳と老廃物で記載していますが、激しい仕事などで、意識を脳に集中し、脳を酷使し、脳の活動を自分の限界まで働かせ、大量の老廃物を脳に溜め、それがある時に一度に脳から溶け出す、それに体が耐えられず色々な病気を誘発します。瞑想で脳に意識を集中する事は大量のエネルギーを脳に注入しますので、激しい仕事以上に老廃物を溶かす効果が有ります。通常睡眠時に発生する事を覚醒時に意識的に行うのが瞑想ですから。初めは瞑想が上手くできませんので、体に何も影響が有りませんが、ある状態に上達した時が危険です。
 もう一点は体の有る部分の過度の開発です。ヨガではチャクラと云って人体の頭部、胸部、腹部、会陰部(尾てい骨部)で、輪または回転する車輪のように光っているように感じられる箇所があると云われています。6から7箇所有ると云われています。先ほど記載しましたクンダリニーも会陰部(尾てい骨部)に蓄積されるエネルギーです。通常瞑想などを行っていますと赤い光や青い光などを見ることが有りますが、これはその部分にエネルギーが多く蓄積され発光する光です。頭部は青色で尾てい骨部分は赤色です。虹の7色のように徐々にチャクラの場所により色が変わって行きます。このクンダリニーを意識的に開発する行法も有ります。しかし、このクンダリニーのエネルギーが過度に溜まりますと、そのエネルギーがある時に体に悪い影響を与えます。そのエネルギーにより体が高温になったり、全身の激しい脈動、極度の疲労困憊や精神錯乱、重度の鬱症状などになる事があります。これらは全て行法の代表的な副作用です。脳と老廃物で記載しましたが、クンダリニーのエネルギーが脳に達し、一瞬に脳に溜まっている老廃物を大量に溶かす為と思います。
 行法で重要な事は特殊な能力、特殊な場所の開発を目的(これ自体がカルマであり、業である)にするのではなく、全てを神に託した、貴方任せに只行法を行うことが重要です。多分皆さん各自行法を行った結果、たどり着く目的地は違うと思います。それが神の意思だと思います。また、今日私がブログに原気呼吸法の事を書いているのも、私は今只書いているだけで、その事で何が今後発生するのか分かりません。それは私の今行う事で、神の意思と思っています。しかし、大関さんなど山手さんの実習会の仲間がこのブログを訪問しています。もしかしたら、原気呼吸法の仲間との交流ができること、原気呼吸法のことをブログで残す事が山手さんが亡くなった今、私の行う事なのかなと思う今日この頃です。今年1月にブログを始めました。初めは陶芸講座があり、その為に使おうかな、大学の同期の連絡に使えるのかなと思っていましたが、今年は陶芸を行っていて体調不良になり、休養しなければならないことが有りました。もしかしたら、神が公募展を目指した陶芸などしないで、サボっていた原気呼吸法を再開し、ブログに原気呼吸法の事を書くように仕向けたのかとも思います。ブログを休み、久し振りにブログを開いたら大関さんのコメントが有りました。3月頃から原気呼吸法を書かなければと薄々思っていましたが、今は只書き続けようと思います。

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