この病院は母が一年前に股関節を痛め手術を嫌って週一回リハビリに通っているのである。それでここの病院に決めれば週一回通ってくる母がリハビリを兼ねて息子の顔を見に来ることが出来るから便利であるという訳だ。
そういえば思い出したことがある。学生時分に読んだ「城の崎にて」だ。
著者である志賀直哉が鉄道事故で脊椎を損傷してしまったのである。彼はその傷を癒すためか、リハビリの為か、兎に角も城崎を逗留先に決めて3週間ほど滞在した。その滞在記を短編にしたのが「城の崎にて」だった。
その当時は「脊椎カリエス」という不治の病になりかねないと言う心配があったらしく本編の中にも「脊椎カリエスにならなくてよかった」などと書いてあった。この病気は結核菌に脊椎が犯され下半身不随になってしまうという恐ろしいものだったが、医術や科学が進んだ現代ではストレプトマイシン等の新薬が出て不治の病ではなくなったのである。
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