東洋医学の実践的理論研究~人間が病むということの過程的構造からの東洋医学的治療論の研究~

人間が病むということの過程的像から、鍼灸等の問題を説いてみたいと思います。よろしくお願いいたします。

kさんの肩の痛みへの施術〜陰陽論、五行説の実際〜

2019-05-16 08:46:21 | 施術事例
肩の運動時痛を訴えるKさんに対しての施術を行なった。身体を全体の繋がりで診ることの大事性、実感する。

昨夜、上肢水平外転時に肩前面の痛みを訴えるKさんに対しての施術を行なった。

いつから?何か心当たりは?......といつものように問診を行う。

痛みは数日前からであるが、それ以前、胸部を強く打撲している、ということであった。

上肢を運動させて見ると、挙上は出来る、回旋も出来る。痛みを訴える肩前面から上肢全体の触診をするも、特にハリや硬結は見られない。

もう一度、痛みの出る動きをして見せてもらう。

打撲した胸部との関連が疑われたので、打撲したという部位を触診。打撲後と思われる硬結等も無し。

試しに打撲部位周辺の肋間を何点か軽く指圧しての上肢水平外転を行なってもらう。

「嘘のように痛みが無い!」とのこと。何点かを比較して、一番痛みが少ない、動かしやすいという点を選び指圧しつつ水平外転を何度か繰り返してもらう。

......水平外転時の痛みがほぼ消失した、とのことであった。鍼や灸であれば、おそらくもっと簡単に劇的にと思う。

施術において、 二重性で、弁証法性で診ることの有効性、必要性実感する。

これは東洋医学的にいえば、陰陽論(症状と原因、筋肉と神経、痛むの二重性等々として診る)、五行説(症状、病をその生成発展として、「生、長、化、収、蔵」として診る)の効用といってもいいのだと思う。

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