鍼灸如何に学ぶべきか~科学的鍼灸論の構築のために~

鍼灸の理論と術にかかわる初歩的・基本的な問題を中心に科学的=論理的に唯物論を把持して説(解)いて行きたい、と思います。

卒業研究で学ぶ統計学(3)〜統計学の意義〜

2017-02-22 14:30:13 | 卒業研究(耳鍼,統計学)
統計学の意義について、その意義の理解を抜きにしての……であるからの……と思う。

昔々、自身が統計というものを高校?で初めて学んだ時は、確率・統計という形での数学の授業であり、平均値と標準偏差を計算して正規分布のグラフを描く、ということしか記憶にない。それゆえ、『統計学という名の魔法の杖』(本田克也 浅野昌充 神庭純子著 現代社)を読むまでは、統計学というものに興味を持つこともなかった。(もし中学高校時代に、『統計学という名の魔法の杖』に説かれることを説かれていたならば、おそらくは統計学に夢中になって……)

同級生諸氏の統計学のイメージは、上述の、『統計学という名の魔法の杖』に出会う以前の自身の統計学というものに対するイメージと同じレベルのもの、なのではと思う。

具体的には、「なんで統計学!?統計学ってあれだろう、平均値出して、標準偏差を計算して、正規分布だったっけ、洗面器ひっくり返したみたいなグラフ描くやつだろう……そんなことが、鍼灸となんか関係あるのか!???」との思いとなっているのでは?と思う。

そうであれば、卒業研究で統計学が必要であるといわれても、「千載一遇の機会だから、統計学の学びを基本から!」となるはずもなく、「ともかく、卒業研究に必要な統計ソフトの使い方を!」がせいぜいであり、場合によっては、「誰かがやってくれるだろうから、そんな面倒なこと、無駄なことは……」となってもやむを得ない、と思う。

しかしながら、同級生諸氏の心情としては分かるものの……である。統計学というものの意義を、真の姿をイメージ出来るならば、「そんな無駄なこと!」と統計学を敬遠している彼等とて、「せっかくの卒業研究の実験を、単なる事例報告としてしまうのではあまりにもったいない!」「それ以上に、統計学を実践的に学べる千載一遇の機会を逃すべきではない……」となっていく筈である、と思う。

では、統計学の意義とは何なのか?といえば、その第一義として、「少ないデータから得られた標本集団の結果を、無限母集団の結果へと変えることの出来る、無限母集団の結果として捉えかえすことを可能とする、魔法の杖である。」ということ、と思う。

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