今回記事を書くに当たり初めて問題を見てみました。
ムーミン谷がどこにあるかが炎上の原因になっているようですが
設問は「フィンランドに関するアニメーションと言語との正しい組み合わせを選べ」
ということでムーミン谷がどこの国かなどとは一切書かれていません。
あくまでも「関する」ですから舞台がどこか不明でも作者がフィンランド人ならそれでいいのではと思います。
むしろこれのどこが地理の問題なのかということのほうが私には疑問です。
・地理の問題でフィンランド語かどうかを判断する知識が必要な時代になったのでしょうか?
・ムーミンを知らなくていいのだとしても、
設問にあるムーミンの画像からはセンター側が根拠としている
「低平で森林と湖沼が広がる」かどうかは確認できません。(これ私的には重要)
つまりムーミンが、あるいは画像からフィンランド人作家であることか
またはビッケがフィンランドと関係ないことを知っていえうことが
センター試験レベルの地理で求められていることになる。
ただこれは私の知識の問題なので
センターが悪いのかどうかはまだ判断できません。
ソースはムーミン谷の所在に関するニュースですが
設問にムーミン谷の所在は関係ないことは既に述べたとおりです。
ただ今年のセンター入試が切っ掛けでムーミン谷がどこの国なのか話題になったというだけです。
ムーミン公式が「ムーミン谷がある場所」について見解発表 センター試験地理Bの出題の件で「第三者の検証に委ねたい」そうです。
2018年01月17日 10時50分 公開 ねとらぼ
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1801/17/news058.html
>今回の発表では、「劇中の気候や風土の描写はフィンランドのそれを思わせるもの」「第8作『ムーミンパパ海へいく』の巻頭に添えられた、ムーミン一家が移住する灯台のある島を描いた挿絵に、はっきりと『フィンランド湾』と書かれていることも事実」としながらも、作者トーベの「ムーミン谷に住んでみたい。そう思った瞬間、あなたはもうムーミン谷の住人なのです」という発言を紹介。現在の権利者の公式見解はこれにのっとり、「現実とは別のファンタジーの世界である」としているとのこと。
>ただし、今回の出題は原作ではなく、図版から見て日本で1969年に放送されたアニメについて尋ねています。権利者の手元にも当時のアニメ版の資料が残っていないことから、「その舞台がフィンランドと設定されているのかどうかは、第三者の検証に委ねたいと思います」「疑問が早期に解決することをお祈りしています」と締めくくっています。
「ムーミン谷には火山出てくるが、フィンランドにはない」阪大研究者が出題に見解
配信2018/1/17(水) 20:53 MBSニュース
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180117-00000072-mbsnews-l27
「曖昧な情報に基づきつつ問題を出しているというのは、どういうことなのかと疑問を持っている」(大阪大学大学院 スウェーデン語研究室 古谷大輔准教授)
阪大のスウェーデン語研究室はそもそもムーミンの原作はスウェーデン語で書かれていると指摘します。
「Mumindalenというのがムーミン谷のこと。これはスウェーデン語になりますね」(古谷大輔准教授)
「ムーミン谷には火山なんかも出てくるが、フィンランドには火山が一切ない。厳密に言えば、ムーミン谷はフィンランドではない。いろいろなイメージをつなぎ合わせて組み合わせて作られた場所なのだと思います」(古谷大輔准教授)
ムーミンの舞台、入試センター「設問に支障なし」
配信2018年1月16日21時00分 朝日新聞デジタル
https://www.asahi.com/articles/ASL1J5TGRL1JUTIL049.html
>センターは朝日新聞への回答で、キャラクター自体に関する知識は直接必要なく、ムーミンの画像から「低平で森林と湖沼が広がるフィンランド」、ビッケの画像や「バイキング」の表記から「海が結氷せず、海上活動が盛んだったノルウェーやスウェーデンを含むスカンディナビア半島の沿岸や周辺海域」が類推されると記載。設問で既にスウェーデンを示していることから、ノルウェーが導けるとしている。さらに、ノルウェー語とフィンランド語の語族の違いを踏まえれば、正答できるとしている。
>センターの回答では、アニメの舞台の根拠に触れていない。朝日新聞が改めてこの点を電話で取材したところ、センター側の担当者は「現時点では回答できない」と答えた。
>センターの大塚雄作試験・研究統括官は、出題の場面や条件を一部単純化したとして、「指摘を踏まえ、今後の問題作成に当たって一層留意する」とコメントした。(峯俊一平)