ある日の交霊会にシルバーバーチのファンが訪れた。
その人の悩みについていろいろと相談に乗ったあと、人間と背後霊との結びつきについてこう語った。
「どうか私のファンの方々、ますます大きくなった私の家族ともいうべき方々によろしく伝えて下さい。
そして目にこそみえませんが私がその家族の一員として常に目を離さずにいると伝えて下さい。
ただの挨拶の言葉として述べているのではありません。
実際の事実を述べているのです。
決して見棄てるようなことは致しません。
援助を必要とする時は精神を統一して私の名を唱えて下さるだけでよろしい。
その瞬間に私はその方の側に来ております。
私は精一杯のことを致しております。
これ以上はムリというぎりぎりのところまで力になっているつもりです。
困難に遭遇しないようにしてあげるわけにはまいりません。
躓かないようにと、石ころを全部取り除いてあげるわけにはいきません。
ただ、たとえ躓いても、転ばないように手を取って支えてあげることはできます。
肩の荷をいっしょに担いであげることによって苦しみを和らげてあげることはできます。
同時に喜びもともに味わって一層大きくしてあげることも出来ます。
いかなる困難も、解決できないほど大きいものは決してありません。
取り除けないほど大きい障害物もありません。
私たち霊界の者からの援助があるからです。
人間の力だけではムリとみた時は別の援助の手があります。
人間としての精一杯の努力をした上での話しですが…」
続いてシルバーバーチは若いゴードン・アダムズ夫妻に結婚生活の意義について語った。
アダムズ婦人は著名な霊媒であるリリアン・ベイリー夫人の令嬢である(アダムズ氏はのちにサイキック・ニューズ社の事務長になっている— 訳者)二人は最近結婚したばかりで、シルバーバーチは以前からこのカップルと語り合う機会をもつ約束をしていた。まずアダムズ氏に向かってこう語る。
「ようこそお出でになりました。
どうか気楽になさって下さい。
こうご挨拶できる機会を得て本当に嬉しく思います。
私があなたを蔭ながら援助しはじめてずいぶんになります。
霊的知識獲得の道を歩まれるよう導いてまいりました。
苦難に遭遇された時はかならず援助の手を差しのべてきました。
その全てが成功したとは言えません。
思うようにならなかった時はまわりの条件が整わなかったときでした」
ここで出席者全員に「今日は本当にうれしい日です」と述べてから、こんどはこの若いカップルに向かってこう語った。
人間生活には三つの側面があります。
まず人間は霊であり、次に精神であり、そして肉体です。
人間としての個性を存分に発揮するようになるのは、この三つの面の存在を認識し、うまく調和させるようになった時です。
物質世界にのみ意識を奪われ、物的感覚にしか反応を示さぬ人間は、精神的ならびに霊的な面においてのみ獲得される、より大きい、より深い、より美しい喜びを味わうことはできません。
反対に、精神的なもの、霊的なものばかりの冥想的生活から生まれる内的満足のみを求め、この世の人間としての責務を疎かにする人間は、一種の利己主義者です。
肉体と精神と霊— この三つは一つの生命が持つ側面です。
神が賦与して下さった才能の全てをその三つの側面を通じて発揮するための正しい知識を授けることが、こうして霊界から地上へ戻ってくる霊の仕事なのです。
男性と女性は互いに補い合うべき存在です。
お互いが相手の足らざるものを具えております。
両者が完全に調和して半分どうしが一体となった時こそ、神の意図が成就されたことになるのです。
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