憲法九条やまとの会

今、日本国憲法九条改憲を止める
 ・・・平和を望み、維持したい・・・

中村哲氏のこと

2019年12月04日 | 投稿

ロイター共同、時事通信からも流れてきました。

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 中村哲医師(73)が4日、東部ナンガルハル州を車で移動中に銃撃を受け、死亡した。州当局者によると、一緒にいた同会スタッフの運転手や護衛のアフガン人ら5人も銃撃を受け死亡した。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2019120400665&g=soc 

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大和には、3回来ていただいています。代表の斎藤竜太医師が友人でもあったことに依りましょうが。
医師ですが、アフガンでは農業の復興こそが大切だったので、用水路の建設などで次々と村を復活させていた人でした

① 2006年8月26日、大和市生涯学習センター
演題「アフガニスタン・ある日本人医師の苦闘―国際協力と憲法九条―」にて。
パフォーマンス :アフガニスタンからこどもミニサーカス
主催:憲法九条やまとの会 後援:大和市・大和市教育委員会

② 2014年6月1日、大和市生涯学習センター
演題「中村哲が語る-国際的人道支援にもとづく平和への歩み」
主催:憲法九条やまとの会 後援:大和市・大和市教育委員会

③ 2017年6月1日、やまとシリウスメインホール
演題「武器ではなく、命の水を」
合唱:ビナ・ベリー
共催: 憲法九条やまとの会&戦争法廃止4市共同市民の会

ペシャワール会は下記
http://www.peshawar-pms.com/
大和のブログは下記の2つ。
https://blog.goo.ne.jp/k9y2000/e/d0b1dc3da5f7b3c0a5477adacc32b004 https://blog.goo.ne.jp/k9y2000/e/5c66622f84f09f6276cbc3c3573159e1

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下記は、2017.6.1の大和での中村哲氏講演の要旨(まとめ文責は滝本太郎)
「武器ではなく命の水を」
  6月1日、大和生涯学習センターにて、中村哲医師による講演「武器ではなく命の水を」を開催した。   前座に、海老名の「ビナ・ベリー」の合唱をお願いし、素敵な平和の歌が聴けた。今回は綾瀬、海老名、座間、大和市民の集まり「戦争法廃止4市共同市民の会」との共催で、閉会の辞はその「アベ政治を終わらせる」との強い口調での話でした。

アフガニスタンの特性
  6-7000m級のヒンズークシ山脈がすっぽり入る、人口2000数百万人、90%が農民。川沿いの谷ごとに違った民族があり、シルクロードの要衝、「谷ごとに国がある」「民族の花束の国」です。「国民国家」ではない国をイスラム教が纏めている。社会的な組織です。  貧富の差は激しい。99%は数十円のお金がなくて死んでいくが、お金持ちは先進国に治療に行く。社会改革は必要だが外国人は裁けない。

征服できない国、そして日本
  アレキサンダー大王も2000年前、征服したが間もなく撤退、1979年から9年でソ連兵10万人により200万人が死亡。当時、アメリカが供与した武器が後に使われた。後にアメリカが来ても同じでした。   日本は『日露戦争』と『広島・長崎』で知られる。ロシアに勝ったこと、原爆を投下されたが復興した国だと。そして「羽振りのいい国は必ず戦争をする」のに日本は戦争をせず、武器も持ち込んでこない。だから日本は信頼を得ていて、私が活動できてきた。

タリバン政府崩壊で変わったこと
 2001.3.11のアメリカ同時テロ。そしてアフガニスタンに空爆。だが当時この地は瀕死の状態、水と食料を解決しないと、と強く言ってきたが、通らなかった。   タリバン政府が倒れた。自由を求める力、正義の味方だと宣伝された。何が起こったか。ケシの再生産、ケシ栽培、売春、コジキの自由、お金持ちが益々お金持ちになる。水が足りずともケシは栽培、お金になる。食糧自給率100%の国が、50%以下になってしまった。

水、水
  解決の道は水だった。だから、用水路を作った。空前の旱魃状態。ヒンズークシ山脈の雪が溶けて流れる川から水を引く。まずマルガリード用水25㎞。管理維持をするのは村の役割。現地の人がシャベルで作り維持して行く。   日本の川と同じく急流、夏冬の水位の差が極端。参考になったのが福岡県筑後川の斜め堰「山田堰」、220年前に作られた取水堰で今も現役。コンクリート3面の取水堰では割れてしまったら補修できない。柳の木を植える。根が石を除けず割らず包むように成長する。 2010年2月、ガンベリ砂漠に水路全長25,5kmが開通。直接灌漑は約3000ヘクタール。2014年には16500ha、65万人、家族が帰ってまた暮らせる。希望は食事と平和な暮らし、生きる意欲になっていく。

協力の哲学
  農業では、地域性、自治性、非商品性、地域循環性が必要だと思う。商品作物を作っても自立せず自然を酷使して続かない。『天の時』『地の利』『人の和』。人の和を維持するため、施設を作るときモスクも作る。

人と自然、人との人の和解
  日本の原発でも改めて問われている。経済成長は限界、投資して利潤を得る社会は終わったのでは。10-15%だけ利益を受けるのはおかしいのでは、と。アフガンでも日本でも、人間と自然、人と人の関係、共存する方法が問われている。  質問いくつか(2014年講演を含む)

完全帰国、ノーベル賞?
  村長を実は狙ってます。用水路の堰の名前が『ナカムラ堰」とか「ナカムラ方式」とか名付けられるようで、私としてはノーベル賞より嬉しい!

集団的自衛権について。
   攻撃してきたアメリカ人や、派兵したヨーロッパ人は、ここを歩けない、復讐が美徳の社会なんです。   集団的自衛権って、もうアフガンで実施済み。タリバン政府を倒したが、テロはなくならない。アフガンも混乱しその他の国の状況も悪くなるばかり。親しい国と闘う国を自国の敵にもするというのは、要するに敵を作っていくことであり得策ではないと思う。
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