シルクロードの通り道、イランに住んでいると、「世界一周野郎」に出会うことがよくある。先日も4人目の日本人に会った。
今度の人はスケールがでかい。
長野県出身の小口良平さん(31)。
テントや荷物を合わせて50キロもある自転車で、日本を出発。
7年かけて、五大陸、最低でも100カ国以上訪問を目指す。
豪州、中国、インド、ウズベキスタン……を経て、21カ国目のイランへ。
ただ、オーラがある豪傑タイプではなく、普通の気の優しい兄ちゃんだ。
■小口良平の「地球一蹴」
http://ameblo.jp/gwh175r/
大使館前でモジモジしていたところを私が声をかけたのがきっかけで、ひょんなことから、テヘランに長く滞在することに……。
私の知人のイラン人宅で大歓迎を受け、イラン流のホスピタリティを連日満喫し、再びペダルを漕ぎ始めた。
テヘラン出発前日の送別会では、プレゼント攻めに遭い、私はおなじみの名前とメッセージつきのケーキで激励した。
今ごろ、そろそろアゼルバイジャンに近い国境に着くころだろうか……。
グルジアやトルコを抜けて、冬の欧州へ。
その後はアフリカ縦断して、米大陸にわたり最後はNYらしい。
「人生一度きりですから」
やりたいことをやるために、4年間のサラリーマン生活で、夕食を抜いてまでして、うん百万円を貯金。大学の奨学金を返した残りの金で、旅に出た。
標高5000メートル以上のパミール高原での夜空は、長野県出身の彼でも恐ろしくなるほどの星の数で、とんでもなく美しいんだとか。
2日間だれにも会わずに、自転車を引きずりながら、砂漠の山を超えたことも。
やはり一番の収穫は、温かい人とのふれあい、だという。
イランはその点、人のやさしさが際立っているらしい。
走って横断した間寛平さんも、イランの人なつこさを激賞していた。
イランに来て、日本人社会に交わると、イランで何が不便か、何ができないか、という話になりがち。
そして、多くはお金の力で解決したり、日本人同士で群れることでなんとか不満をかわして生きて行く……。
いわば「大人の解決」か?
イランに数百人の日本人が住んでいるけれど、本当の意味で、イランの良さを味わっている人はどれだけいるだろうか、とよく考える。
若いころに感じた「金で買えない貴重な何か」をたくさん持ち、輝いている人……とでも言おうか。
つまり、心の底から強烈に「うらやましい」という体験を持った人が少ないのだ。
自転車野郎・小口さんは、そんな「うらやましい」という気持ちを強烈に植え付けてくれた。
話を聞いていると、「素っ裸」でその国に飛び込むことで、人々が自然に集まり、その国の良さをたっぷり味わい尽くしているのがよくわかる。
2年近くいる私も、凝縮したイランを満喫して旅立って行った小口さんを送り、うれしくなるとともに、少し悔しい気持ちに。
いい歳してこんなことを考えるのは、アホなんだろうか。
海外で暮らす意味って何?
学生の時、初めて外国で受けた感動ってなんだっけ?
小口さんは、いろんな問いを残してくれた。
感謝。
今度の人はスケールがでかい。
長野県出身の小口良平さん(31)。
テントや荷物を合わせて50キロもある自転車で、日本を出発。
7年かけて、五大陸、最低でも100カ国以上訪問を目指す。
豪州、中国、インド、ウズベキスタン……を経て、21カ国目のイランへ。
ただ、オーラがある豪傑タイプではなく、普通の気の優しい兄ちゃんだ。
■小口良平の「地球一蹴」
http://ameblo.jp/gwh175r/
大使館前でモジモジしていたところを私が声をかけたのがきっかけで、ひょんなことから、テヘランに長く滞在することに……。
私の知人のイラン人宅で大歓迎を受け、イラン流のホスピタリティを連日満喫し、再びペダルを漕ぎ始めた。
テヘラン出発前日の送別会では、プレゼント攻めに遭い、私はおなじみの名前とメッセージつきのケーキで激励した。
今ごろ、そろそろアゼルバイジャンに近い国境に着くころだろうか……。
グルジアやトルコを抜けて、冬の欧州へ。
その後はアフリカ縦断して、米大陸にわたり最後はNYらしい。
「人生一度きりですから」
やりたいことをやるために、4年間のサラリーマン生活で、夕食を抜いてまでして、うん百万円を貯金。大学の奨学金を返した残りの金で、旅に出た。
標高5000メートル以上のパミール高原での夜空は、長野県出身の彼でも恐ろしくなるほどの星の数で、とんでもなく美しいんだとか。
2日間だれにも会わずに、自転車を引きずりながら、砂漠の山を超えたことも。
やはり一番の収穫は、温かい人とのふれあい、だという。
イランはその点、人のやさしさが際立っているらしい。
走って横断した間寛平さんも、イランの人なつこさを激賞していた。
イランに来て、日本人社会に交わると、イランで何が不便か、何ができないか、という話になりがち。
そして、多くはお金の力で解決したり、日本人同士で群れることでなんとか不満をかわして生きて行く……。
いわば「大人の解決」か?
イランに数百人の日本人が住んでいるけれど、本当の意味で、イランの良さを味わっている人はどれだけいるだろうか、とよく考える。
若いころに感じた「金で買えない貴重な何か」をたくさん持ち、輝いている人……とでも言おうか。
つまり、心の底から強烈に「うらやましい」という体験を持った人が少ないのだ。
自転車野郎・小口さんは、そんな「うらやましい」という気持ちを強烈に植え付けてくれた。
話を聞いていると、「素っ裸」でその国に飛び込むことで、人々が自然に集まり、その国の良さをたっぷり味わい尽くしているのがよくわかる。
2年近くいる私も、凝縮したイランを満喫して旅立って行った小口さんを送り、うれしくなるとともに、少し悔しい気持ちに。
いい歳してこんなことを考えるのは、アホなんだろうか。
海外で暮らす意味って何?
学生の時、初めて外国で受けた感動ってなんだっけ?
小口さんは、いろんな問いを残してくれた。
感謝。
外国で暮らす意味、私の場合は、思いもかけず子供が半分外国人で、ここには夫側の家族もいるし、仕事も現地の会社に就職して、同僚も色々な国の人なので、この年になってようやく「外国にいる、自分は外国人だ」とはあまり感じなくなってきました。けれど時々、遠くまで来ちゃったなあと思います。
小さい頃は学校帰りに見えたあの○○山の向こう側へ、そのさらに向こう側へ行くんだ、と思ってましたが、もっともっと遠くまで来てることにふと気がついて、それでも、どこまで行っても地球からは出られないなー、なんて考えたりします。
私が日本を出てよかったと思えることの一つは、世界には実に様々な考えの人がいて、分かり合うことが不可能な人もいる、ということが身にしみて分かったことです。それを踏まえて人と対峙すれば、合意に関する概念も違ってきます。
逆に、民族も文化もまったく異なっていても、通じることができる相手がいますよね。この事実に救われて、私も毎日頑張ってます。
国外に出ると、同じく外で頑張っている友人たちが身近に感じ、一番の励みになります。
実際の距離は遠いんだけれど、東京~大阪間の感覚よりもっと近い感じ。不思議です。
Mさんはそれだけ現地に溶け込んでいて素晴らしいです。
根性が不十分な私は、相変わらずふにゃふにゃで口ばかりなところが……笑。私も見習わないと……。