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「黒幕」収録の作品です。有名な戦国時代の武将・渡辺勘兵衛の物語です。やっぱり、池波さんらしく長編も書いています。タイトルは「戦国幻想曲」です。
池波さんは基本的に長編と短編で1セットという感じがしますね。
司馬さんも短編を書いています。「侍大将の胸毛」という作品です。
<内容>
「槍の勘兵衛」といわれた一匹狼の武将・渡辺勘兵衛の話です。異名がつくほど勇猛な武将でしたが、一面偏屈なところがあり、主を何度も変えたことで有名です。
そんな彼の生い立ちと生涯を描いた作品です。
<ハイライト>
彼の物語のハイライトは、当時は近江国水口城主で、のち駿河国駿府城主となり、中老になった中村一氏に仕えていた時代です。
勘兵衛は北条攻めで大活躍するのですが、一氏がすべて自分の手柄にしてしまいます。こんな上司よくいます。うちにも!
勘兵衛は「こんなヤツの下でやっていられるか!」と中村家を退散します。慌てた一氏は引き止めますが、あまりにせこい引きとめだったので、勘兵衛はあきれるだけだったとか。
この後は藤堂高虎に仕官するも、結局はそのプライドの高さと偏屈さで一介の男として寂しく世を終えます。
<評価>☆☆
今作から学ぶことが多いですね…。
とくに中村一氏と勘兵衛の関係です。
けっこう会社のオレと上司の関係をダブらせてしまいます。どこの会社でもそうでしょうが、下の手柄をすべて自分のものにする上司というのはどうなんでしょうか。
彼はバイトがやった仕事も自分がやったとみんなの前で言ってしまえる厚顔な男ですから。どんな神経をしてるのやら。
かといって、勘兵衛みたいに、うまく立ち回らず、すぐふてくされていては結局寂しく何も残らず世を終える…。そんなことになりそうです。
う~ん、こんなところでグチを言ってもしょうがないですね。ようはオレも勘兵衛も子供だというところでしょうか。
勘兵衛と比べるのは100年早いですけど…。
とにかく、考えさせられる話です!
<プロ野球>
話は変わりますが、今日から中日×巨人ですね。
ということで、ガンバレ、中日!!
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