よもやまカンボジア

カンボジアの日本語学校で起こった不思議な出来事を…。

ロマンチックな曲をお願いします

2006-08-12 16:02:55 | Weblog
授業もかねて、日本の歌をやったりするのだが、こちらで人気の曲といえば、日本の古い歌謡曲ばかり。どれくらい古いかというと、私がこっちに来て初めて聞いた日本のカバー曲は小林幸子の「もしかして」。ちゃんと男女のかけあいになっていた。

日本の最新ポップスが入る香港や台湾などと違い、こちらの学生には日本の歌手はまったく未知の世界。SMAPだって知らない。デパートのCDコーナーに行くと中国系経由で浜崎あゆみ、宇多田ヒカル、大塚愛などのCDはいくつか手に入るが、カンボジア人に知名度はいまいち。ただし、歌手を知らなくても、カンボジア語でカバーしている曲はけっこう知られている。まあ、ほとんどが古い曲で、比較的新しい曲といえば唯一宇多田ヒカルの「First Love」のみ。これは1年ぐらい前にかなりはやって、FMラジオでは日本語版もかかっていた。

とはいえ、授業でリクエストにこたえて「First Love」をやったものの、歌うとなると難しすぎるようで、人気はいまいち。学生にいわれてやった曲で好評だったカンボジア語のカバー曲はなんと沢田研二の「ときのすぎゆままに」。私もオンタイムでは聞いていないし、歌詞を探すのも大変。当然新卒で入ってきた若い先生は全然しらない曲である。学生には好評でしばらくみんな口ずさんでいたが、もう少し、違う歌はないものかと途方にくれる。最近はクメールヒップホップなども流行っているので、日本のヒップホップを聞きたいなどといわれて、日本の友人たちに送ってもらった最近の日本の歌手のCDを貸したりするのだが、反応はいまいちで、学生がいうのは決まって「新しくて、テンポがゆっくりで、ロマンチックな曲を貸してください」。いったいどんなCDを貸せばいいのやら。

生徒が巣立つとき

2006-08-12 16:01:51 | Weblog
開校当時から勉強を続けてきた学生が、家庭の事情で今年いっぱいで日本語の勉強をやめるといってきた。残念なかぎりだが、こればかりは仕方ない。まだ若い彼らの学費を出しているのは両親や兄弟など。やはりその支援がなくては勉強を続けるわけにもいかない。残念なことであるが、これも仕方ない。3年前、まだ学生数が一桁だった当時、あいうえおもあいさつも何も知らないで入ってきた彼女も、いまや中級レベルへと成長した。このまま勉強をやめてしまうのは、残念な限りだが、彼女の人生はまだまだこれから。日本語教師としては少々さびしいが、いろいろな可能性がつまっている彼女のこれからに期待しよう。


学生の日記より

2006-08-12 16:01:04 | Weblog
私は初級でもある程度すすんだクラスではいつも交換日記をやっている。書くのが好きな学生と嫌いな学生がいるが、作文の時間もじゅうぶんにとれないし、日記を書いてこいと宿題にしてもなかなかやってこないので、クラスでノート1冊の交換日記形式にしている。これは一部の学生には不評(とにかく書きたくないらしい)だが、多くの学生は意外に楽しみにしている。もちろん自分が書くのはいやなようだが、ほかの人のを読むのが楽しいようだ。

本来、日記は人には見せないものなので、交換日記に書くとなると、もちろん人に読まれることも意識するわけで、どうしてもありきたりな内容にはなりがちだが、それでもふだんの授業だけではわからない学生の生活や意外な性格が見えてきておもしろい。私はこの交換日記からカンボジア人の生活や習慣などを多く学んだし、導入の手助けや、授業の前ふりになども活用させてもらっている。絵を書いてきたり、写真をはりつけてきたりと、学生もなれてくるといろいろバリエーションが出てきておもしろい。内容も人によるが、なれてくるとだんだんおもしろくなってくる。中級くらいになると、学生の悩み相談状態になっている交換日記帳もあり、興味深い。

学生の日記はクラス全員にひととおりまわると、私が文法や誤字脱字のチェックをして、コメントをいれる。クラス数が増えるとなかなか大変だが、学生も私のコメントを注意しているようなので、気がぬけない。そして、クラス全員にまわったら私も1回書く。学生はけっこうするどく読んでいて、これまた気がぬけない。そのクラスのレベルにあわせて、その語彙や文法で、さらに興味をひきつけるような内容な日記を書くのは、なかなか難しくもあり、楽しくもある。カンボジアではまだまだ義務教育の水準も高くないので、クメール語でも、作文や日記を書いたことがない学生が多い。まずは作文というか、文章を書くということに慣れてもらえば、いいと思っている。ただの交換日記といえども、学生の作文も上手になるし、語彙も増えるし、漢字の練習にもなるし、何より自分が言いたいことをいうのは、必然的に勉強にも身が入る。一生懸命言いたいことを一部英語の単語で書いたりとほほえましい。こっちも学生の間違えや興味があることがわかって、なかなかいいものだ。学生はどんなに嫌がってももう少し続けるつもりである。さてさて、これからまた学生の日記にコメントを書かなくては。



和食の楽しみ

2006-08-12 15:59:31 | Weblog
リクエストと指導のかいあって?最近おてつだいさんの和食はめきめきと上達。昨夜のメニューは、きのこのまぜごはん、さといもと鶏肉の煮物、みそ汁。何回かつくるうちにだんだん味も日本に近づき、おいしくなってきた。今日はお手伝いさんが一人で作ったが、ほとんど完璧。おかまにできた、おこげもなかなかおいしく、日本で食べる家庭料理とほとんど違いはない。かぼちゃの煮物やましてはさといもの煮物なんて、日本ではせっかく祖母や母が作ってくれても、ひとつかふたつ、つまむ程度だったのに、こっちにきて、心からおいしいと思ってぱくぱくと食べている自分が不思議。日本食が恋しいのか、ただたんに年をとったか疑問。それにしてもカンボジアでの同僚たちとの共同生活も3年目。食生活は今、かつての同僚たちに申し訳ないほどに進化している。