JH7UBCブログ

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Raspberry Pi Pico Geotzelアルゴリズム テスト

2022-01-27 19:10:09 | Raspberry Pi Pico
 昨年末、Raspberry Pi PicoでOZ1JHMタイプのCW解読器を作ろうと思い、ArduinoのプログラムをmicroPythonに移植したのですが、まったく動きませんでした。
 このタイプで利用されているCWトーン検出のためのアルゴリズム、Goetzel AlgorithmをまずArduinoで確認しました。記事はこちら

 この実験で、Goetzel Algorithmで帯域幅約200Hzのオーディオフィルタを実現していることが分かりました。

 これと同じ実験をRaspberry Pi Picoでやってみました。回路図です。


 ADC0を利用しますので、GPIO26に信号を入力します。

 Arduinoの記事に掲載したプログラムをPico用のmicroPythonに移植したのですが、ターゲット周波数どころかどこにもmagnitudeのピークが現れません。

 そこで、サンプリング周波数とターゲット周波数の関係を良く見ると、
sampling_freq=8928.0(Hz)
target_freq=558.0(Hz)
sampling_freq/target_freq=8928/558=16
ですから、ターゲットの信号1周期あたり、1000000us/8928Hz=112usごとに、16回サンプリングすることになります。
サンプル数は、n=48ですから3周期分サンプリングします。

 ところで、Raspberry Pi PicoのAD変換にかかる時間を測定してみると約30usでした。ということは、サンプリング(AD変換)間隔を110usにするためには、数10usの待ち時間をとればよいのではないかと考えました。

 そこで、サンプル周波数とターゲット周波数を上記のままにして、AD変換の後に40,50,60,70,80usの待ち時間を入れて、それぞれについて周波数100Hz~1000Hzの間でmagnitudeがどのように変化するかを測定してみました。

 それぞれの待ち時間でmagnitudeのピークが現れました。その中で最も特性が良さそうなのが、60usの時で、特性は次のようになりました。


 Arduinoの場合と同等かそれ以上に良い特性だと思います。
 テストしたスクリプトです。
--------------------------------------------------------------------------------------
from machine import Pin,ADC
import utime
import math

a=ADC(0)
Q1=0
Q2=0
sampling_freq=8928.0
target_freq=558.0
n=48.0
Pi=3.14152965
testData=[0,0,0,0,0,0,0,0,0,0,0,0,0,0,0,0,
           0,0,0,0,0,0,0,0,0,0,0,0,0,0,0,0,
           0,0,0,0,0,0,0,0,0,0,0,0,0,0,0,0]

#Basic goertzel Calcuration
k=int(0.5+(n*target_freq)/sampling_freq)
omega=(2.0*Pi*k)/n
sine=math.sin(omega)
cosine=math.cos(omega)
coeff=2.0*cosine

while True:
     for i in range(n):
         testData[i]=a.read_u16()
         utime.sleep_us(60)
     for i in range(n):
         Q0=coeff*Q1-Q2+testData[i]
         Q2=Q1
         Q1=Q0
     magnitudeSquared=(Q1*Q1)+(Q2*Q2)-Q1*Q2*coeff
     magnitude=math.sqrt(magnitudeSquared)
     Q1=0.0
     Q2=0.0
     print(magnitude//100)
     utime.sleep(1)
--------------------------------------------------------------------------------------
 これで、Picoでトーン検出ができるようになりました。
 CW解読器として、動くように仕上げていくことにします。

 余談ですが、今年は雪が多く、除雪などで疲れてしまって、マイコン遊びに戻ってくるまで1か月かかってしまいました。
 これからまた少しずつPIC,Arduinoやラズパイ関係の記事を書いていきたいと思います。よろしくお願いします。

A1 CLUB STRAIGHT KEY コンテストの結果が発表されました

2022-01-17 22:00:23 | アマチュア無線
 昨年10月31日に開催されたA1 CLUB STRAIGHT KEYコンテストの結果が、A1 CLUBのホームページに発表されました。結果はこちら

 ログ提出局は123局で前回より若干減少したようです。主催者のコメントでは、高齢化のためかな、と考察しています。確かに縦振電鍵を使うアマチュア局は高齢化が進んでいるかもしれませんね。

 さて、当局JH7UBCの結果はと見ると、総合11位で、7エリア1位でした。やはり。7MHzのアンテナが20mH SteppIRから10mH インバーテッドVに変わったことでスコアが伸びず、若干の順位ダウンでした。

 例年通り、このコンテストで縦振電鍵での交信を十二分に楽しませていただきました。交信いただいた各局、ありがとうございました。

1月22日追記
 A1 clubコンテスト委員会から7エリア1位の賞状(pdf)が届きました。ありがとうございました。


ジャズ批評とジャズ喫茶について

2022-01-14 20:21:34 | JAZZ
 私の手元にある「ジャズ批評」の最も古いもので、1969年の第6号です。

 この冊子、実はジャズ批評の発行人であった松坂比呂さん(故人)からいただいたものです。

 いただいたのは、確か1971年頃だったと思います。当時私は福島市に住み、地元の大学に通っていました。大学3年生の夏休み、友人のTに誘われて大学近くの喫茶店でアルバイトをしました。

 その喫茶店が、カフェ・パスタン。当時は普通の喫茶店で、コーヒーの淹れ方や簡単なカクテルなどの作り方を教えていただいてボーイをしました。オーナーは、ジャズ界では知る人ぞ知る松坂敏子さん(故人)でした。(以後ママと言います)

 ある日、「畠さん ジャズが好きなんですってね。こんど何かジャズのレコード聞かせて」と言われて、持参したのがチャールスミンガスの「直立猿人」ともう一枚のLP(もう一枚の方は忘れてしまいました)です。



 ママは自分のビル、メゾン・ド・ミヌールの4階でオーダー専門の「あゆみ」という洋装店も経営されていて、そこにあった古いステレオで持参したレコードをかけました。

 その後、ママの義妹が以前銀座でジャズ喫茶オレオを経営されていたこと、今はジャズ批評というジャズ雑誌を発行しいることなど知ることになりました。松坂比呂さんが福島市においでになった時にジャズ批評のバックナンバーを何冊かいただき、その中の一冊が写真のものです。

 アルバイトを終えた後は、今度は客としてパスタンに通うようになりました。そんなある日、「福島ではジャズの生演奏がなかなか聞けないんだよね」と愚痴をこぼしたことがありました。しばらくして、ママから「渡辺貞夫のコンサートやるよ」と言われ、びっくり。たぶん松坂比呂さんのお世話もあって実現できた話だと思いますが、当時個人がジャズのコンサートを開くということは画期的なことだったと思います。

 パスタンに集まっていたジャズ好きの客(当然私も)が協力して、福島県文化センターの小ホールで渡辺貞夫のコンサートを開かれました。昭和48年(1973年)のことだったと思います。ステージの袖で聞いた生演奏を今でも思い出します。パーソネルは、アルトサックス渡辺貞夫、トロンボーン向井滋春、ギター増尾好秋、ドラムスつのだひろ、ピアノ板橋文夫、ベースは忘れてしまいした。
 
 その後、パスタン主催のジャズコンサートが次々に行われ、山下洋輔トリオなど当時のそうそうたるジャズマンが福島市にやってきて演奏しました。

 昭和50年(1975年)、私は仕事の関係で福島市を離れることになました。そのころパスタンは、メゾン・ド・ミヌールのすぐそばの一戸建ての建物に移ることになり、ママからどんなオーディオ装置をいれたらよいかと相談を受けました。当時の私は真空管アンプを自作するなどオーディオマニアだったからです。

 ジャズ喫茶としての開店ですから、スピーカーは何といってもJBLです。3wayスピーカーとして、
ウーハーは、2220+ショーホーン4560
スコーカーは、ドライバ2440+ホーン2350+2328
ツイーターは、2405
という提案をしました。

 しばらくして、ジャズ喫茶パスタンが開店しました。店内は黒く塗られ落ち着いた大人の雰囲気でした。そして正面には私が提案したスピーカーシステムが鎮座していました。

 スピーカー以外の装置は、当時福島市にあったオーディオ専門店のアドバイスで購入されたようです。カートリッジはオルトフォン、アンプはパイオニア製で、プリアンプがC3メインアンプがM3でした。このシステムで出てきた音は、クリアでボーカルもしっとりしているオールラウンドという感じでした。
ボリュームを上げるとしっかりと迫力のある音がしていたと思います。

 ジャズ喫茶と言えば、オーディオが命。全国のジャズ喫茶が当時どんなオーディオシステムを使っていたかは、ジャズ批評別冊の1976年発行「ジャズ日本列島」51年版に掲載されています。今となれば貴重な資料です。


 当時、私が良く行った福島市のジャズ喫茶(ここではジャズをかけている喫茶店という意味で)は、駅前の「ほっとはうす」、国道4号沿いの「パスタン」、文化通りの「ジェスパ」、競馬場近くの「不思議の国のアリス」など。そう言えば郡山市のA&Sにも時々行ったな・・・とにかく全国津々浦々にジャズ喫茶ありでした。


 ジャズ喫茶は、日本固有の文化と言われいます。あれから半世紀を経ていろいろなものが移り変わっていく中、まだしぶとく生き残っているところがあるようです。その中でジャズ喫茶の聖地とも言われるのが岩手県一関市の「ベイシー」。コロナ禍の現在休業中のようですが、一昨年ベイシーのドキュメンタリー映画が公開されています。(私は見ていませんが)。ジャズ喫茶、残ってほしい文化ですね。

 そして、「ジャズ批評」も生き残っていますね。スイングジャーナルなど多くのジャズ雑誌が廃刊になる中、しぶとく生き残っていることに拍手を送りたいと思います。


第13回FQP結果発表

2022-01-12 13:23:49 | アマチュア無線
 1月7日に第13回FCWA CW QSOパーティの集計結果をFCWAのホームページに発表しました。結果は、こちら

 今回は、一般部門151局、QRP部門38局の計189局からログの提出があり、一般部門、QRP部門とも過去最高の局数になりました。ありがとうございました。


 コメントを読ませていただくと、一般のコンテストよりは気軽に参加していただけたようで、自分のペースでCW交信を楽しんでいただいたようです。

 とは言え、このパーティはコンテストとしての面もあり、上位を目指された局はほんとうに一生懸命取り組まれています。今回はコンディションの回復もあって、一般部門1位の得点は300点を越えました。またQRP部門でも1位は200点を越えました。すばらしいと思います。

 参加局のエリアでは、1エリアがダントツで、約4割ですが、各エリアからまんべんなくご参加をいただきました。


 提出されたログの種類では、CTESTWINによるものが7割です。CTESTWINがFQPに対応しているということが大きいと思うのですが、もはやコンテストでの定番ロギングソフトですね。

 参加局の出力は、6~50Wが最も多く40%、次いで51~100Wが31%。QRP局は17%で、本パーティがQRPでも十分楽しめることが分かります。

 

 入賞局(一般部門5局、QRP部門3局)への賞状発送は、2022年度のFCWA総会後(5月)になりますので、少しお待ちください。

 今年は、第14回FCWA CW QSOパーティとして12月3日(土)に開催を予定しています。総会終了後規約を発表しますので、今年もよろしくお願いします。

 FCWA CW QSO パーティ マネージャー JH7UBC 畠 惠治

坂道のアポロン

2022-01-11 12:28:42 | JAZZ
 最近、テレビが面白くないので、YouTube動画を見ることが多くなりました。

 様々なジャンルの動画を見るのですが、YouTubeでは一度見たジャンルの動画を次から次へとリストアップしてきます。その中でJAZZの動画を見ることも多いです。過去の演奏、最近のアーティストなどなど。

 その中でJAZZをテーマにした「坂道のアポロン」というアニメを見ました。このアニメの舞台は1960年代の長崎県佐世保市。物語はJAZZを縦糸として、二人の男子高校生と一人の女子高校生の友情と恋愛と家族関係を横糸に展開していきます。流れてくるJAZZは60年代のモダンジャズ。まさに私の青春時代のジャズでした。

 ビートルズの音楽やグループサウンズ全盛の時代、「やっぱりオレはジャズだな」などと粋がる高校生の姿は、まるで自分を見ているようでした。そして、甘酸っぱくもほろ苦い青春の思い出と葛藤。

 あれから50年。あっという間の時間。このアニメと同じ時代を経験をした方々がたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。そんな方にはぜひ見ていただきたいアニメです。青春プレイバック。