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No.89 王たちの系譜~ヨシア:衣を裂く

2008-04-19 12:57:07 | 列王記
ヒゼキアの3代後、そのひ孫にあたるヨシアがユダ王国の王となった。
ヨシアの祖父、父ともに王であったが、彼らは悪政を行い、
ユダを衰退させていた。
ヨシアは8歳で王となり、31年間王位にあった。
彼はユダ王国で善政をおこなった最後の王として記録されている。

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ヨシヤ王の治世第十八年に、王はメシュラムの孫でアツァルヤの子である
書記官シャファンを主の神殿に遣わして言った。
「大祭司ヒルキヤのもとに上り、主の神殿に納められた献金、
 すなわち入り口を守る者たちが民から集めたものを集計させなさい。
 それを主の神殿の責任を負っている工事担当者の手に渡し、
 更に神殿の破損を修理するために主の神殿にいる工事担当者に渡しなさい。
 すなわち職人、建築作業員、石工に渡し、
 神殿修理のための木材や切り石を買わせなさい。
 ただし、彼らは忠実に仕事をしているから、
 彼らに渡した金の監査は必要ではない。」
そのとき大祭司ヒルキヤは書記官シャファンに、
「わたしは主の神殿で律法の書を見つけました」
と言った。ヒルキヤがその書をシャファンに渡したので、彼はそれを読んだ。
書記官シャファンは王のもとに来て、王に報告した。
「僕どもは神殿にあった献金を取り出して、
 主の神殿の責任を負っている工事担当者の手に渡しました。」
更に書記官シャファンは王に、
「祭司ヒルキヤがわたしに一つの書を渡しました」
と告げ、王の前でその書を読み上げた。
王はその律法の書の言葉を聞くと、衣を裂いた。
 列王記下22:3-11
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ヨシアが26歳のとき、荒れ果てていた神殿の修理に取り掛かった。
ヨシアは工事担当者たちに資金を与え、あえて監査を行わなかった。
職人、建築作業員、石工らは、王の信頼に応え、忠実に働いた。

同じ国でも、王によって人々の活気が違ってくるのは興味深い。

作業の最中、大祭司は神殿から、当時その存在を忘れ去られ、埃をかぶっていた
律法の書、いわゆる「モーセの五書」を発見した。

大祭司から書記官に手渡された律法の書は、王の前で読み上げられた。
はじめて「モーセの五書」に接したヨシアは、それを聞くと、
自らの衣を引き裂いた。
真理と現状の乖離にショックを受けたのだ。

ヨシアは長老たちをはじめ、国中のすべての人々に、律法の書を読み聞かせ、
その教えを浸透させ、律法発見から1年の内に大改革を行った。


ヨシアの治世は、ユダの歴史において
燃え尽きる前に最後の輝きを放つ灯心のような時代となった。

ヨシアは国民から慕われ、
彼の死はすべてのユダとエルサレムの人々から嘆かれた。
預言者エレミヤはヨシアを悼んで、聖書に残る「哀歌」を作った。


ヨシアの後、4人の王が次々にユダを治めるが、
坂を転げ落ちるように国は衰退し、
ヨシアの死から23年後、バビロンによって、ついにエルサレムは陥落する。


◎今日の設問
・過ちに気づいたあと、あなたはどんなリアクションを取りますか?