猫好き司会者日記


16歳の息子、公園猫ロコとの日々の暮らしを綴っています。

耳鼻咽喉科待合室にて 2

2010-03-15 23:00:03 | Weblog
名前を呼ばれ、診察室の入り口近くで数人の人と順番を
待っていたアタシ。

その少し離れたところに、小森のおばちゃまに似た女性が
座っていた。

二人きりになると、その小森のおばちゃまが私にすり寄ってきて
小森のおばちゃまにそっくりな笑顔と話し方で

「アナタこの辺に住んでるの?」

と言うので、声が出ないアタシは戸惑いつつ笑顔でうなずいた。

するとおばちゃまは、バッグの中をごそごそと探り

「これ、食べてみて」

とささやき声でアタシに甘栗を差し出した。

戸惑いつつ受け取ると、それはとてもアツアツでびっくりしたんだけど

「熱いでしょ、出来立てだから!美味しいのよ。お店の場所はね・・」と
早口で説明が始まり、おばちゃまも皮をパカッと割っては栗を口に運んでいる。

ほれ、たべてみ という目でアタシを見るので

戸惑いつつ、アツアツの皮をパカッと割り、口に入れてみた。

「お・・美味しいですね」と言おうとしたら、アタシの順番が来て慌てて
お礼を言って中に入り、先生の前に座った。

「はい、じゃー口を開けて」と言われ

「すみません、今・・栗・・・食べちゃいました」と言った時の先生の顔。

笑ったような、あきれたような、なんで今栗なのといったような

急いでお化粧室でうがいをして戻ると診察室から

「今、栗待ちなんだよね・・」と声がした。

待合室で甘栗もらうなんて初めての体験だった。