昭和は安定して好天が続いているようですが、東京は朝からまとまった雨になりました。
夕方にはすっかりあがり、久しぶりに職場のみんなと街に出ました。
いつもは街には行かず、その辺で飲んでいます(私は飲めませんが、お酒の席は好きなのでよく付き合います)。
Wカップは、初戦の開始時刻が日本時間の1時ということで断念。
昭和基地なら現地とは時差が1時間なので、テレビが見られる環境にあったら、盛り上がるのだろうなぁと思いました。
それでは渡井さんからの南極だよりです。
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2006年6月8日(木) 快晴ただし太陽は出ず CO2計オーバーホール
極夜期になったら行う予定であったCO2計のオーバーホールを行った。
これは長年動かしている測定装置の消耗部品の交換、トラブル防止のための交換、問題箇所有無のチェック漏洩のチェック、を行うためだ。
#CO2計装置内部
#取り出した部品(細かく見ると結構面白い)
消耗品としてはフィルターがある。
これは空気中の細かいちりなどが長い間に蓄積して空気の流れを悪くしたり、濃度の悪影響を及ぼすことが考えられるためだ。
圧力調整用のバルブも消耗品かもしれない。
これはほぼ固定しているとはいえ、可動部分があるために、劣化による突然の故障を防ぐためあらかじめ部品を交換しておくのだ。
今回、これまでの測定結果から考えて正常な動きをしていないと思われる部品があった。
低濃度標準ガス用の電磁弁だ。
これがどうやらたまーに閉まりきらないことがあるらしいとデータが言っている。
この電磁弁は一日に50回くらいon/offする働きものだ。
1年では2万回近くにもなる。
これを予備部品と交換した。
ついでなので高濃度標準ガス用とチェックガス用の電磁弁も交換する。
ポンプに直結している金属製のフレキシブルチューブはテフロン製のものに交換した。
これは金属疲労があってひびが配管に入ると、何を計測しているかわからなくなってしまうからである。
数ヶ月前に事実亀裂を発見している。
配管の素材を変更したことによって濃度に影響を及ぼすことも考えられるので、後でチェックをしっかりする必要がある。
問題箇所有無のチェックも行う。
普段、計器の隅々までみることはほとんどない。
これを機会に汚れている部分を掃除し不具合がないかどうかチェックする。
今回はダイアフラムポンプ周りに汚れが見つかった。
現在、濃度はおかしくないのですぐさま対応する必要はないが、どうもモーターの軸まわりが怪しい。
近いうちにポンプを分解清掃する予定なので、そのときにじっくりみてみようと思う。
最後に、配管に圧力をかけて漏れチェックを行う。
電磁弁についているシールテープの所が一番漏れやすいのだが、今回は再度巻き直すこともなく全てうまくいった。
ほぼ一日がかりの作業となってしまった。
-----本日の作業など-----
・CO2計オーバーホール
・CO2, CH4, CO, O3濃度分析システムチェック
<日の出日の入>
日の出 なし
日の入 なし
<気象情報6月8日>
平均気温-19.5℃
最高気温-17.6℃(0045) 最低気温-21.4℃(2400)
平均風速8.1m/s
最大平均風速10.5m/s風向ENE(1830) 最大瞬間風速13.1m/s風向ENE(1728)
日照時間 0.0時間
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私の頭の中にあるCO2計は、外側からしか見たことがないので非常に簡素です。
4月に二酸化炭素濃度連続測定装置の記事をとっても苦労して書いたのですが、機械をのぞき込んだわけではないので、簡単な模式図しか思い浮かびません。
「電磁弁」は確か選択したガスだけを通すために開いたり閉じたりするものだったな?とか、なんとか分かるところもあるけれど、何しろ写真を見て驚きました。
部品がたくさんだし、どこがどこにつながっているのか分からなくなりそう!
慣れればできるのでしょうか?(でもちょっと面白そう)
これは大変な作業だっただろうなと思います。
何が大変かというと、全部正常に戻るように組み立て直さなければならないことです。
作業自体は慣れるのかもしれませんが、部品の一つもなくしてはいけないし、調子の悪い箇所を作ってしまってはいけない。
作業内容もさることながら、そうとう緊張して行わなければならない作業だろうと思うのです。
この作業は本当に丸一日かかったようで、昭和の23:20ごろに「終わった!」とメールが来ていました。
極夜に入ってからいまいち調子がでなかったのが、一日かけて作業をしたらすっきりしたとのこと。
オーバーホールはしなくても、自らのリフレッシュもしたのでしょうか??
装置も自分もすっきり快調になるなんて一石二鳥ですね。
内容は少しずつ違うけれど、こういう作業は他の隊員さんもやっているということですよね?
南極だよりでは今までに1号発電機燃料ポンプ交換やX線撮影装置調整
などを書いてくれていますが、何人かの隊員さんのブログでもそれぞれの専門の仕事を垣間見せてもらうことがあり、すごいなぁといつも驚いています。
夕方にはすっかりあがり、久しぶりに職場のみんなと街に出ました。
いつもは街には行かず、その辺で飲んでいます(私は飲めませんが、お酒の席は好きなのでよく付き合います)。
Wカップは、初戦の開始時刻が日本時間の1時ということで断念。
昭和基地なら現地とは時差が1時間なので、テレビが見られる環境にあったら、盛り上がるのだろうなぁと思いました。
それでは渡井さんからの南極だよりです。
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2006年6月8日(木) 快晴ただし太陽は出ず CO2計オーバーホール
極夜期になったら行う予定であったCO2計のオーバーホールを行った。
これは長年動かしている測定装置の消耗部品の交換、トラブル防止のための交換、問題箇所有無のチェック漏洩のチェック、を行うためだ。
#CO2計装置内部
#取り出した部品(細かく見ると結構面白い)
消耗品としてはフィルターがある。
これは空気中の細かいちりなどが長い間に蓄積して空気の流れを悪くしたり、濃度の悪影響を及ぼすことが考えられるためだ。
圧力調整用のバルブも消耗品かもしれない。
これはほぼ固定しているとはいえ、可動部分があるために、劣化による突然の故障を防ぐためあらかじめ部品を交換しておくのだ。
今回、これまでの測定結果から考えて正常な動きをしていないと思われる部品があった。
低濃度標準ガス用の電磁弁だ。
これがどうやらたまーに閉まりきらないことがあるらしいとデータが言っている。
この電磁弁は一日に50回くらいon/offする働きものだ。
1年では2万回近くにもなる。
これを予備部品と交換した。
ついでなので高濃度標準ガス用とチェックガス用の電磁弁も交換する。
ポンプに直結している金属製のフレキシブルチューブはテフロン製のものに交換した。
これは金属疲労があってひびが配管に入ると、何を計測しているかわからなくなってしまうからである。
数ヶ月前に事実亀裂を発見している。
配管の素材を変更したことによって濃度に影響を及ぼすことも考えられるので、後でチェックをしっかりする必要がある。
問題箇所有無のチェックも行う。
普段、計器の隅々までみることはほとんどない。
これを機会に汚れている部分を掃除し不具合がないかどうかチェックする。
今回はダイアフラムポンプ周りに汚れが見つかった。
現在、濃度はおかしくないのですぐさま対応する必要はないが、どうもモーターの軸まわりが怪しい。
近いうちにポンプを分解清掃する予定なので、そのときにじっくりみてみようと思う。
最後に、配管に圧力をかけて漏れチェックを行う。
電磁弁についているシールテープの所が一番漏れやすいのだが、今回は再度巻き直すこともなく全てうまくいった。
ほぼ一日がかりの作業となってしまった。
-----本日の作業など-----
・CO2計オーバーホール
・CO2, CH4, CO, O3濃度分析システムチェック
<日の出日の入>
日の出 なし
日の入 なし
<気象情報6月8日>
平均気温-19.5℃
最高気温-17.6℃(0045) 最低気温-21.4℃(2400)
平均風速8.1m/s
最大平均風速10.5m/s風向ENE(1830) 最大瞬間風速13.1m/s風向ENE(1728)
日照時間 0.0時間
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私の頭の中にあるCO2計は、外側からしか見たことがないので非常に簡素です。
4月に二酸化炭素濃度連続測定装置の記事をとっても苦労して書いたのですが、機械をのぞき込んだわけではないので、簡単な模式図しか思い浮かびません。
「電磁弁」は確か選択したガスだけを通すために開いたり閉じたりするものだったな?とか、なんとか分かるところもあるけれど、何しろ写真を見て驚きました。
部品がたくさんだし、どこがどこにつながっているのか分からなくなりそう!
慣れればできるのでしょうか?(でもちょっと面白そう)
これは大変な作業だっただろうなと思います。
何が大変かというと、全部正常に戻るように組み立て直さなければならないことです。
作業自体は慣れるのかもしれませんが、部品の一つもなくしてはいけないし、調子の悪い箇所を作ってしまってはいけない。
作業内容もさることながら、そうとう緊張して行わなければならない作業だろうと思うのです。
この作業は本当に丸一日かかったようで、昭和の23:20ごろに「終わった!」とメールが来ていました。
極夜に入ってからいまいち調子がでなかったのが、一日かけて作業をしたらすっきりしたとのこと。
オーバーホールはしなくても、自らのリフレッシュもしたのでしょうか??
装置も自分もすっきり快調になるなんて一石二鳥ですね。
内容は少しずつ違うけれど、こういう作業は他の隊員さんもやっているということですよね?
南極だよりでは今までに1号発電機燃料ポンプ交換やX線撮影装置調整
などを書いてくれていますが、何人かの隊員さんのブログでもそれぞれの専門の仕事を垣間見せてもらうことがあり、すごいなぁといつも驚いています。