--Katabatic Wind-- ずっと南の、白い大地をわたる風

応援していた第47次南極地域観測隊は、すべての活動を終了しました。
本当にお疲れさまでした。

「しらせ」北上開始

2006-03-14 | 夏隊のしらせ便り
「しらせ」乗船中の福井さんから「しらせ便り」が届きましたのでご紹介します。
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本日3月13日、しらせは南緯64度、東経150度地点を進み、例によって停船観測(St.16)が行なわれました。
そして、シドニーに向けて北上開始いたしました。
いよいよ恐怖の船の動揺が我々に襲いかかります。
昨晩は低気圧通過のため、最大で30度の揺れを記録いたしました。
私も高野さんも夜中に酔い止め薬を飲みましたが、とてもつらい時を過ごしています。

そんな中、「しらせ」の科員食堂では「南極工芸展」が開催されています。
南極で撮影した写真や工芸品を展示し、秀作には景品が授与されるとのこと。
さて、どんな作品が選ばれるのでしょう。

これからしばらく飛行甲板へ上がるのは危険です。
船の動揺がおさまるまでは星空ウォッチングもできません。
これまで、南緯64度に沿って航行中、何度も南十字星を見ることが出来ました。
寒風の中、体の芯まで凍えそうになりますが、すんだ夜空の「南十字星、満天の星、そして天の川」を観ていると、次の目標へ挑戦するエネルギーがわいてきます。

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「しらせ」はとうとう北上を始めたようです。
「南十字星、満天の星、そして天の川」も見納め、まもなく「風に向かって立つライオン」たちの「それぞれの南極」も終演をむかえるのですね。
皆さんどんな思いでいるのでしょうか。
こればっかりは私が実感することもないと思うので、思いを馳せるばかりです。
が、その前に暴風圏が待っているというわけですね。
強烈に体を揺さぶられることで始まる南極への道と帰り道。
それを越えてこそ南極、でもあるのでしょうけれど、やっぱりつらそうです。

「しらせ」では工芸展が開かれているのですねー。
昨年もホワイトメールで見た覚えがあります。
けっこう見事な作品がそろっていたようでしたが、今年はどんな作品があるのでしょうね。
観測隊の方たちはみんな何でも作り出してしまうので、見応えがありそうです。

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