今日は二日分の南極だよりをお届けします。
18日に昭和基地に入って以来、どこにも出かけた事がなかった渡井さんがはじめてのお出かけです。
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2006年1月28日(土) 快晴 白瀬氷河
「しらせ」乗員向けに白瀬氷河研修(=見聞を広めること)が開かれることになり、観測隊にも12名分の枠が提供された。
あまりに少なすぎる人数だが、野外に出たことのない隊員で希望する者の中から幸い抽選で選ばれた。
ありがたいことである。
朝の第一便でSS(昭和基地)からラングホブデ沖に停泊していたWQ(しらせ)へ飛んだ後、スカーレン沖へ移動。
そこから白瀬氷河へと1時間ほどのフライトを体験する。
氷河の上空から源流まで辿り、そこからは低空飛行で氷河の表面を舐めるように降りてくる。
下流部ではクラックの中にすっぽりと入り込み、その間の縫うように飛ぶという映画さながらのシーンも体験できた。
野暮な解説は無用だろう。
ただ、ほぼ源流部にある氷がそこだけ溶けて流れだしている箇所、ホットスポット。
# ホットスポット
これはどうしてできるのだろう?
高温な地下水?圧力?
原因がわかったらまた記したいとおもう。
---本日の私の主な夏作業---
・(白瀬氷河研修)
---本日の47次隊昭和基地の主な夏作業---
・防油提、燃料油送配管基礎工事
・47倉庫
・コンクリプラント
・廃棄物処理
<日の出日の入>
日の出 2:17
日の入 22:47
<気象情報>
最高気温 6.2℃
最低気温 -2.8℃
平均気温 1.7℃
平均湿度 48%
平均風速 5.1m/s
日照時間 19.8時間
気象庁webより
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明日は「しらせ」泊だからメールが出せないと言われていたので、何しに行くのだろうと思っていたのですが、研修だったのですね!
10日ほど前、「しらせ」の姿が見えなくなってどこへ行ってしまったのか質問したら、ラングホブデ沖に研修に出かけたと言っていました。
「しらせ」泊と聞いた時、とうとう昭和基地を飛び出して、もしかして大陸第一歩??と思ったのですが、上空を飛んだものの上陸はなしだったようです。
一気に上陸ではなく、じわりじわりと近づいていくあたり、楽しませてくれますねぇ。
送られてきたたくさんの写真は、どれも真っ白で(題名も解説もないので)何がなにやら分からないのですが、とにかくファインダに収まりきれません!といった感じなのです。
そういえば45次に同行した武田カメラマンは、上空から大陸の写真を撮る時にファインダにおさまらないどこまでも続く真っ白な大地に、圧倒されどう撮っていいのか戸惑ったと講演の中で言っていたのを思い出しました。
きっと、この写真たちよりももっと壮大で圧倒されるような風景だったに違いありません。
メールにも「言葉でどう表現していいか分からない」と書いてありました。
ホットスポットについてですが、ちょっと調べてみました。
マントルのマグマ溜まりから、移動するプレートに左右されずに突き抜けてマグマが噴き出ている場所(ハワイ島のキラウエア火山がホットスポットにできた火山だと書いてありました)のことだそうです。
火山はプレートのできる海嶺やプレートが沈み込むところ、そしてプレートの移動に左右されないホットスポットにできると書かれていました。
マントルの内部に、スーパープリュームとよばれる巨大なマントル上昇流が二か所にあり、その一つの南太平洋の真ん中あたりに中心がある南太平洋超プリュームは、で二本に分岐していて一つは北に向かって伸び、ハワイ諸島ホットスポットにつながりますが、もう一つは南方へと伸び、ニュージーランド南方のルイビルホットスポットを経て南極のエレバス火山ホットスポットに達するのだそうです。
下に紹介するページにはホットスポットが絵でかかれていて分かりやすいです。
プレート・テクトニクス(地球資源論研究室サイト内)
と、こんな調子で書いてみたものの、これらのことは火山と関連付けられていて、エレバス火山から遠い距離にある、白瀬氷河の雪(氷)が融けているだけのホットスポットが、今書いたメカニズムでできているのかどうかはよく分かりませんでした。
全然関係がなかったら、ごめんなさい。
でも面白かったし、分からないところが山ほどあったので、また調べてみようかと思います。
南極観測でも関係しているものがありそうな気がするのですけれど、どうなのかな?
思わずホットスポットについて書いてしまったけれど、まずは白瀬氷河について書かなくてはいけなかったなぁと、ちょっと後悔。
18日に昭和基地に入って以来、どこにも出かけた事がなかった渡井さんがはじめてのお出かけです。
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2006年1月28日(土) 快晴 白瀬氷河
「しらせ」乗員向けに白瀬氷河研修(=見聞を広めること)が開かれることになり、観測隊にも12名分の枠が提供された。
あまりに少なすぎる人数だが、野外に出たことのない隊員で希望する者の中から幸い抽選で選ばれた。
ありがたいことである。
朝の第一便でSS(昭和基地)からラングホブデ沖に停泊していたWQ(しらせ)へ飛んだ後、スカーレン沖へ移動。
そこから白瀬氷河へと1時間ほどのフライトを体験する。
氷河の上空から源流まで辿り、そこからは低空飛行で氷河の表面を舐めるように降りてくる。
下流部ではクラックの中にすっぽりと入り込み、その間の縫うように飛ぶという映画さながらのシーンも体験できた。
野暮な解説は無用だろう。
ただ、ほぼ源流部にある氷がそこだけ溶けて流れだしている箇所、ホットスポット。
# ホットスポット
これはどうしてできるのだろう?
高温な地下水?圧力?
原因がわかったらまた記したいとおもう。
---本日の私の主な夏作業---
・(白瀬氷河研修)
---本日の47次隊昭和基地の主な夏作業---
・防油提、燃料油送配管基礎工事
・47倉庫
・コンクリプラント
・廃棄物処理
<日の出日の入>
日の出 2:17
日の入 22:47
<気象情報>
最高気温 6.2℃
最低気温 -2.8℃
平均気温 1.7℃
平均湿度 48%
平均風速 5.1m/s
日照時間 19.8時間
気象庁webより
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明日は「しらせ」泊だからメールが出せないと言われていたので、何しに行くのだろうと思っていたのですが、研修だったのですね!
10日ほど前、「しらせ」の姿が見えなくなってどこへ行ってしまったのか質問したら、ラングホブデ沖に研修に出かけたと言っていました。
「しらせ」泊と聞いた時、とうとう昭和基地を飛び出して、もしかして大陸第一歩??と思ったのですが、上空を飛んだものの上陸はなしだったようです。
一気に上陸ではなく、じわりじわりと近づいていくあたり、楽しませてくれますねぇ。
送られてきたたくさんの写真は、どれも真っ白で(題名も解説もないので)何がなにやら分からないのですが、とにかくファインダに収まりきれません!といった感じなのです。
そういえば45次に同行した武田カメラマンは、上空から大陸の写真を撮る時にファインダにおさまらないどこまでも続く真っ白な大地に、圧倒されどう撮っていいのか戸惑ったと講演の中で言っていたのを思い出しました。
きっと、この写真たちよりももっと壮大で圧倒されるような風景だったに違いありません。
メールにも「言葉でどう表現していいか分からない」と書いてありました。
ホットスポットについてですが、ちょっと調べてみました。
マントルのマグマ溜まりから、移動するプレートに左右されずに突き抜けてマグマが噴き出ている場所(ハワイ島のキラウエア火山がホットスポットにできた火山だと書いてありました)のことだそうです。
火山はプレートのできる海嶺やプレートが沈み込むところ、そしてプレートの移動に左右されないホットスポットにできると書かれていました。
マントルの内部に、スーパープリュームとよばれる巨大なマントル上昇流が二か所にあり、その一つの南太平洋の真ん中あたりに中心がある南太平洋超プリュームは、で二本に分岐していて一つは北に向かって伸び、ハワイ諸島ホットスポットにつながりますが、もう一つは南方へと伸び、ニュージーランド南方のルイビルホットスポットを経て南極のエレバス火山ホットスポットに達するのだそうです。
下に紹介するページにはホットスポットが絵でかかれていて分かりやすいです。
プレート・テクトニクス(地球資源論研究室サイト内)
と、こんな調子で書いてみたものの、これらのことは火山と関連付けられていて、エレバス火山から遠い距離にある、白瀬氷河の雪(氷)が融けているだけのホットスポットが、今書いたメカニズムでできているのかどうかはよく分かりませんでした。
全然関係がなかったら、ごめんなさい。
でも面白かったし、分からないところが山ほどあったので、また調べてみようかと思います。
南極観測でも関係しているものがありそうな気がするのですけれど、どうなのかな?
思わずホットスポットについて書いてしまったけれど、まずは白瀬氷河について書かなくてはいけなかったなぁと、ちょっと後悔。
その様子を模式的に示した図が下記のホームページに載っています.この図の中のどれかに相当するプロセスがしらせ氷河でも働いているのでしょう.
http://www.homepage.montana.edu/~geol445/hyperglac/meltwater1/meltwaterbody_mod.htm
なんか怪しいなぁとは思ったのですけれど、興味の向くままに書いてしまいました。
さっそく紹介していただいたサイトを見たのですが「うっ、え、えいご・・」
辞書を取り出したものの、正確に読み取れるとも思えなかったので、翻訳サイトのお世話になりました。
氷河の内部に水があるというのは知りませんでした。
氷河は全部氷(雪)かと思っていました。
海底地下水湧出量を観測する記事を見たときに、氷床の底から融けだした水が、地下を通って海洋に流出しているかもしれないということを知りましたが、それは岩盤に接しているところだからだと思っていたので、氷河の内部に水の流れがあるというのは驚きでした。