--Katabatic Wind-- ずっと南の、白い大地をわたる風

応援していた第47次南極地域観測隊は、すべての活動を終了しました。
本当にお疲れさまでした。

そうめん流し

2006-10-16 | 南極だより・自然
多摩川のススキの穂が逆光に光っています。
セイタカアワダチソウの黄色い三角帽子も、日に日にその色を増しています。
朝晩は涼しくなり、丹沢や富士山が毎日見えるようになってきました。
もうすっかり秋です。
それでは、渡井さんからの南極だよりです。
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2006年10月15日(日)晴 そうめん流し

待望のそうめん流しがアイスオペレーションとセットで行われた。
昭和基地のそうめん流しは氷山の斜面に溝を掘り、そこにお湯を流して行う。
これほど清涼感を感じる流しそうめんは世界中探してもないであろう。

溝の長さは10mほどか。
一番上部にはお湯ため用の池を作り、そこにそうめんを溜める。
流す水は基地から持ってきたポリタン6個のお湯だ。

流れてきた麺は途中で凍ることもなく流れていく。
取り損ねて最下流のざるに落下しても麺の形を保っている。
が、ちょっと時間を空けるともういけない。
たちまち麺が凍りつく。
ざるの淵、漬け汁の容器、そうめん流しの溝のひっかかり。
こぼしてしまった麺もたちまち凍りつく。
一旦凍り付いてしまうともう取れない。
ゆったりと食べる状況ではないようだ。

実は生まれてはじめてのそうめん流し。
流れてくる方向に向かって左手に陣取った方が麺を取りやすいのだ、とも知らされた。
味の方は普通に美味しい。
そうめんを食べている数分間では漬け汁も凍らないし、麺も口に入れるまでのわずかな時間であれば外気にさらしても大丈夫。
凍らなければ普通に食べれるもんだ、といたく感心したのであった。


#これは氷山、そうめん流しの会場です

#上に登るとこんなに高いです。
ちょっと登ってみたいです


#両脇にならんで、いただきまーす!
・・いいナ


#滞るとあっという間に凍ってしまうようです

-----10月15日本日の作業など-----
・アイスオペレーション用ダンボール作成
・アイスオペレーション&そうめん流し
・CO2, CH4, CO, O3濃度分析システムチェック

<日の出日の入>
日の出  4:26
日の入  19:52
<気象情報>
平均気温-20.4℃
最高気温-18.0℃(1946) 最低気温-25.9℃(0406)
平均風速1.3m/s
最大平均風速2.4m/s風向SE(0020) 最大瞬間風速3.2m/s風向SE(0009)
日照時間 9.9時間

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やるよね?やるよね?とけっこう楽しみにしていたのです。
本当は私がやってみたいのですけれどね。
だって、氷山をお皿?にして食べるなんて、観測隊でもないとできないと思いますし、ましてやそうめんを流すとなったら、ほかの外国の隊がやるとは思えませんから。
そうめんを流すと言っても、氷の上ですから、凍ってしまわないのだろうか?というのは、スタンダードな疑問でしょうか。
お湯で流していたんですね。
お湯で流すそうめんははじめて知りました。
いつもは白くてひんやりとして見えるそうめんが、妙に温かい色に見えたのはそのせい??
いえ、氷山の冷たい色には敵わなかったのでしょうね。
氷山でやると、凍ってしまうので忙しいのですね。
でもね、子ども達とやっていると凍らなくても忙しいのですよ。
そうめん流しをするときは、利き手を川下?にするととりやすいのですが、子どもはお構いなし。
箸を溝に立てて待ち、そのまま顔を近付けて食べてしまいそうな勢いです。
子ども達に食べさせながら自分も食べようと思う時は、流れ着いたざるの中から食べるのが一番です。
あっという間に祭りの去った後のようです。
子どもが氷山でそうめん流しをしたら、凍る前に全部食べきること請け合いです。
ただし、その辺にこぼして凍りついたそうめんが無数に散らかり、片付けるのに苦労すると思いますけれど。

さてさて、どうしても気になって仕方がないことがあるのです。
今回行われたのは「そうめん流し」という名前なのですよね?
私が今まで10回以上もやったことがあるのは「流しそうめん」なのですよ。
ながーい竹を割ってそれをつなげてやるのですけれど、この夏もやったのですけれど、やっぱり「流しそうめん」だったのです。
山梨でやったときも、長野でやったときもです。
気になって以前の観測隊の記事を見てみると「流しそうめん」と言っている隊と「そうめん流し」と言っている隊があるではありませんか!
これってもしかして地域性があるのでしょうか?
観測隊のメンバーは北から南までいらっしゃるので、調べてみたい気持ちです。

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