●CSMA/CD は Carrier Sense Multiple Access Collision Detection の略。
日本語にすると、キャリア検知多重アクセス/衝突検出 ということです。
ローカルエリア・ネットワーク(LAN)で、コンピュータ同士が通信をするときに使う交信方法です。
例えば、3台のコンピュータがつながっている場合、線は一本ですから2台のコンピュータしか通信できず、後の一台はお預けになります。 もし、交信しているにもかかわらず3台目のコンピュータがデータを出すとどうなるでしょうか、想像してみてください。… なに!想像できない!
そう、想像できないという事は、むちゃくちゃになる、ということですね。
本当にむちゃくちゃになるんです。
最初に通信していた2台のコンピュータも、通信できなくなってしまいます。
困りますねー。
と言うことで考え出されたのが CSMA/CD という方法です。
データを出す前に、線にデータが出ていないかをチェックします。
データが出ていないことを確認したら、データを出します。
一塊のデータを出し終えたら、またデータが出ていないことをチェックします。
データが出ていなければ、さらにもう一塊のデータを出す、というようにしてデータを送信します。
なーーんていうことをコンピュータがやっています。
実は、このようなことをアマチュア無線でもやっていました。
やっていました、ですから、今はもうやっていないと思われます。 でも、たまーにこのような電波を聞くことがあるので、まだやっているのも知れませんが、とても少人数だと思います。
「パケット通信」といいいます。
まさに今のインターネットのようなものでした。 絵とか音はありませんでしたが…。 でも、特殊なやり方(ISHという方法)で、絵とプログラム(フリーウェアソフトです)もやり取りしました。 結構楽しめました。
この通信方法がなんと、CSMA方式だったのです。
転送速度は 300bps で、画面を見ていると、たらたらーと表示されるような低速なものでした。
音を聞くと、「ピギャー」というように聞こえます。
音を聞きながら、トランシーバの動作を見ていると、これまた、ちょっとだけ楽しめます。
コンピュータ、TNC(Terminal Node Controller の略、要はデータを音に変えたり逆に音をデータに変える装置)とトランシーバーを繋ぎます。
ちなみに、コンピュータとTNCはRS-232Cで、TNCからトランシーバのマイクとスピーカをシールド線で、それぞれ繋ぎます。 このマイクとスピーカへ繋ぐ、というのが原始的というか、ローテク(ハイテクの逆)というか、単純さが面白いと思ってしまう俺はかなりのオタクか…
コンピュータから送信開始の指示を出すと(実際には通信用のプログラムを立ち上げて[リターン]キーを押す)、2~3秒は聞いているんです。
そして、パチッと音がして、自分のコールサインを送信するんです。(送信しているとき、音は聞こえない)
すると、相手局から「ピギャー」と返事があります。
画面を見ていると、「CONNECTED to JA9YFO」なーんて出てきます。
初めて電波を出したときは、このメッセージを見て、「やったー」なんて思わず感激してました。 なーーつかしいなー。
またこちらから、相手局に対してコマンドを送信します。
すると、相手局からデータが送られてくる、なんてことを繰り返して、データをコンピュータに蓄えます。
交信が終わった後、ゆっくりと受信したデータを眺め回す、なんてことで楽しみました。
これは、今のインターネットの掲示板とメールで RBBS(Radio Bulletin Board System の略で電子掲示板と電子メールの機能がありました)というものです。
RBBS を使って、東京までメールを送ると、その返信が2~3日後にきました。
というように、全国、さらに全世界にネットワークがありました。
私は、英語苦手の部類ですので、外国へは送信しませんでしたが…。
でも、掲示板には英語のものも多数流れていました。
というような通信を身をもって体験したので、今回のネットワークの講習での通信の部分は、手に取るようにイメージして講義を聴くことができました。
結構、ローテクなアマチュア無線も役に立つことがあるもんだ、などと、変なことに感心してしまった。
そういえば、電気通信術はアマチュア無線にしか存在しなくなってしまいました。
(いわゆる電信というもので、電波を出したり止めたりして通信します。)
(短点と長点で文字をあらわします。)
(・- は A 、-・・・ は B 、という具合です。)
船の通信はすべて衛星で通信するそうです。 それも、機械が勝手に…
でも、大きな船を持とうとすると、船舶無線かアマチュア無線を船に搭載しなければならないそうです。
なんだか、遭難通信にアマチュア無線が使われるとは…
単純に電波を出すことを楽しみに遊んでいた私にとっては、複雑な心境です。
この辺は、新しい技術についていっていない証拠になってしまうか…
歳だな。
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