本来なら郡山出張の話などで盛り上げたいことですが、表題の事件について、食に関するブログを管理するものとして、一つ取り上げなければいけないと思われたので、号外的にこの記事をアップいたします。
【やまけんの出張食い倒れ日記】
【ミートホープ事件に思うこと多し。企業の責任が重くなると同時に、消費者の責任も明確化していかなければならないのではないか。
】
やまけん氏は仕事柄出張して美味しいもの食べて、私の憧れのような人ですが、時に消費者そして、生産者の間に立った意見で、考えさせられることが多くあります。
この事件について自分なりの意見を求められると確かに辛いことでもあります。
やまけん氏の書いているように、挽肉を偽装した側の人達も被害者に見えてくるからです。
しかし、指導したのは上層部、そして実行したのは一般社員でしょう。
これが殺人とかの犯罪であれば、主導犯と実行犯でそれぞれに罪が与えられるわけですが、会社、というか法人レベルの犯罪では実行犯というものの意識が薄くなります。
確かに会社に支持されて、それをしなければ会社にいられないということであれば理解できなくも無い私も会社員です。
昔齧った
「総務課山口六平太」という漫画がありました。
自分の会社内で起こる様々なトラブルを主人公の山口六平太が目も覚めるような斬新な発想でも、大袈裟なコネクションを使うわけでもなく、ただ飄々と正論を駆使した巧みな仲裁案で解決していく話です。
その六平太が新入社員の時の話があります。
新入社員研修会で一人の新入社員が手を挙げます。
質問の内容は
「会社が社員に対し法的な不正を働くよう強制された場合、私はどのように対処すべきですか?」
これに対し研修に当たっていた先輩社員は困惑しながらしどろもどろに。
そこまで見るとあたかもその質問をした新入社員が六平太のように見えるのですが、そこからどんでん返し。
手を上げたもう一人の新入社員が
「会社の人間であろうと一人の人間です。だから一人の人間として対処したらどうでしょう?」
と同じ新入社員に意見するのです。
これをみて先輩社員たちは「生意気で扱いづらそうなのが入ってきた」とたじろぐのです。
やまけん氏の話を最後まで読んだ後にさらにニュース番組を見てこの話を思い出しました。
法人ですから罪は会社の経営側にあることは間違いなく、法律的に会社とその経営者は法的に裁かれるべきであると思います。
ただ、会社の経営者は、報道でステレオタイプ的に言われているように、自分たちの利益だけを追求したわけではないでしょう。
60人からなる社員やパートさんに給料を払わなければなりません。
自分たちの売るものはどんどん安く売られて行く、社員に払う給料はベースアップが望まれる。
こういった経済的な矛盾が歪んだ社会構造を生んでいるのも無視できない事実です。
指示した人、挽肉を混ぜた人、それを売った人、それを食べた人、報道している人、この記事を読んでいる人、そのすべてが被害者とか加害者とかいうでなし、流通という世界の関係者であるわけなのだなと思います。
私のように食い気ばっかりで生きる人もそういないでしょうが、でも食べないで生きるわけにも行きません。
最終的に安全な食べ物を求めるには、作る人、流通させる人が安心して暮らすためにも、流通する食品がある程度の価格まで上昇する必要もあると思います。
戦後食料自給率が大きく低下した食糧輸入大国の日本ですが、今後中国を中心とする途上国が発展して経済力を強めるに当たり、輸入食料品はますます高騰するでしょう。
家庭で、レストランで、コンビニで大量の食料が毎日廃棄されて行きます。
今日本は自国の食糧事情を再度見直す時だと思います。
日頃、食い気だけで生きている私ですが、こういった問題には真摯に取り組んで行きたいと思っております。
えらそうな文章、大変失礼いたしました。
もう少しまともな文章が書けるよう勉強してまいります。
■総務部総務課山口六平太(54)
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