岩風呂

ラーメンを中心に食べ歩きとかレシピを乗せてます。そして時々猫が登場するブログです。

ミートホープの事件についてちょっと一言

2007-06-27 00:30:23 | 雑記
本来なら郡山出張の話などで盛り上げたいことですが、表題の事件について、食に関するブログを管理するものとして、一つ取り上げなければいけないと思われたので、号外的にこの記事をアップいたします。

【やまけんの出張食い倒れ日記】
【ミートホープ事件に思うこと多し。企業の責任が重くなると同時に、消費者の責任も明確化していかなければならないのではないか。


やまけん氏は仕事柄出張して美味しいもの食べて、私の憧れのような人ですが、時に消費者そして、生産者の間に立った意見で、考えさせられることが多くあります。

この事件について自分なりの意見を求められると確かに辛いことでもあります。
やまけん氏の書いているように、挽肉を偽装した側の人達も被害者に見えてくるからです。
しかし、指導したのは上層部、そして実行したのは一般社員でしょう。
これが殺人とかの犯罪であれば、主導犯と実行犯でそれぞれに罪が与えられるわけですが、会社、というか法人レベルの犯罪では実行犯というものの意識が薄くなります。

確かに会社に支持されて、それをしなければ会社にいられないということであれば理解できなくも無い私も会社員です。

昔齧った「総務課山口六平太」という漫画がありました。
自分の会社内で起こる様々なトラブルを主人公の山口六平太が目も覚めるような斬新な発想でも、大袈裟なコネクションを使うわけでもなく、ただ飄々と正論を駆使した巧みな仲裁案で解決していく話です。

その六平太が新入社員の時の話があります。

新入社員研修会で一人の新入社員が手を挙げます。
質問の内容は
「会社が社員に対し法的な不正を働くよう強制された場合、私はどのように対処すべきですか?」
これに対し研修に当たっていた先輩社員は困惑しながらしどろもどろに。
そこまで見るとあたかもその質問をした新入社員が六平太のように見えるのですが、そこからどんでん返し。
手を上げたもう一人の新入社員が
「会社の人間であろうと一人の人間です。だから一人の人間として対処したらどうでしょう?」
と同じ新入社員に意見するのです。
これをみて先輩社員たちは「生意気で扱いづらそうなのが入ってきた」とたじろぐのです。

やまけん氏の話を最後まで読んだ後にさらにニュース番組を見てこの話を思い出しました。

法人ですから罪は会社の経営側にあることは間違いなく、法律的に会社とその経営者は法的に裁かれるべきであると思います。

ただ、会社の経営者は、報道でステレオタイプ的に言われているように、自分たちの利益だけを追求したわけではないでしょう。
60人からなる社員やパートさんに給料を払わなければなりません。
自分たちの売るものはどんどん安く売られて行く、社員に払う給料はベースアップが望まれる。
こういった経済的な矛盾が歪んだ社会構造を生んでいるのも無視できない事実です。

指示した人、挽肉を混ぜた人、それを売った人、それを食べた人、報道している人、この記事を読んでいる人、そのすべてが被害者とか加害者とかいうでなし、流通という世界の関係者であるわけなのだなと思います。
私のように食い気ばっかりで生きる人もそういないでしょうが、でも食べないで生きるわけにも行きません。

最終的に安全な食べ物を求めるには、作る人、流通させる人が安心して暮らすためにも、流通する食品がある程度の価格まで上昇する必要もあると思います。
戦後食料自給率が大きく低下した食糧輸入大国の日本ですが、今後中国を中心とする途上国が発展して経済力を強めるに当たり、輸入食料品はますます高騰するでしょう。

家庭で、レストランで、コンビニで大量の食料が毎日廃棄されて行きます。

今日本は自国の食糧事情を再度見直す時だと思います。
日頃、食い気だけで生きている私ですが、こういった問題には真摯に取り組んで行きたいと思っております。

えらそうな文章、大変失礼いたしました。
もう少しまともな文章が書けるよう勉強してまいります。


■総務部総務課山口六平太(54)

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3 コメント

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トラバ貼らせていただきました (uz)
2007-06-27 19:24:16
安全な食べ物を求めるって、今の時代では難しいですよね。
地産地消が一番いいのだろうけど、そうも言っていられない。
そのためにもいいものと悪いものを見分ける目を養い、そしてなるべく悪いものに近づかない。
自己防衛手段、やはり自分で講じるしかないのでしょう。


子を持つ親としてそのあたり、いかがですか?
返信する
Unknown (7R)
2007-06-28 16:05:31
とりあえずコンビニやスーパーで食物を買う時には
「中国産」は避けておりますが・・・・
国内でこんな事をされてしまったら、
美食倶楽部にでも行くしかないのでしょうか。
返信する
レスであります (iwaYoh)
2007-06-28 23:01:00
>>uz氏&7R氏へ
ほとんどお二人とも同じ内容になってしまうので、まとめてのコメントでご容赦ください。

正直ミートホープ社くらいの偽装をやられたら、少々辛いとは思うのですが、最終的には提供される側の「選ぶ責任」も大きいでしょう。
今後多くの消費者が安さだけで食品を選ぶなら、ミートホープ社のような事件は決して無くならないとおもいます。
この問題の真意は「不正を働いた食品会社があった」ではなく「消費者が安い食材を求めるあまり、不正を働かざる得ない食品業者も存在する」ということではないでしょうか?

特に、コンビニ弁当やレトルト食品は安値安値を求められ、2次利用、3次利用された食材ばかりなので、ああいった偽装を消費者が見破ることは難しいでしょう。
また多くの人は物の値段(特に食品)が下がることの経済的メリットはすぐに見えても、その影で起こる食品の安全性に対するデメリットについて考えなさ過ぎのような気もします。

今回の事件はそういった消費者が絶対見えない部分が見事に露呈した事件と言えます。

自己防衛作としては、レトルト食品を極力使用しない。
コンビニ弁当を食べない。
とかそういった生活の根本にかかわる問題までに言及しないといけないでしょう。

日ごろ外食が多いのでなんともいえませんが、家にいるときはなるべくレトルト食品は使わに作るようにしています。
食材を買うときは「原材料」「産地」などを細かく確認します。
調味料も、なるべく添加物の入らない物を選ぶべく気遣っています。
コスト面でも確かに大変なのですが、自分の子供には本物の味を教えてあげたいものです。

また偽者を見破る力ですが、これは本物を知れば自然と偽者が見えてくるので、偽者を無理に学ぶ必要も無いと思います。
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