みんな肉は好きか~!
ということで、行ってきました。
肉山
です。
この肉山、吉祥寺に一号店があり、霜降りではなく赤身の牛肉を中心とした炭火焼きの料理をコースで楽しめるお店です。
その吉祥寺の一号店をはじめに、横浜、大宮、高崎などなど・・・そして本八幡、と肉山の店舗はいくつかあります。
このお店は本八幡店となるかと思うのですが、実はお店的には○○店となっているわけでなく、ネットで調べても"肉山本八幡"と独立した店舗のように表示されます。
多少謎に包まれたお店なのですが、
基本的にはコース一択。お客さんはコースが始まる決められた時間に店に入店し、時間でコースを堪能するという具合です。
吉祥寺のお店は家から遠いし、一号店だけに予約も困難なのですが、この本八幡の肉山はなんとか3週間前で親子4人の予約が取れました。
実は、この日は私の誕生日祝いでして、カミさんが「お店は選んでいいよ」というお許しが出ていたので、迷わず・・・いえ、実はちょっと迷ったところもあったのですが・・・
某焼肉店と脳内コンペにかけた挙句、肉山さんが勝利しました。
というわけで、某月某日 午後6時半、
肉山さんに家族4人で突撃です!
着席するとまず出てくるのがこちら、奥から、
ミニトマト、三種の薬味、キムチ。
真ん中にある薬味は奥から、粒マスタード、柚子こしょう、辛味噌です。
ついつい先にあるから前菜代わりに手が出そうですが、これはお肉の合間のリフレッシュ効果もありますから、最初から食べ過ぎないように。
キムチも同じくね。
そこへ早速ファーストドリンクが運ばれてきました。
カンパ~イ!
ということで私とカミさんはビール。
子供たちはぶどうジュース・・・と言ってもソンジョソコイラのぶどうジュースではなく、信州産のワイン用ぶどうのジュースです。
これをぐびぐびとやっておりますと・・・やってきました。
きました!
ファースト肉は
80分かけて焼いた豚ロース
と、紹介してくれたお店の方にも熱がこもっています。
後ほどわかるのですが、この方がこのお店の店長さんで、実は私たちの席は厨房から一番近い位置にあり、肉料理のサーブを全部こちらの店長さんがしてくれました。
店長さんの肉料理に対する熱意が感じられます。
いただきます。
ってなんだよこれ!
しっかり火が通っているのに、この柔らかさ!
最近低温調理とかレアチャーシューとか流行ってますけど、そんなのとは別次元の肉料理。
この一品で一気に心が持って行かれました。
そしてビールも持って行かれてしまったので、おかわりはハイボール。シンプルに角ハイにしました。
次は何かな?
と、待っていると、例の店長さんが
「じゃあ最初の牛肉行きますね!」
イチボ
牛肉のもも肉でもおしりに近いあたりのお肉、赤身でも筋が少なくやわらかな部位。
和牛なら結構霜降りになるところですが、こちらのお店のそれは赤身至上主義のため、脂は少な目。
大きなかたまり肉をレアに焼いてあるのですが、焼き方が素晴らしく芯が冷たいということはなくうまい具合に火が入っています。
"レアは十分に火が通った生"という小網町の伝助老人の言葉を思い出しました。
これで出展が判った方はコメント欄に残していただけると励みになります。
それにしても、程よく脂の乗った赤身肉をストレートに味わうにはイチボが一番かもしれません。
ボクシングで言えば、先ほどのローストポークで、素早いジャブを見せられたと思って様子見をしているところに、いきなり渾身の右ストレートを入れられた気分です。
こりゃ、ワインだよ!ワイン!
ということで赤ワイン
アメリカ産 カーニヴォ・ジンファンデルの2019年
は、肉によく合うフルボディの重厚な赤ワイン、濃厚な赤なので別名"黒ワイン"とも呼ばれるとか?
果実感も甘さも、タンニンの渋みも、最後にやってくる酸味とワインの風味全部乗せ!といった感じのワインです。
2019年なので4年物・・・というか3年半くらいの熟成だと多少若いかな?って思いますが、その分お値段がお得になっております。
ってマワシモノみたいだな?
続きまして、
焼き野菜はエリンギ!
軽く塩をして焼いてあるのですが、熱いうちにしっかり切りそろえる技術!
これやったことない人には通じないんですけど、熱々のまま包丁入れて、きれいに並べるのって難しいんですよ。
そんな技術もすごいですが、このエリンギが美味しいこと。
エリンギって歯ごたえが主役で味としてはそんなに・・・って思ってたんですが、この薄く塩した状態で炭火で焼いただけなのに、すごくおいしい!
しかも傘の部分と柄の部分で味が違う!
という新たな発見が。
今度からエリンギは焼きます。いいことを教わりました。
続いて出てきたのは、
ラムチョップ
子羊のアバラ骨のところですね。切ってから軽く胡椒が振りかけられています。
軽く塩がしてあり、ローズマリーの香りも。羊なので独特の臭みをうまく抑え込んでいますね。
実は羊の"獣臭さ"とも言われる風味、私はあんまり嫌いではないのですが、こうすることで羊が苦手な人でも美味しくいただけます。
畳みかけるようにやってきた
短角牛のソーセージ
牛肉のソーセージ自体珍しいのに、赤身肉が美味しいと評判の短角牛ですか?
牛肉のソーセージってちょっとぼそぼそしてそうなイメージがあるのですが、これは肉汁がたっぷり。
あらびきのひき肉を使っているのが肉の食感がすごく、イタリアのソーセージ、"サルシッチャ"のように感じます。
この肉汁をたっぷり残して芯まで火を通す火入れが絶妙ですね。
ここで、「ちょっと落ち着けよ」という感じで出てきた
きゅうりと豆味噌
豆味噌が赤くてちょっと辛そうに見えるんですが、意外と甘みがあり、よく出てくるもろみ味噌より大人な味わい。
後から考えるとなのですが、
この後のラストスパートに向けてここでしっかり休憩しとけよ
というお店側のメッセージかもしれません。
そしてここから怒涛の展開に!
まずは
タレハラミ
ハラミ肉に甘めのたれがかかってやってきます。
ハラミは呼吸をするときに使う横隔膜。一見赤身肉なのですが、実はどちらかというとホルモン(内臓肉)の扱い。
なので処理の仕方によっては臭みがある場合もあるのですが、このハラミは当然そんなこともなく、やわらかくて美味しいんですよね。
ただ、ちょっとした肉のクセはあって、それをうまくカバーするためにこのタレがあるんですね。
豚バラとピオーネ(ぶどう)の串焼き
なんだこれ!ここに来て豚バラって「ちょっと脂が辛いかな?」って思ったのですが、このぶどうが素晴らしい役者です。
豚バラの肉と脂、塩気、そしてそこにうまく隙間をついて来るぶどうの甘みと酸味。
この組み合わせは素晴らしいですね。
そして、肉料理の最後を飾るのが
カメノコ
というのは当然亀の肉じゃありませんよ。
先のイチボがもも肉でもお尻の方だとしたら、同じモモでも後ろ足の付け根の方のお肉。
切り出した形が亀の甲羅みたいな形なのでカメノコと呼ばれている部位です。
キメの細かい肉質の部位なのですが、焼きすぎると硬くなるため、表面だけをやいたタタキやローストビーフなどに向いた部位。
今回みたいに、レアに焼く料理には最適と言えます。
そして、これを今度はわさび醤油でいただきます。
先のハラミを甘いタレで、そしてここでカメノコをわさび醤油でという味のコントラスト。
実は
そんなに赤身肉ばっかり出てきてもみんなおんなじ味なんじゃぁ~?
と不安な面もあったのですが、ここまで出てきた、
イチボ、ハラミ、カメノコ
すべて違う部位として、違う料理として楽しめるものでした。
う~むサスガ肉山、噂に違わぬものでありました。
というわけで、ここから締めに移りまして・・・
締めはカレーか玉子かけご飯のどちらかを選べるというのですが・・・
やっぱりカレーでしょ!
ということで、家族4人全員一致でカレー!
カニの出汁を隠し味に使って、おそらく肉の切り落としを使っているのでしょう。
甲殻類と肉の旨味のベースにカレーのスパイスが効いている、美味しいカレーです。
いや~・・・美味しかったなあ。
と言っていると先の店長が、
「いかがでしたか?(長男の方を向き)お子様とか、食べ足りなくないですか?」
と一言。
実は以前はもっと量を出していたそうですが、残す人が多いので少し量を減らしたのだとか?
「もしよろしかったら玉子かけご飯も食べてみますか?」
渡りに船とはこのこと!
お願いします!
と頼んだのは私と長男の二人。
カミさんと小食な次男はパスでした。
そして、出てきた玉子かけご飯
特製のたれが下に沈んでいますので、このままぐるぐるっと混ぜていただきます。
このタレはハラミにかかっていた甘めのタレと同じものですかね?
甘すぎず、しょっぱすぎず、そして薄すぎずに、玉子のおいしさとごはんのおいしさを引き立てます。
これも美味しい。
言い過ぎかもしれ
ませんが、
今日はハズレなしです!
これもペロリとごちそうさまでした。
いや~初めての肉山登山、無事登頂いたしました。
この山、また是非登ってみたいですねえ。
・
・
・
と、そういえばなのですが、この長男は現在17歳の食べ盛り、育ち盛りなのですが・・・私は何歳になったかって?
・
・
・
この数日前に50歳になりました。
食い続けること半世紀、呑み続けること30年。
いい歳になってしまいましたが、食欲はまだ健在なようです。
改めまして、ごちそうさまでした。
この度は大変な長文になってしまいまして、ここまで読んでいただいた皆様。
ありがとうございました。
今後とも岩風呂をよろしくお願いいたします。
ではでは
【肉山 本八幡】〒272-0023 千葉県市川市南八幡3丁目8−13 シャトーデザールクボタ 105