「ラーメンってのは夜の食べ物だ」
いきなりの宣言から私語りに入りますが、お聞きください。子供のころのことです。
夕飯を食べたのにもかかわらず、屋台のラーメン屋さんのチャルメラが聞こえると、親や、祖父母ににねだって食べさせてもらったりしました。
18歳で東京に出てきて一人暮らしをするようになり、住み着いたのが池袋。
当時の池袋の近辺には、光麺、ばんから、無敵屋、屯ちんなどが次々とオープンし、それまで激戦区と言われていた荻窪をしのぐ勢いでした。
まあ池袋でなくても、三軒茶屋でも、錦糸町でも、悪友と遊び歩いては最後の締めと称して深夜にやっているラーメン屋さんに行ったものです。
最近は夜○○時以降は炭水化物は食べませんとか、炭水化物自体控えている人も多いかと思いますが、個人的にはラーメンってのは夜の食べ物だと思っております。
話は変わりますが、この日は丸2日間缶詰のお仕事をしておりました。
前日の朝集合して、深夜まで、某イベントのセッティング。その後テクニカルチェック。
未明に仮眠のような休憩を挟んで、また朝からリハーサルとチェックと修正。夕方からイベントが始まって、夜終わって、それから撤収作業。
別に私の業種としては珍しいことじゃないし、大変だけど、まあいつものことです。
世の中にはこういうのを一日でもやると「ブラックだ!」って騒ぐ風潮が最近あるようですが、そんな奴らには言わせておきましょう。
「まあいつものこと」なんですけど、その拘束時間はずーっと、運営会社が手配するお弁当を食べることになります。
いや、お弁当を用意してくれるってのはありがたいんですよ。ちゃんと食べるものの世話してもらってますからね。
ただ、個人的には「好きなもの食えない」ってのはちょっとしたストレスにはなります。
そんな仕事がさっき終わって、お弁当生活から解放されました。現在23:00。
じゃあ何食べるか?
ラーメンでしょ!
東船橋にあるかいざんは仕事場だった幕張某所から家のちょうど中間地点に位置する有名ラーメン店。
その昔うちの会社にいた若造K口が教えてくれた店。英語が話せて、生意気な口が利けるのだけが取り柄だった奴が私に残してくれた数少ない役に立つ情報の一つです。
その前に、千葉のラーメン好きでそれまでかいざん知らないのってどうなのよ?って話もありますが、それは気にしない方向で。
そのかいざんですが、赤い看板から察して判るように、もともとはラーメンショップからの独立系です。
また、この近くにもラーメンショップがあったり、交差点を挟んで家系があったりと、ここはここで一つの激戦区です。
人気店なので深夜でも多少並ぶこともあるのですが、本日はすんなり入れました。ラッキーです。
券売機で食券を購入しまして。
着席する。
食券を出す。
しばし待つ。
さて、やってきました。
かいざんラーメン。
やたらと幅広い丼、半乳化に少し背脂の浮いたスープ、ネギやチャーシューの切り方を見ると、確かにラーメンショップ系のお店に行ったことがある人ならなんとなく判ると思います。
さて、「かいざんラーメン」っていうのは、通常のラーメンに、千切りねぎ、海苔2枚、チャーシューが1枚追加されたもの。
これだけ追加されて、デフォルトの「ラーメン」650円に150円増しの800円というお得なメニュー。
「チャーシュー麺は程じゃないし、ネギも乗せると高いしなあ・・・」
とか思っている人にぴったり・・・と同時に
「ラーメンだけだとなあ・・・今時650円のラーメンてわりとリーズナブルだよねえ・・・だったら150円でいろいろちょっと増し・・・」
というホイホイメニューなところも否めませんが、デフォルトのラーメンが800円ってのもそうそう珍しくなくなってきた昨今ですから、良心的な値段といえるかもしれません。
麺は中太の中加水。基本的には少し柔らかめに茹でてあるようです。
スープはライトな豚骨醤油。チャーシューはかなりしっかり煮込んであり、味の沁み具合も良いですねえ。
このチャーシューだけお持ち帰りで買えるらしいのですが、これは買って帰りたくなる人がいるのも解ります。
先に出てきたとおりラーメンショップ系なので、卓上にはニンニク、豆板醤などがあります。
半分くらい食べたところで、このへん加えたくなりますよね。
というわけで、おろしにんにく、豆板醤、胡椒を少し加えて、一度混ぜ合わせます。
そのままでも十分美味しいのですが、そのまま食べ終わっても良いんですけど・・・でもやっぱりこれを加えると、美味しいですねえ。
ある意味の反則だとは思うのですが、やはり反則が、なぜ反則なのか?
作っている人の意に反しての「美味しさ」なのですが、でも時々やりたい反則ではあります。
それにしても、現在23:40・・・
実はさっきまでいた仕事場で夕飯と称したお弁当を食べてるのですが・・・
「お前弁当食べたろう・・・ラーメン食っていいのかあぁ?スープまで完食ってどうなのよ?」
と聞いてくる、もう一人の自分がいます。
いや、ダメ・・・「良い」わけが無い・・・わけが無いけど美味い。
でも
何を言われても
自分としては
ラーメンは夜の食い物である!
そして、その時間、そのカロリーに対する罪悪感に反比例するように美味しさの精神的数値が上がる。
美食とは背徳である
ごちそうさまでした。
ではでは
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