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メガネを外して、ピンクのシャツにハーフパンツ姿だからだろう。すれ違う人は誰も気が付かない。
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前東京高検検事長・黒川弘務氏(63)は、6月中旬の週末、犬の散歩を楽しんでいた。
コロナ禍の中で新聞記者と「賭け麻雀」という、呆(あき)れるほかない“違法行為”で辞職してから、ちょうど1ヵ月。その表情は吹っ切れたかのように見える。だが、検察の信用を失墜させた責任を本人はどう感じているのだろうか?
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本誌は黒川氏に声をかけた。
――辞職された今のお気持ちを聞かせてもらえませんか? 「…………」 その後、こちらが何を質問しても、黒川氏は口を真一文字に結んだまま。
結局、急ぎ足で帰宅した。 黒川氏を知る法曹関係者が語る。
「定年延長が閣議決定される前は、黒川さんは退職後、国内屈指の大手法律事務所に所属する予定だと聞いていました。その事務所に入るかどうか不明ですが、ほとぼりが冷めた後、弁護士登録をするつもりでしょう。
人当たりが良く、人脈も豊富なので、社外取締役や監査役、顧問に迎える企業はいくつかあると思います」 麻雀は控えているだろうが、5900万円の退職金を受け取り、もう一つの趣味である愛犬との散歩を満喫する日々。優雅といえば優雅だ。
『FRIDAY』2020年7月10日号より