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高齢者“まさか”の死因は睡眠薬? 服用量にかかわらず「死に直結」するリスク…法医学者が注意喚起

2025年05月31日 21時03分08秒 | 医療のこと

 

高齢者“まさか”の死因は睡眠薬? 服用量にかかわらず「死に直結」するリスク…法医学者が注意喚起(弁護士JPニュース) - Yahoo!ニュース

 

https://news.yahoo.co.jp/articles/6f63e3bbdd82ba38b3f149904e2c99a67082fea8

 

高齢者“まさか”の死因は睡眠薬? 服用量にかかわらず「死に直結」するリスク…法医学者が注意喚起
5/31(土) 9:50配信

弁護士JPニュース
体調改善のために薬を飲んだはずが…

体調が芳しくないときに頼りになる薬。ところが、その使い方によっては不調をもたらす可能性も。特に、高齢者が睡眠薬を服用する場合、その量にかかわらず、死の危険性さえあるという。

なぜそんな事態になってしまうのか…。不審遺体の解剖数で日本1、2を争う高木徹也氏が、豊富な知見から、その要因を解説する。

※この記事は法医学者・高木徹也氏の書籍『こんなことで、死にたくなかった:法医学者だけが知っている高齢者の「意外な死因」』(三笠書房)より一部抜粋・再構成しています。

服用量にかかわらず危険な理由
睡眠薬が原因で亡くなる場合、その多くは「オーバードーズ」、つまり「過量服用による中毒死」です。

しかし、高齢者の場合、服用量にかかわらず死の危険性があります。

睡眠の質は、年齢とともに変化します。

健康な高齢者でも、身体活動や基礎代謝量は年齢とともに低下しますし、退職してメリハリのない生活になったり、パートナーとの死別などで一人暮らしになったりする環境的な要因も、睡眠に多大な影響を及ぼします。すると、夜中に何度も目が覚めたり、朝早くに目が覚めて眠れなくなったりするのです。

さらに心身の病気や治療薬の副作用によって、不眠症をはじめとするさまざまな睡眠障害が起きることもあります。また、アルツハイマー型認知症も、睡眠を浅くすることが医学的に知られています。

不眠のための服用が高齢者では逆効果になることも
このような場合、高齢者に医療側から睡眠薬を処方することがあります。

しかし、眠れるようにするはずの睡眠薬を服用することで逆に眠れなくなったり、意識のないまま活動してしまったりすることがあるのです。

睡眠薬としてよく処方されるのが「ベンゾジアゼピン受容体作動薬」という種類の薬です。比較的短時間で入眠できるようになり、寝起きはスッキリとしています。

ところが、高齢者はこの種類の薬に対して感受性が高く、また若年者に比べて分解や代謝、排泄機能が低下しているため、副作用が強く出てしまうことがあります。

たとえば、日中の倦怠感や眠気がひどかったり、朝早く目が覚めたり、記憶障害が出たりします。

また、時間や場所が急にわからなくなったり、注意力や思考力が低下したりする「せん妄」が生じることもあります。「せん妄」状態が長期間続き、適切な処置がされないままだと、昏睡や死に至ることもあるのです。

それだけではありません。筋肉がゆるくなる副作用もあるため、ふらつきや転倒などを起こしやすくもなります。

 

睡眠薬を過信してはいけない
さらに、高齢者で問題となるのが、逆に覚醒してしまうこと。

睡眠薬の副作用で覚醒してしまうと、本人の意識とは関係なく激しく動いてベッドから転落したり、夢遊病患者のように歩き回って転倒したりしてしまうのです。その結果、頭を打ちつけて亡くなってしまったケースを解剖した経験もあります。

近年では医療側も、高齢者に対して、安易に睡眠薬を処方しないようになりました。処方する薬も「メラトニン受容体作動薬」や「オレキシン受容体拮抗薬」といった睡眠薬が使用されるようになり、先の事例のような事故は減少してきています。

それでも、在宅中に睡眠薬を服用して転落・転倒する高齢者は、まだまだいます。

何度も繰り返しますが、高齢者が頭をぶつければ、死に直結する可能性がとても高くなります。睡眠薬の種類や服用には十分気をつけるとともに、同居するご家族がいる場合は、細心の注意を払って見守ることが大切です。

<まとめ>
・処方されている睡眠薬の種類を認識する。
・寝室の周りにケガにつながりそうなものを置かない。
・ご家族は細心の注意を払って見守る。

【高木徹也】
法医学者。1967年東京都生まれ。
杏林大学法医学教室准教授を経て、2016年4月から東北医科薬科大学の教授に就任。
高齢者の異状死の特徴、浴槽内死亡事例の病態解明などを研究している。
東京都監察医務院非常勤監察医、宮城県警察医会顧問などを兼任し、不審遺体の解剖数は日本1、2を争う。
法医学・医療監修を行っているドラマや映画は多数。

 

 

 

 

 

 

 

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染色体異常「陽性結果」で中絶を申し込んだ妊婦を救った医師の機転 「出生前検査の見えないリスク」とは

2025年05月10日 03時03分54秒 | 医療のこと

 

染色体異常の検査で「陽性結果」に動揺 中絶を申し込んだ妊婦を救った医師の機転 「出生前検査の見えないリスク」とは(全文) | デイリー新潮

 

 

https://www.dailyshincho.jp/article/2025/03190611/?utm_source=yahoo&utm_medium=http&utm_campaign=link_back&ui_medium=http&ui_source=yahoo&ui_campaign=link_back&all=1

 

染色体異常の検査で「陽性結果」に動揺 中絶を申し込んだ妊婦を救った医師の機転 「出生前検査の見えないリスク」とは
国内 社会

2025年03月19日

 


妊婦
出生前検査で陽性となった先に、何が待ち受けているのか (※画像と記事本文は直接関係ありません)(他の写真を見る)


 前編記事【35歳での妊娠、直面した「染色体検査“陽性”」の現実 「出生前検査」が投げかける課題とは】からのつづき。
 ***

 妊娠中の女性の血液には、ほんのわずかながら胎児由来のDNA(デオキシリボ核酸)の断片が漂っていて、NIPT(新型出生前〈しゅっせいぜん〉検査)は、採血でこのDNAの断片を分析し胎児の染色体に変化がないか調べるものである。

 

 

NIPT(新型出生前検査)の仕組み
お腹の赤ちゃんの健康状態を調べる出生前検査。その中でも利用が増えているのがNIPT(新型出生前検査)。「妊婦の血液」から胎児の染色体の変化を調べる検査である (画像は『出生前検査を考えたら読む本』より)(他の写真を見る)

 

 第3子の妊娠に気付いた麻衣さん(仮名)は35歳ということもあり、少しでも不安を払拭するためにNIPTを受けた結果、陽性の判定を受け、一時は妊娠継続断念を決めていた。

 しかし、中絶手術を申し込んだ病院の周産期医学専門の藤田太輔医師(大阪医科薬科大学病院)が彼女の不安に寄り添い、冷静な判断のため羊水検査を勧めたことで状況が大きく変わった。

 NIPTの普及に伴い、精度の安定しない検査項目で陽性結果が出たことに戸惑う妊婦が増えている。

NIPT(新型出生前検査)
認証施設では「3項目だけ」を検査対象にしている。その3項目とは、13番染色体、18番染色体、21番染色体のトリソミーである。ところが“無認証施設”のほとんどが、学会指針を守らず、三つのトリソミー以外の何十項目も調べる高額の検査プランを掲げていたり、診察する医師のほとんどが産科を専門にしておらず、美容皮膚科や内科などに携わってきた医師が多い  (※画像と記事本文は直接関係ありません)(他の写真を見る)

『出生前検査を考えたら読む本』(毎日新聞取材班)から、確定的診断が可能な羊水検査を受けた麻衣さんと藤田医師のやりとりを紹介する。【全2回(前編/後編)の後編】

 ***



 

覆る結果
 麻衣さんは6月7日に大学病院で羊水検査を受けた。針をお腹に刺し、子宮内の羊水を採取する。その羊水に含まれている胎児由来の細胞から、染色体の変化を調べる仕組みだ。そして、両親からの遺伝の可能性もあるため、麻衣さんと夫の直樹さん(仮名)の血液も採取して、染色体の構造を調べることになった。

 結果が出るまで数週間かかる。麻衣さんには、ものすごく長く感じられた。

 子どもを寝かしつけた後、考え込むことがしばしばあった。

「結果について考えてもしょうがないのに、ついついよくないことばかり思い浮かべてしまう。子どもたちの世話と、目の前の仕事のことだけを考えるようにしよう」

 子どもたちには、まだ妊娠していることを伝えずにいた。万が一のことを考えて、羊水検査の結果が出るまでは、と控えていたのだ。

 それでも、子どもたちは母親の変化に敏感だった。

「ママ、お腹が大きいよ」

 膨らんできたお腹は隠しきれない。麻衣さんは笑いながら、

「食べ過ぎたわー」

 とごまかした。内心は、気が気でなかった。

 麻衣さんはNIPTの結果が出た後も、今まで通り通勤していた。自分では、以前と変わりなく業務に励んでいるつもりだった。

 ある時、上司に声をかけられた。

「ずっと暗い顔をしているね」

 麻衣さんは、はっとした。表情や言葉に、つらい心情がにじみ出ていたのだろうか。

 病院で羊水検査を受けるために仕事を休む際には、「ちょっと調べることがあって」とごまかし、詳しい説明を避けた。これ以上、周囲に心配をかけたくはなかったし、NIPTを受けたと明かすことにためらいがあった。

 6月29日、麻衣さんは大学病院で、羊水検査の結果を伝えられた。検査結果の報告書には、こんな記載があった。

親由来の 8p23.2 領域の重複が認められました

「表現型異常の原因にはならないと考えられ、通常当施設においては報告対象外となる」

 専門用語が並んで難解だが、こういうことを意味する。

 4月に麻衣さんがクリニックで受けたNIPTの結果は、「8p23.2-p23.1」という領域の重複の可能性を示していた。今回、精度の高い羊水検査で調べ直した結果は、8p23.2 領域のみの重複で、特段の症状が出ないタイプの変化だった。つまり、NIPTの結果は、実際とは染色体の重複範囲がずれていたことになる。

 この重複は父親からの遺伝だった。病院で採取した直樹さんの血液からDNAを解析した結果、胎児と同じ 8p23.2 領域の重複が見つかったのだ。つまり、この重複があっても、直樹さんと同じように特段の症状が出ないだろうという安心材料になる

 解析を担った検査会社では、この重複が検査で見つかったとしても、特段の症状の原因にならないと考えられるため、通常は検査を受けた人へ伝えていない。

「やっぱりご両親からでしたね」

 藤田医師の予想通りの結果だった。

「良かったです」

 麻衣さんは、顔をほころばせた。

 この時、NIPTの結果が出てから、既に2カ月近く経っている。麻衣さんはここまでの長い時間を振り返ると、純粋に喜びきれず、複雑な気持ちだった。

「ここまで時間をかけて検査しないと、前向きになれないのか」

 11月、帝王切開で出産した。3400グラムの元気な男の子だった。

トラウマ体験のようになったNIPT
赤ちゃんとお母さん
麻衣さんは目を真っ赤にはらし、涙をこぼした。一度は我が子に対して下した決断に罪悪感を覚えている。トラウマ体験のように心に残り、思い出す度に複雑な感情が渦巻いていた (※画像と記事本文は直接関係ありません)(他の写真を見る)

 2022年5月、記者は麻衣さんの自宅を訪ねた。次男の湊君は生後5カ月になり、離乳食におかゆを与えると、きれいに平らげるという。ほっぺたはぷっくりとして健康そのものだ。

 記者が1年前の5月7日のことを尋ねると、麻衣さんは詰まりながらも、言葉を振り絞った。

「この日のことをすごく覚えていて、羊水検査をして『大丈夫』となった後もすごい思い出すんですよね。私あのとき、あんなことをしようとしていたんだな……って。すごい思い出して。何度も思い出して……」

 麻衣さんは目を真っ赤にはらし、涙をこぼした。一度は我が子に対して下した決断に罪悪感を覚えている。トラウマ体験のように心に残り、思い出す度に複雑な感情が渦巻いていた。

「もう妊娠したくない」。麻衣さんは湊君を出産した際に、卵管を結紮(けっさつ)する不妊手術を受けた。

 自分の行動はどこで間違ったのだろうか、どこで修正すべきだったのだろうか、と自問を重ねたこともある。

「NIPTの結果だけをぽんと渡されて、もうだめだと思って、すべてをシャットダウンしてしまった。詳しい先生にしっかりと診てもらうことが大事なんだと思う。私の場合は、そのおかげで希望が持てたから」

「これからNIPTを受けるかもしれない人たちに知ってもらいたいです」
 取材で一通り話を聞いた後、ふと疑問に思った。思い出すのも辛い体験を、なぜ身を削る思いで語ってくれたのだろうか。

「実は、この体験をどこかで発信したいと考えていました。今の時代、多くの女性が大学を卒業していますし、仕事をしています。就職してある程度仕事をしてから結婚しようと思うと、どうしても出産は30歳以降になります。私は周りの人と比べて、そんなに結婚が遅かったわけではないけれど、それでも初産が30歳でしたし、3人目の出産では36歳になっていました。出産年齢も上がっているので、妊娠中に安心したくてNIPTを受ける人は、ますます増えると思います。私のような事例があることを、これからNIPTを受けるかもしれない人たちに知ってもらいたいです」

 麻衣さんは、直樹さんと共働きで、家事も育児もこなす。家族の将来や子どもの教育を考えながら、家計をやりくりしている。似たような境遇の女性はたくさんいるだろう。

 取材を通じて、麻衣さんは論理的に物事を考える力やコミュニケーション能力が高く、インターネットを使った情報収集にも非常に長(た)けていると感じた。それでもなお、30代後半という比較的高い年齢での出産に不安を覚え、ネットで見つけた検査を利用し、思いがけない「陽性」という言葉に心をかき乱された。羊水検査を受けずに中絶を希望したことは、拙速な判断のように見えるかもしれないが、大きな不安と動揺の中でこういう落とし穴に陥る可能性は、誰にでもあるのではないだろうか。

 ***

 前編【35歳での妊娠、直面した「染色体検査“陽性”」の現実 「出生前検査」が投げかける課題とは】からのつづき。


年齢制限の撤廃、拡大する検査項目、難しい陽性検査の判断──迷ったときはどのように考えたらいいの? 受検者が増加する新型出生前検査(NIPT)の実情を調べ始め、陽性結果を受けたものの元気な赤ちゃんを産んだ女性に出会った取材班が専門医、カウンセラーへの丁寧な取材と各種データを踏まえ、最新情報をわかりやすく伝える
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デイリー新潮編集部

 

 

 

 

 

 

 

 

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家庭でよく使われるプラスチック可塑剤、18年の心疾患死の10%超と関連か

2025年05月10日 00時03分02秒 | 医療のこと

 

https://news.yahoo.co.jp/articles/de4949e348793cb17be12bc3cced698235a47030

家庭でよく使われるプラスチック可塑剤、18年の心疾患死の10%超と関連か 新研究
4/30(水) 16:39配信


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CNN.co.jp
専門家によると、プラスチック容器に食べ物を保管することで、プラスチックから食品に漏出する危険な化学物質にさらされる可能性があるという

(CNN) 食品保存容器やシャンプー、化粧品、香水、子どものおもちゃなどの消費財に含まれる合成化学物質「フタル酸エステル類」は、2018年に世界で起きた55〜64歳男女の心疾患死の10%超に影響していた可能性がある――。そんな新たな研究結果が発表された。

【映像】マイクロプラスチックが人体に侵入、驚きの方法

論文の上級著者を務めたニューヨーク大学グロスマン医学部のレオナルド・トラサンデ教授(小児科学・公衆衛生学)は、「フタル酸エステルは冠動脈炎症の要因になる。これが既存の疾患を悪化させ、死亡を含む急性事象につながる場合がある」と説明する。

トラサンデ氏はさらに、「フタル酸エステルはテストステロンをかく乱することが知られている」と指摘。男性では「低テストステロンは成人の心血管疾患の予測因子になる」と言い添えた。

フタル酸エステルは以前の研究で、男児おける性器の形態異常や停留精巣、成人男性における精子数やテストステロンレベルの減少との関連が指摘されていた。ぜん息や小児肥満、がんとの関連を指摘した研究もある。

消費者団体「環境ワーキンググループ(EWG)」の幹部、デービッド・アンドリューズ氏はメールで「この新研究は(フタル酸エステルの一種の)DEHPへの曝露(ばくろ)が健康と経済に及ぼす潜在的に甚大な影響を改めて浮き彫りにするもので、DEHPのリスクに関する従来の懸念と一致する」との見方を示した。アンドリューズ氏は今回の研究に関与していない。

 

 

業界団体の米化学工業協会は今回の研究へのコメントを控えたが、CNNにメールを寄せ、同組織の専門委員会がDINPやDIDPといった高フタル酸エステルのメリットを周知する活動に注力していると述べた。

フタル酸エステルへの曝露とリスク
非常に一般的なことから「どこにでもある化学物質」と称されるフタル酸エステルは、塩ビパイプやビニール床材、防水・防汚製品、医療用チューブ、園芸ホース、子どものおもちゃなどの消費者製品に添加され、プラスチックを柔軟性を高めて壊れにくくする目的で使用される。

これ以外では食品包装や洗剤、衣類、家具、自動車用プラスチックの使用を通じた曝露が一般的。シャンプーや石けん、ヘアスプレー、化粧品などのパーソナルケア製品にも、香りを長持ちさせる目的でフタル酸エステルが添加されている。

米疾病対策センター(CDC)によると、汚染された空気を吸い込んだり、こうしたプラスチックに接触した飲食物を口にしたりする際に曝露するという。

 

世界規模の研究
医学誌「eバイオメディシン」に28日付で掲載された新研究では、DEHPが世界200カ国・地域の死亡例に与えた影響を検証した。

研究チームは、数十件の集団調査から得た健康・環境データを分析。DEHPの化学分解産物が含まれた尿検体も調査対象になった。トラサンデ氏によると、DEHPは心疾患血管との関連が知られている。

研究チームはこうした曝露データを、世界の医療情報を収集する米研究団体「保健指標評価研究所(IHME)」が集めた死亡統計と比較した。

分析の結果、2018年には全世界の55〜64歳の男女計36万8764人の死亡にDEHPへの曝露が影響していたことが判明。地域別で見ると、アフリカがDEHPとの関連が指摘される心疾患死の30%、東アジアと中東がそれぞれ25%を占めた。

論文の筆頭著者を務めたニューヨーク大学グロスマン医学部の研究員、サラ・ハイマン氏によると、DEHPへの曝露が健康に及ぼす影響を世界規模で推計した研究は初とみられている。

 

 

 

 

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“メスを使わない豊胸”に専門医が警鐘 健康被害深刻化に憂い「耳障りのいい広告が美容医療業界に蔓延している

2025年05月09日 04時03分21秒 | 医療のこと
 
“メスを使わない豊胸”に専門医が警鐘 健康被害深刻化に憂い「耳障りのいい広告が美容医療業界に蔓延している」(オリコン) - Yahoo!ニュース 
 
 
“メスを使わない豊胸”に専門医が警鐘 健康被害深刻化に憂い「耳障りのいい広告が美容医療業界に蔓延している」
5/17(水) 9:30配信
46コメント46件
 
東京美容外科の統括院長・麻生泰医師
 
 “メスを使わない”ことを謳った豊胸手術による健康被害が続出している。そうした中、一部SNSをザワつかせているのが『バーキン買うなら豊胸しろ』(ゴマブックス刊)という挑発的なタイトルの本だ。著者は東京美容外科の統括院長で、数々の芸能人も担当してきた豊胸のスペシャリスト・麻生泰氏。開院20年以来、医療事故ゼロを誇る麻生氏が、悩みに悩んで豊胸を決断した人に炎上を覚悟してでも警鐘を鳴らしたかったこととは。 
 
 
【写真】過去に麻生医師が執刀したことも…総額2億越えの整形美女ヴァニラのビフォーアフター「目指すはフランス人形」
 

■注入式豊胸手術が流行するワケ「経験の浅い医師でも簡単にでき、クリニックも安いコストでバンバン開院できる」

 
──『バーキン買うなら豊胸しろ』というタイトル。これは以前、ネットで発言して大批判を浴びたコメントだったそうですね。
 
 【麻生泰医師】ボロクソに言われましたね、
 
「お前こそハゲ治せ」とか(笑)。ただこれくらい刺激的なメッセージでないと、届けるべき人には届かない。それくらい耳障りのいい広告や宣伝文句が美容医療業界には蔓延していますから。
 
 ──本書では主に注入式の豊胸手術のリスクについて多くの紙面を割かれています。 
 
【麻生泰医師】5年ほど前からアクアフィリングと呼ばれる注入剤を使った豊胸が大流行して、手術から数年経った今、健康被害が深刻になっているんです。ところがいまだに「メスを使わない豊胸」としてやっている悪徳な美容クリニックがある。2019年に美容医療関連の4学会で「実施すべきではない」と共同声明を出し、厚生労働省でも注意喚起をしているのですが……。 ──届いてほしい人には届いていない。 
 
 
【麻生泰医師】そんな真面目な文書、誰も読まないですよね。むしろメスを使わない、切らないという文言に豊胸に踏み切る心理的ハードルを下げる作用があるんでしょうね。 
 
 
──メスを使う豊胸手術というと? 
 
【麻生泰医師】王道はシリコンバッグを入れる方法です。もちろんこれにもリスクはゼロではないので、熟練の医師にしかメスを握らせられません。アクアフィリングをはじめとする注入式の豊胸が流行ったのは、経験の浅い医師でも簡単にできるからなんです。さらに麻酔科医を常駐させなくてもいいので、クリニックも安いコストでバンバン開院できる。こうした負の連鎖で、アクアフィリング被害者が続出してしまったのです。
 
 
■感染による腫れや痛み、シコリ、ドロドロの膿になることも…注入式豊胸のおぞましいリスク
 
──具体的にはどのような健康被害が? 
 
【麻生泰医師】代表的なのは感染による腫れや痛み、シコリ。一番恐ろしいのは感染症ですね。東京美容外科では2019年から過去に他院でアクアフィリングによる豊胸手術を受けた人を対象に除去手術を行う『豊胸レスキュー』というメニューを提供しているのですが、僕がレスキューした例では乳腺を含む組織がドロドロの膿になってしまっていた方もいました。結果胸はペッタンコです。
 
 
 ──特にリスクが高いのはどんな人ですか? 
 
【麻生泰医師】ウェディングドレスをキレイに着たいと結婚式前に豊胸する人は結構いるんです。しかも注入式なら簡単にできると考えて。その後、妊娠して乳腺が張って感染するケースはとても多いんです。アクアフィリングの成分が母乳に混じってしまう危険性もあるので、妊娠を考えている方は本当に踏みとどまってもらいたいですね。
 
 ──シリコンバッグも含めて、豊胸の適齢期というのはあるんでしょうか?
 
 【麻生泰医師】成人していれば何歳でもいいと思いますよ。ただ最近は低年齢化していて、高校生の子がお母さんと一緒に来院されることも増えてきました。その年齢だったらホルモンの変化で胸が大きくなる可能性もあるし、「もうちょっと待ったら?」と言うこともありますけどね。またそういう子に限ってものすごく痩せていたりするんです。
 
 
 ──胸が小さいのは、そもそも体に脂肪が付いていないからというケースもあると。 
 
【麻生泰医師】過度なダイエットをしてるんじゃないかと心配にもなりますし、まずは少し太ったほうがいいですよ、とアドバイスすることもあります。ある程度、胸に脂肪が付いていないと、豊胸をしても理想のバストはなかなか手に入りづらいですよ、と。
 
■『バーキン買うなら豊胸しろ』に込めた患者への想いと覚悟
 
東京美容外科の統括院長・麻生泰医師
 
──麻生先生が「バーキン買うなら豊胸しろ」と断言できるのはなぜですか? 【麻生泰医師】豊胸によって人生を豊かにしたいと考えている方を、決して後悔させない自信があるからです。かと言って、豊胸が必要だと考えていない方に勧めているわけではありません。そういう方はそもそも『バーキン買うなら~』を手に取らないでしょうしね。
 
  あと本を書いたのは、顔と名前を出すことで「逃げも隠れもしません」と宣言する意味もあります。実際、さんざんアクアフィリングで儲けたくせに、健康被害が顕在化したとたん閉院したり、メニューから豊胸を外したりするクリニックは本当にたくさんありますから。 
 
──美容業界の闇を顔出しで告発することで、業界から批判されることはないですか? 
 
【麻生泰医師】東京美容外科は本当に優秀な先生しか雇っていませんから、数の力ではどうしても大手には勝てません。だけど正しい美容医療さえ提供していれば、最後は勝つと信じています。アクアフィリングもそうだけど、数年後に思わぬ悪影響が出てくる美容医療はあるんですね。僕は東京美容外科を次世代に継承したいと考えているのですが、2代目に負の遺産を残したくないじゃないですか。そのためにも僕の代で高度な美容医療を確立させ、それを業界の王道にまで引き上げたいですね。 
 
(取材・文/児玉澄子)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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トリプルネガティブ乳がんの特徴と治療法

2025年04月24日 15時03分13秒 | 医療のこと

 

 

トリプルネガティブ乳がん - 乳がんセミナー

 

http://www.tokyo-breast-clinic.jp/seminar/species/tnbc/


トリプルネガティブ乳がんの特徴と治療法


1. トリプルネガティブ乳がんの概要


トリプルネガティブ乳がん(Triple Negative Breast Cancer: TNBC)は、乳がんの中でも特に治療が困難なタイプの一つです。乳がんには様々な亜型が存在し、それぞれのがん細胞は異なる生物学的特徴を持っています。その中でも、TNBCはホルモン受容体(エストロゲン受容体、プロゲステロン受容体)とHER2(ヒト上皮成長因子受容体2)という三つの主要な分子マーカーが陰性であるため、他の乳がんと比べて治療選択肢が限られるのが特徴です

 

ホルモン療法やHER2を標的とした治療が効かないため、化学療法が治療の主軸となるケースが多いです。トリプルネガティブ乳がんは全体の乳がん症例の約10~20%を占め、特に若年層やアフリカ系アメリカ人女性に多く見られます。加えて、進行が早く、再発リスクが高いという特徴があり、他のタイプの乳がんと比べて予後が悪いことが知られています。

2. トリプルネガティブ乳がんの生物学的特徴


トリプルネガティブ乳がんの特性は、ホルモン受容体やHER2に依存しないことに起因しています。具体的には、以下の三つの受容体が陰性であるという点で診断されます。

エストロゲン受容体陰性:エストロゲンによる増殖シグナルがトリガーされないため、ホルモン療法の効果が期待できません。


プロゲステロン受容体陰性:プロゲステロンががん細胞の増殖に関与しないため、こちらもホルモン療法の対象外となります。


HER2陰性:HER2は、細胞の増殖や生存に関わる受容体ですが、これが陰性であるため、HER2を標的とする薬剤(トラスツズマブなど)は効果がありません


これらの特徴により、TNBCは一般的に他の乳がんと比べて治療が難しく、化学療法に頼らざるを得ない場合が多くなります。また、遺伝子レベルでの特徴として、BRCA1やBRCA2遺伝子に変異がある場合が多いことも知られており、この場合は特に若年層に発症する傾向があります。BRCA変異はDNA修復機構に影響を与え、がんの発生リスクを高める要因となります。

3. トリプルネガティブ乳がんの治療法
トリプルネガティブ乳がんの治療は、他のタイプの乳がんと異なり、ホルモン療法やHER2標的治療が使えないため、主に化学療法が中心となります。ここでは、主要な治療法について詳述します。

a. 化学療法


化学療法は、TNBCに対する主要な治療法の一つです。特に、手術前に行う術前化学療法(ネオアジュバント療法)は、腫瘍を縮小させ、手術をより効果的に行うために使用されます。手術後には、術後化学療法(アジュバント療法)として再発リスクを低減させるためにも用いられます。使用される薬剤は以下のようなものが一般的です。

アントラサイクリン系薬剤(ドキソルビシンなど):がん細胞のDNAを破壊し、増殖を抑える薬剤です。
タキサン系薬剤(パクリタキセル、ドセタキセルなど):細胞分裂を阻害し、がん細胞の増殖を止めます。
プラチナ系薬剤(シスプラチン、カルボプラチンなど):特にBRCA1/2遺伝子変異を有するTNBC患者に効果的とされ、DNAの修復を阻害してがん細胞を死滅させます。


これらの化学療法は、腫瘍の縮小や進行抑制に効果的ですが、副作用も強く、治療中の生活の質が低下することも少なくありません。

b. 免疫療法


近年、TNBCに対する治療として免疫療法が注目されています。特に、PD-1/PD-L1阻害薬と呼ばれる免疫チェックポイント阻害剤が効果を示しています。これらの薬剤は、がん細胞が免疫系から逃れるために使うメカニズムを妨害し、免疫系ががん細胞を認識して攻撃するように働きかけます。

代表的な薬剤には、**アテゾリズマブ(商品名:テセントリク)やペムブロリズマブ(商品名:キイトルーダ)**があります。これらの薬剤は、特にPD-L1陽性のTNBC患者に効果があるとされており、化学療法と併用されることが多いです。

c. PARP阻害薬
PARP(ポリADPリボースポリメラーゼ)は、DNA修復に関わる酵素です。TNBC患者の中でも、特にBRCA1/2遺伝子に変異がある患者に対しては、PARP阻害薬が有効とされています。PARP阻害薬は、がん細胞のDNA修復を阻害し、がん細胞を死滅させる働きがあります。

代表的なPARP阻害薬には、**オラパリブ(商品名:リムパーザ)やタラゾパリブ(商品名:タラゼンカ)**があります。これらの薬剤は、遺伝子変異を持つTNBC患者に対しては有望な治療選択肢となっています。

d. 新たな治療法と臨床試験


TNBCは新しい治療法が求められている領域であり、現在も様々な臨床試験が進行中です。その中で注目されているのが、抗体薬物複合体(ADC)や新しい免疫療法薬です。

抗体薬物複合体(ADC):抗体に化学療法薬を結合させた薬剤で、がん細胞を特異的に攻撃することが可能です。現在、いくつかのADCがTNBCに対して臨床試験中です。


新しい免疫療法薬:従来の免疫チェックポイント阻害薬に加え、新しい免疫療法薬の開発も進んでいます。これにより、免疫系がより効果的にがん細胞を排除する可能性が期待されています。


4. トリプルネガティブ乳がんの予後と生活の質
トリプルネガティブ乳がんの予後は他のタイプの乳がんに比べて厳しいことが多いですが、早期発見や適切な治療により、生存率を向上させることは可能です。特に、術前化学療法で完全寛解が得られた場合、予後が良好となるケースもあります。

一方で、TNBC患者は治療の過程で身体的・精神的な負担が大きく、生活の質(Quality of Life: QOL)が低下しがちです。治療中は副作用への対策や心理的サポートが重要であり、家族や医療スタッフとの連携も必要です。

 

5. まとめ


トリプルネガティブ乳がんは、治療の選択肢が限られ、予後が悪いタイプの乳がんですが、近年の免疫療法やPARP阻害薬などの新しい治療法の登場により、治療成績の改善が期待されています。依然として多くの課題が残る一方で、臨床試験や新薬の開発が進むことで、今後の治療法がさらに多様化し、患者のQOL向上につながることが期待されます。

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トリプルネガティブ乳がんの典型的所見(核異型度:グレード3 組織異型度:グレード3)

 

 

 

 

 

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