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ノーベル生理学・医学賞のペーボ博士は沖縄科学技術大学院大にも在籍、東北大・大隅教授が偉業を解説

2022年10月04日 13時05分16秒 | 科学のはなし

ノーベル生理学・医学賞のペーボ博士は沖縄科学技術大学院大にも在籍、東北大・大隅教授が偉業を緊急解説



10/4(火) 6:01配信



 2022年のノーベル生理学・医学賞が10月3日に発表され、沖縄科学技術大学院大学教授で、ドイツのマックス・プランク進化人類学研究所所長のスバンテ・ペーボ博士が受賞した。ペーボ博士は9月に東北大学でセミナーを実施するなど日本との縁が深い。ペーボ博士の友人で、セミナーの招聘を実現させた、東北大学副学長・東北大学大学院医学系研究科の大隅典子教授に、偉業を緊急解説してもらった。

 ● 文学部から医学部に転身したペーボ博士 ミイラの解析から古代人ゲノムの解析に発展  

 毎年のことながら、選考委員長のトーマス・パールマン博士
Thomas Perlmann >偉くなってますね☆古いColleagueです。

の電話を1時間前に受けたのは誰なのか、固唾を呑んでライブ配信を見守っていたところ、最初のスウェーデン語の受賞者発表で、馴染みのある名前が呼ばれた。

「スバンテ!!!」という私の声に、学生は驚いたことだろう。 

 2022年のノーベル生理学・医学賞の受賞者、沖縄科学技術大学院大学教授でドイツのマックスプランク進化人類学研究所の所長であるスバンテ・ペーボ博士は、古生物遺伝学の開拓者だ。 

 生物学的な父親であるスネ・ベリストローム博士は、プロスタグランジンや関係する脂質分子の発見でノーベル生理学・医学賞を受賞した。ペーボ博士は父親のDNAを受け継ぎながら、当初はスウェーデンのウプサラ大学文学部でエジプト学などを学んでいた。  

しかし、そこからさらにペーボ博士は医学部へと進学。さらにはミイラのDNAを解析できるのではと考えて実行し、今回のノーベル賞受賞の研究テーマとなったネアンデルタール人などの古代人ゲノムの解析につながった。


● ネアンデルタール人の骨からDNAを採取 人類にもネアンデルタール人のゲノムが残ることを証明 

 絶滅したネアンデルタール人は、化石となった骨にその“実態”を残している。化石を用いた従来の解析は、例えば頭蓋骨のサイズを計測し、脳の容積が現生人類に至る過程でどのように大きくなったのかなどを“推察”するものだった。 

 しかし、ゲノムに遺伝情報が書き込まれていると教わったペーボ博士は、ならばネアンデルタール人のDNAを抽出して、その塩基配列を決定すれば、さまざまな情報を得ることができると考えた。 

 「貴重な古代人の化石を砕いてDNAを採取するなどもってのほかだ」、と糾弾した化石人類学者は、当時は多数いたことだろう。 

 「エジプトのミイラならともかく、何万年も前の古代人のDNAなんて、ズタズタに壊れてしまっていて、何も分からないのでは?」という分子生物学者の批判もあったに違いない。 

 しかしペーボ博士は揺るぎない信念のもとに予備実験を重ね、辛抱強く周囲を説得して、小指のかけらほどの化石試料からDNAを得ることに成功した。そして、2010年にネアンデルタール人のゲノムのおおよその配列を決定して、米科学誌サイエンスに発表したのだ。 

 この論文でペーボ博士は、ネアンデルタール人と現生人類が欧州で共存していた事実と併せ、現生人類の中に数%、ネアンデルタール人のゲノムが混在しており、それが2種の人類の交雑の証拠であるという議論を展開している。興味のある方は、ペーボ博士の著書『ネアンデルタール人は私たちと交配した』(文藝春秋、2015年)をお読みいただきたい。

以下はリンクで、



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ノーベル生理学・医学賞にスバンテ・ペーボ博士…DNA解析で人類進化の見方を塗りかえる

2022年10月04日 10時05分06秒 | 科学のはなし
>ペーボ氏の父親スネ・ベリストローム氏も、1982年にノーベル生理学・医学賞を受賞している
これは生理医学賞では、初めてでしょうか?



スウェーデンのカロリンスカ研究所は3日、2022年のノーベル生理学・医学賞を、同国出身で独マックス・プランク進化人類学研究所のスバンテ・ペーボ博士(67)に授与すると発表した。ペーボ氏は、沖縄科学技術大学院大(OIST)の客員教授も務める。人類学にDNA解析の手法を取り入れ、人類進化の歴史に対する見方を大きく塗りかえたことが評価された。



ペーボ氏は10年、3万~4万年前に絶滅した旧人「ネアンデルタール人」の骨から、生命の設計図であるDNAを抽出し、ゲノム(全遺伝情報)を解読することに成功した。その結果、現代人のゲノムにネアンデルタール人の遺伝子が1~4%受け継がれていることが判明。6万~7万年前にアフリカを出た現代人の祖先の集団が、ネアンデルタール人と共存・交雑していたとの見方が広まった

 ペーボ氏はまた、ロシアで発掘された骨が未知の旧人のものであることを解明し、「デニソワ人」と名づけた。現代人の祖先はデニソワ人とも交雑していたとみられる。旧人から受け継いだ遺伝子の中には、新型コロナウイルス感染症の重症化と関係しているものがあることも、突き止めた。

 ペーボ氏は20年、独創的な研究成果を上げた科学者らに贈られる「日本国際賞」を受賞し、天皇陛下が今年の授賞式で「現生人類の進化の核心に迫る成果」とたたえられた。ペーボ氏の父親スネ・ベリストローム氏も、1982年にノーベル生理学・医学賞を受賞している

 賞金は1000万スウェーデン・クローナ(約1億3000万円)。授賞式は、賞の創設者アルフレッド・ノーベルの命日の12月10日にストックホルムで開かれる。


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ノーベル賞のペーボ氏、沖縄科学技術大学院大で教授…「質の高い論文」機関ランク世界9位

2022年10月04日 09時03分49秒 | 科学のはなし
ノーベル賞のペーボ氏、沖縄科学技術大学院大で教授…「質の高い論文」機関ランク世界9位


 スウェーデンのカロリンスカ研究所は3日、2022年のノーベル生理学・医学賞を、同国出身で独マックス・プランク進化人類学研究所のスバンテ・ペーボ博士(67)に授与すると発表した。人類学にDNA解析の手法を取り入れ、人類進化の歴史に対する見方を大きく塗りかえたことが評価された。


 ペーボ氏は、2020年5月から沖縄科学技術大学院大(OIST)で客員教授を務めており、日本にも縁がある研究者だ。

 OISTは博士課程のみの5年制大学院。沖縄振興策の一環で政府主導により12年に開学された。国内外の研究者を集めており、世界レベルの研究拠点づくりを目指している。先月時点で教職員の44%、学生の81%が外国人という。

 科学誌「ネイチャー」は19年、質の高い論文の割合が多い研究機関のランキング(自然科学分野)で、OISTを世界9位と発表した。
記事に関する報告


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「25年以内に太陽系外で生命が見つかる」と研究者が発言

2022年09月16日 21時03分56秒 | 科学のはなし
2022/09/14(水) 20:59:27

「25年以内に太陽系外で生命が見つかる」と研究者が発言


 2020年に火星の地下に水が存在する可能性が示されたものの、それ以降も火星に存在するかもしれない生命の痕跡は見つかっていないままです。.
 それでも生命が誕生するのに適した環境と考えられているハビタブルゾーンに存在する惑星を、人類は数多く発見しています。

 スイスのチューリッヒ工科大学で天体物理学者を務めるサーシャ・クアンツ氏は、同大学が進めている宇宙関連プロジェクトの記者会見の中で、「25年以内に太陽系外で生命が見つかる」と発言し話題を呼んでいます。

  We can find life outside the solar system in 25 years, researcher says | Space 



チューリッヒ工科大学は新しく「Center for the Origin and Prevalence of Life」(生命の起源と有病率に関するセンター)と呼ばれる、宇宙における生命の有病率とその出現につながるプロセスに関する基本的な問題に対処するためのセンターを開設しました。このセンターの開幕式が2022年9月2日に開催され、同日に行われた記者会見の中で、クアンツ氏は「宇宙空間に地球以外に生命が存在する惑星は存在しないのか?」という疑問に対する答えが間もなく見つかる可能性があると語りました。

「1995年、私の同僚でありノーベル賞の受賞者でもあるディディエ・ケロー氏が人類史上初めて太陽系外で惑星を発見しました。そして現在、人類が発見した太陽系外惑星の数は5000以上にまで膨れ上がっており、我々専門家は毎日太陽系外惑星を発見しています」と語り、人類が発見した太陽系外惑星の数は日に日に増加していると主張。

天の川銀河には1000億を超える惑星が存在しており、これらの惑星はそれぞれ少なくとも1つの伴星を伴っていると天文学者は考えています。つまり、記事作成時点で発見されていない太陽系外惑星はまだまだたくさん存在するということです。そして、このまだ発見されていない太陽系外惑星の多くが、「主星から適切な距離にあり、液体の水などが存在する」という生命が存在することを可能にする条件を満たしています。


クアンツ氏はこういった未発見の太陽系外惑星について、「我々は、これらの地球型惑星に大気が存在するかどうか、そしてこれらの大気が何で構成されているのかを把握していないため、これらの惑星の大気を調査する必要があります。大気を調査するには惑星の写真撮影を可能にするような観測アプローチが必要となります」と語りました。

 

このような太陽系外惑星の観測アプローチの手助けとなるのが、2021年12月に打ち上げられたハッブル宇宙望遠鏡の後継機であるジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡です。ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の主なミッションはビッグバンが起きてから約2億年後以降に輝き始めるとされているファーストスターを初観測することですが、それと同時に、太陽系外惑星を観測し、その大気中で二酸化炭素や水を検出することにも成功しています。しかし、地球サイズの小さな惑星に液体の水が存在することを検出できるほど強力な宇宙望遠鏡ではありません。

クアンツ氏も「巨大なガス惑星である『HIP 65426』は、恒星から非常に遠く離れた軌道を回っています。ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡はこのような太陽系外惑星の写真を撮影することはできますが、小さな惑星を撮影できるほど強力ではありません」とコメントしています。

そんなジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の弱点を埋めることを目的として、中間赤外線撮像分光装置(METIS)をクアンツ氏らのチームは開発中です。METISは、チリのアルマゾネス山に建設中の口径39メートルの次世代超大型望遠鏡である「E-ELT」の一部となる予定。なお、E-ELTは完成すれば世界最大の光学望遠鏡となります。

 
クアンツ氏はMETISについて、「METISの主な目的は、最も近い恒星の周辺に存在する、地球に似た環境を持つ可能性のある地球型惑星の写真を撮影することです。しかし、我々の長期的なビジョンは、数個の星を撮影するだけでなく、数十個の太陽系外惑星を撮影し、これらの大気成分を調査することです」と語りました。

太陽系外惑星の大気中の分子成分を調査することを目的とした「LIFE(for Large Interferometer for Exoplanets)」と呼ばれるミッションが、欧州宇宙機関(ESA)の支援のもと進められており、「ESAの科学プログラムの中で将来推進される大型ミッションの候補としてLIFEが検討されています」とクアンツ氏は語っています。

クアンツ氏は「野心的な目標ではあるものの、太陽系外で生命を発見するための期限として設定した『25年』という時間は決して非現実的なものではありません」と語りました。
 


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ヒトラー政権さえやらなかったロシア軍の“蛮行”…世界最大級「種子バンク」破壊の深刻度 公開日:2022

2022年05月22日 09時01分41秒 | 科学のはなし


ヒトラー政権さえやらなかったロシア軍の“蛮行”…世界最大級「種子バンク」破壊の深刻度


公開日:2022

2022/05/20(金) 13:45:47.

〈蛮行だ〉〈何という悲劇〉──。ロシア軍がウクライナの種子貯蔵庫を破壊し、ネット上で批判が噴出している。

 ロシアの反政府系調査報道サイト「ザ・インサイダー」(17日付)によると、ウクライナ北東部ハルキウにある「シードバンク」(種子銀行)がロシア軍の爆撃によって破壊されたという。「シードバンク」は、植物などの種子の遺伝資源を収集・保管する施設。攻撃されたシードバンクは世界最大規模のひとつで、16万種以上のタネを保管していた。

 この「蛮行」を告発したウクライナ国立科学アカデミーの主任研究員(農学博士)は「現代では復元できない数百年前のタネも含め、何万ものサンプルが灰になった」と発言。「悲しいかな、ヒトラー政権下のドイツでさえ、ウクライナを占領している時に、このコレクションを破壊しようとはしなかった。むしろ保存に努めたぐらいだ」などと主張した。

…続きはソースで。 

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