12月2日から休園中の「モネの庭」。
となると、ついつい怠惰な性格が出てしまい、庭の奥に位置する「光の庭」リニューアル工事現場へはクルマで直行となって、残秋も、はたまた寒露も、ましてや、うらがれる秋などは、これっぽっちも感じとることができない日々がつづいた。だが、それではダメだと思いなおし、きのうからクルマを捨て、よほど急いでいるときをのぞいてはという括弧つきではあるけれど、これまでどおり歩いて現場へ行くことにした。
丘をあがると、目の前にはオレンジ色に染まったメタセコイア並木が迎えてくれる。
「ほらほら、だから言うたやろう」
と怠惰な自分は棚に上げ、眼前にあらわれた風景が、さも当然、いかにも狙った出会いであるかのように、別の自分に自慢する。
「そろそろかな」
水面(みなも)がオレンジ色に染まると、「水の庭」の紅葉は、ほどなくして終わる。
と、
音を立てて何かが水面に降りたった。
カモか?
ふむ、とひとつうなずいて、肩から下げたカメラをおろし、超望遠ズームでファインダーをのぞく。
それから数分のあいだ、こいつに遊んでもらった昼下がり。
水鳥の所作に会話のある如く(稲畑汀子)
モネの庭、晩秋。
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↑↑ 土木のしごと~(有)礒部組現場情報