先々週、高知へと帰る当日午前中の限られた時間を使ってどこへ行こうかと思案するわたしに、「ぜひ、せーふぁーうたきへ、あそこは素晴らしいですから」と強く薦めてくれたのは、異郷に根を張る土佐の人。それでは行ってみようかと決めたはいいが、酔眼朦朧として聴いたうえに聞き慣れぬ言葉だ(恥ずかしながらわたしは知りませんでした、せーふぁーうたき)。たしか「せーふぁーナントカ」と言ってたはずだが、という記憶をもとに検索してみると「せーふぁー」だけですぐにヒットした。
斎場御嶽(せいふぁーうたき)。調べてみると、首里城跡などとともに「琉球王国のグスク及び関連遺産群」としてユネスコの世界遺産(文化遺産)に登録されており、沖縄本島を代表する観光地だというから、知らぬはわたしばかりだったようだ。画像は、その斎場御嶽で撮ったひとコマである。
ひとことで言うととてもよいところだった。
難を言うと、静かだったらもっとよかったのだが、某国の方々の話し声がうるさくて神聖な雰囲気が台無し。いやいやまったくどうにも仕方がないね・・・と、残念な気持ちを引きずりながらの帰り際に遭遇したオジさんオバさんは明らかに我が国の人で、そちらも負けず劣らずにたいしたもんだったのに眉をひそめながら歩く。さらにつづいてすれちがった大声でくっちゃべるオジさんばかりの団体の言葉を聞くともなしに聞くと、「ちゅー」「ちゅー」と聞き覚えのある音が混ざっている。あきらかに我が同県人だ。そうなるともう、苦笑いするしかすべがない。
もちろん、霊的なものを感じる力については、まるっきりといっていいほどないわたしだし、パワースポットだなんだと言われてもビビッとくるものは何もないのだが、少なくとも「おごそかな」とか「崇高な」とかを感じとる感性だけは持ち合わせているつもりではいる。
自分が信じないものや祈らない神に対してはなんでもアリ、ではいくらなんでも大人としてさびしい。
とここまで書いて、さてこの話をどうやって締めようかと考えているそのとき、「オマエもそうだったんじゃないか?」と、かつて何度も経験した団体旅行の一員としての(ましてや神も仏も知ったこっちゃないという)自分を思い起こしてアタマを掻く。「人のふり見てわがふり直せ」とはこのことだ。齢を重ね、少々分別がついてきたからといって、調子こいてエラそうなことを広言するものではない(とかナントカ言いつつ、この稿そのままアップするのだけれど)。
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