『冬のソナタ』を読む
「記憶の欠片(ピース)」(上p7~p31)
3 指輪とレコード
記憶には、本物と偽物がある。
指輪には、本物と偽物がある。
<ついに二人はお互いの指に同じ指輪をはめることができた。予行演習のときのように。
(上p25)>
この「指輪」は偽物だ。だから、このときも「予行演習」に終わる。
<チェリンが歩んで来てユジンの手を握った。一瞬、ユジンはチェリンの手から得体の知れない敵意を感じた。
(上p25)>
チェリンは皮肉なキャラだ。「敵意」が好意と同じ結果になる。彼女は悪魔のような天使だ。
<ユジンはチェリンの笑みが気になった。しかも、自分がよくかけていた「初めて」という曲をジンスクがかけると、なおさら落ち着きをなくしてしまった。その曲は、ジュンサンがユジンにプレゼントしたレコードだったのだ。
(上p25)>
「初めて」のレコード。
「初めて」の記憶。
<そのとき、ノックがした。
(上p26)>
本物の指輪が届いた?
(終)