独り旅団

これは映画や本、独り旅を愛する寂しい生き物の記録です。オリンパスE-510とニコンD700で拙い写真を撮り始めてます。

京都プチ旅行(2)

2006年07月09日 | 

前回までのあらすじ・・・連日の過酷な残業により耳にリンパ液が溜まって大変な旅団長だが、久しぶりに土日が休みになるという僥倖に恵まれる。急遽、京都ブライトンホテルに予約をいれ、束の間の企業戦士の休息を楽しみながら深い眠りについたのだったが。

 

朝、9時半頃に一回目が覚める。8時間ほど寝たのは久しぶり。

そのままベットの中でうつらうつらしていると、チャイムの音がしてホテルの従業員が入ってくる。

「チェックアウトはされてませんか!?」

「してません。」

失礼しましたと申し訳なさそうに出て行ったが、あれは何だったのだろう。

隣の部屋と間違えたのか、それとも何か不審な点があって調べにきたのだろうか。

全裸にタオルガウンで対応して立ちすくむ旅団長であった。

 

朝食は10時半までだそうで、失念していた。

ただ、相変わらず和食の「蛍」はなっていない。

以前、祖父の納骨の後、利用したことがあったが、その際も大不手際があった。

朝食は洋風でとることにしたのだが、確かに時間を過ぎてきた俺が悪いとはいえ、セットでつくコーヒーが真っ先にくるのがわからない。

普通は食後である。一言あってもいいのではないだろうか。

会計のとき、俺はわざわざ冷蔵庫の中で使ったものを伝票に記載して持ってきているのに、それを見ながら「冷蔵庫の中は使用されましたか?」と聞いた受付のお姉ちゃん、マクドのマニュアルバイトじゃねぇんだから、そんなギャクはいらない。

しかも、ウイスキーにちゃんと数字の1を記載しているのに料金に入れ忘れている。

旅団長が自ら申告しなければ後で叱られるところだったんだぞ。まぁ、それでも印象は悪くはなかった。

従業員で好印象だったのはドアガールただ一人だった。

総論、京都ブライトンホテルの客室は映りのいまいちなブラウン管テレビ以外は大満足120点。従業員についてはまだまだ改善の余地あり。

偉そうなことを書いているのは重々承知である。

 

その後、楽美術館に行く。

ホテルからすぐなのだが、道に迷う。

京都の下町は目印が少ないから困る。

楽焼はじっくり見るのは初めて。だけど、なかなか好印象。

楽焼は一子相伝ですらなく、先代から薬の調合など大切なことは教えてもらえない。

伝統というものを考えるのに非常に興味ある家である。

 

笑福亭笑瓶によく似た友人から演劇鑑賞のお誘いを受ける。

観劇なんて昨年秋の琵琶湖ホールでのオペラ鑑賞以来である。

かつて演劇論を講義していた教授のゼミ員としては、是非とも観にって非日常の空間に身を委ねたいと思ったのだが、たらたらとしていて乗るべき電車に乗れず、お断りの電話を入れさせてもらった。

せっかく誘ってくれて一度はOKの返事を出したにもかかわらず、お断りして申し訳なく思っている。

不義理・胸襟を開かないため、友人知人がどんどん減るし、同様の理由でなかなか増えもしないが、すべては己のためである。社会が悪いわけじゃない。